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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2014年 03月 30日

憲法便り564 私のウクライナ研究

2014年3月30日

昨年11月21日夜、日比谷公園野外音楽堂で開催された「秘密保護法反対11・21大集会」に参加しましたが、その二日後の11月23日に久しぶりに「ウクライナ研究会」に参加しました。
その時は、ウクライナに紛争の火種があることは認識していたが、現在のような事態にまで激変することは、私のみならず、研究会に参加した皆さんも予想はしていなかったと思います。
この日発表された研究の中に、歴史的事実を丹念に調べ上げた「クリミア」に関する優れた研究があり、その評価については、研究会終了後の懇親会の席で、感想を述べさせてもらっているが、内容は「憲法便り#565」で紹介します。
昨年末までには紹介するつもりで、発表者である佐藤圭史さん(北海道大学スラブ研究センター研究員及び在ユジノサハリンスク日本国総領事館専門研究員)の了解を得ていたのですが、私の視力障害により、手間取っていたことで、結果的には、国際的緊急事態の最中に、タイミングを合わせて紹介するようなことになってしまいました。
現在、テレビ、新聞、ツイッタ―などで、いわば「にわか勉強」による、クリミア問題についての発言や解説を多く見かけますが、是非、参考にして欲しいと思います。

私は、ウクライナ研究会では、1997年5月に初めて研究発表をして以来、会員となっており、その後も3回の研究発表を行っています。

ウクライナ研究会は、大きな研究会ではないが、ウクライナに関するあらゆることが研究発表の対象となっています。最近の様子は判らないのですが、私が初めて参加した頃は、東京大学教授の中井和夫さんが会長に選出され、在日ウクライナ人が多数参加していたこと、また駐ウクライナ前日本大使赤澤さん、駐日ウクライナ大使の参加も得て、日本とウクライナとの友好をはかる、和気藹々と雰囲気がありました。

私のウクライナ地域に関する研究は、下記の通り時代が遡ったものばかりですが、ウクライナ研究会に参加する以前から始まっているので、研究の一覧を紹介しておきます。

1995.8 「ヴェネツィア人が見た15世紀のロシア ― バルバロとコンタリーニの旅行記より」(『南欧文化 第16号』)(*15世紀ヴェネト方言からの翻訳と解説)
1997.5 日本ウクライナ研究会第6回研究報告会「ウクライナにおけるイワン・フョードロフの書籍印刷-出版物の内容と国外への伝播について」(東京大学教養学部(以下、東大教養)、45分&質疑15分)
同 大東文化大学地中海研究会「15世紀ヴェネツィア人によるドン河下流域のクルガーン(古墳)盗掘について」(ナウカ本社会議室、120分)
1999.3 「ロシアにおける書籍印刷(第4回):第6章16-17世紀ウクライナにおけるキリル文字による書籍印刷」(『早稲田大学図書館紀要』第46号)。(*次号より予算削減のため年2回刊から年1回刊になるので、連載を辞退)
2000.5 日本ウクライナ研究会「16-17世紀ウクライナにおけるキリル文字による書籍印刷」(東大教養、60分)
2000.10 「1581年刊『オストローク聖書』出版の経緯と天理図書館所蔵本について」(『ロシア史研究』第67号)
2002.11 日本ウクライナ研究会第17回研究報告会「キリッル・グリゴーリエヴィチ・ラズモーフスキーの生涯:その功績と限界」(東大教養、60分)
2005.11 日本ウクライナ研究会第20回研究報告会「幻に終ったフランス人亡命者軍事コロニー建設計画―フランス革命とロシアの関係史秘話」(東大教養、60分)

なお、私は、昨年12月末に、研究会の運営委員の方に、早ければ今年の春の研究発表会、遅くとも秋の研究発表会で、研究発表をしたいとの意向を表明しています。
テーマは、1912年にペテルブルグで刊行された「クリミアのガイドブック」の実物を示しながらの紹介。
しかし、現在の情勢が少し落ち着いてからの方が良いかも知れないので、秋の研究発表会にしたいと考えています。
その研究発表の助走のために、「憲法便り」で、ガイドブックをほんの少しだけ紹介しておきたいと思っています。


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歴史的事実をもって、安部首相と石原慎太郎議員の「押し付け憲法」論のデタラメを打破するこの本が十万部普及すれば、闘いは必ず勝てると思っています。
安倍政権とその補完者である維新の会の暴走を食い止め、憲法改悪を阻止しましょう!

by kenpou-dayori | 2014-03-30 15:38 | ウクライナ・クリミア


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