岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2015年 04月 15日

憲法便り#734:ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第二回)

2015年4月15日

憲法便り#734:ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第二回)

『国立国会図書館でのガイダンス準備』

2014年6月29日に講演を行った2日後の7月1日夕刻、安倍内閣は「集団的自衛権行使」の閣議決定を強行した。
この閣議決定により、憲法を巡る情勢は激変した。

先に進む前に、首相官邸のホームページにより、当日の閣議がどのような案件(議題)があったのかを、見ておこう。

閣議及び閣僚懇談会が行われたのは、10:02~10:16、わずか15分間である。

平成26年7月1日(火)定例閣議案件は下記の通り。
「集団的自衛権行使」に関する案件は、【一般案件】3番目。
議事録には、菅官房長官の簡単な説明があるだけで、日本の運命を左右する重要な決定が行われている。論議は、全く無い。
これが、閣議の実態であり、形骸化した「日本の民主主義」である。

【一般案件】
平成26年度一般会計予備使用について(決定)・・・・・・・・・・・・(財務省)
財政法第15条第2項の規定による国庫債務負担行為について(決定)・・(同上)

「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」第2条に基づく施設及び区域の共同使用、使用条件変更及び追加提供について(決定)・・・・・・(防衛省)

ブルンジ国特命全権大使パスカル・ガレンズ外1名の接受について(決定)(外務省)

【政令】
行政機関職員定員令の一部を改正する政令(決定)・・・・・・・・・・・(内閣官房)
薬事法施行令の一部を改正する政令(決定)・・・・・・・・・・・・・(厚生労働省)

【人事】
元陸将補平井 登外160名の叙位又は叙勲について(決定)

【配布】
平成25年度国土交通白書・・・・・・・・・・・・・・・・(国土交通省)

この歴史的暴挙に対して、私も妻もすぐに行動した。
とにかく、主権者の一人として、はっきりとした意思表示を行わなければ、安倍政権の暴走を黙認したと同様のことになるからである。
その意思表示の内容を、7月1日および7月2日の『憲法便り』で再現しておこう。

2014年7月1日
『憲法便り#593』 “脱法”安倍内閣を糾弾する!
7月1日
私は今日、午後0時15分から45分まで首相官邸前行動に参加して来た。
どんな説明をしようとも、平和憲法の根幹である第九条を「解釈改憲」などという姑息な手段で破壊することは、許されるものではない。
日本の歴史のみならず、ヒットラー政権、ムッソリーニ政権と並び、世界の歴史に残る最悪の内閣である。
安倍首相に手を貸した公明党も同罪である。

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2014年7月1日
『憲法便り#594』 安倍内閣打倒!(妻からの官邸前行動の報告)
7月1日
妻も、今日午後5時から午後6時半までの首相官邸前行動に参加し、先ほど帰宅した。たまたま道を訪ねられた女性と共に行動に参加した。彼女は、横浜から参加したとのこと。会場で、集団的自衛権行使を容認する「閣議決定」の報が伝えられると、彼女は「これからどうなるんでしょうね」と、涙ぐんでいたと云う。
行動終了予定時間の午後六時半に妻からメールで連絡があった。
「凄い人 人 まだまだ来ます! もう少し頑張ります」

多数の警官に警備をさせ、国民の平和を願う声、戦争反対の声を圧殺しようとする安倍政権の行為は、「平和主義」とは正反対のものである。
官邸前では、「安倍内閣打倒!」の叫びがさかんに上がっていたという。

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2014年 07月 02日
『憲法便り#595』 安倍ドルフ・ヒトラーに告ぐ
7月2日
姑息な手段により「解釈改憲」を強行しても、秘密保護法で言論を抑圧しても、最後に勝利を収めるのは、真に平和と民主主義を愛する我々である。

いま、新たな闘いが始まろうとしている。
ヒトラーは、第一次世界大戦敗北により認めた「ヴェルサイユ体制」破棄を掲げて、国民を戦争に導いた。だが、戦争は国民の総意ではなかった。
ヒトラーは敗北し、自殺した。そしてナチズムは崩壊した。

安倍ドルフ・ヒトラーは、日本が第二次世界大戦敗北により認めた「ポツダム宣言」の破棄を意味する「戦後レジームからの脱却」を掲げ、戦争をする国へと突き進もうとしている。だが、我々はそれを許さない。

ヒトラーの手法を真似て、国民の総意に背いたものは、ヒトラーと同様に必ず敗北する。
これは、近い将来、歴史が証明する。

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このような状況の中で、ジリジリしながら毎日連絡を待っていたが、上丸氏からはなかなか連絡がなかった。
そして、私がしびれを切らして、もう連絡はこないであろうと思い始めたところに、上丸氏から電話があった。
「ご存じのような状況で忙しかったものですから、連絡おそくなりましたが」との前置きのあと、
7月30日(水)の午後2時~4時までしか時間がとれないのですが、時間をとっていただけますか」との申し入れがあった。
忙しい時だから、先方の時間に合わせることにした。

私は、何事につけても、人からものを頼まれると、いろいろと考えて、最善を尽くすことにしている。
だから、次のような準備を始めた。

上丸氏は、国立国会図書館を過去に多少は利用したことがあるが、憲法に関する本格的な調査の経験は、ないという。
そこで、待ち合わせの場所は、国立国会図書館にした。
その理由は、三つ。

一つは、資料について質問を受けた時、実物を示せること。
二つ目は、私が過去9年半にわたって、同図書館に通いつめて、資料の所在、調査方法などの「ノウハウ」を伝授するためである。これは、大新聞社によって原資料を調査しないまま、新たな俗説を大量にばら撒かないで欲しい、それを打ち消すためには途方もない時間とエネルギーが必要だから、という観点からだ。
三つ目は、私が日本国憲法の成立史を調査研究する上で、いろいろ教えを乞うてきた、憲政資料室のベテラン館員堀内寛雄さんに上丸氏を紹介するためである。

堀内氏は国立国会図書館に採用されてから、明治の元勲大久保利通の孫、大久保利謙氏と2年間、同じ部署で仕事をするという稀有な機会を持った人である。
堀内氏は、当時、利用者サービス部の司書監として、部長、次長につぐ要職にあり、とても多忙である。
だが、堀江氏にお願いして、3時半から4時までの30分間、時間を割いていただいた。

7月30日を迎えるまで、ただ漫然と待っていた訳ではない。
私は、人に会う前には、出来るだけ、その人の著作を読むことにしている。
これは、私が30年間、ナウカのセールスマンとして、大学の学長を含めて、著名な研究者に会う機会が多かったことから、意識的に身に付けたことである。
相手に合わせるでので、人文・社会科学から自然科学まで、かなり広い専門分野にわたるが、いわゆる雑学や、雑読ではない。

私は、上丸氏も関わって朝日新聞社が刊行した『新聞と戦争』を読み、7月26日付の『憲法便り#621』名著紹介として、一文を書いている。
私は、普段は、書評を書かないようにしている。かなり手厳しいからだ。
決して、身内誉めのような、あるいは「提灯記事」と呼ばれるようなものは、書かない。

だが、『新聞と戦争』の場合は、細かく指摘すれば、いろいろと不充分な点はあるが、集中攻撃を浴びている『朝日新聞』を多少とも援護したいという意図のもとに書いた文章である。日頃から手厳しい私としては、甘めの評価である。厳しい書評の例は、後ほど示す予定である。

2014年7月26日
7月25日
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私が考えている名著の条件は、事実と向き合う誠実さ、そして思考の深さである。
それは、現代のみならず、100年後、200年後の読者にとっても役立つことになる。
そして、それらの書物は、世に出た時から、私たちの「文化遺産」となり、時を経るごとに光を増して来る。

ここに紹介する『新聞と戦争』はまさに、私が考える名著に値する。
この本は、朝日新聞出版から2008年6月に第1刷が刊行され、2011年7月には、上・下2巻の朝日文庫としても刊行されており、現在も入手可能である。

出版の主旨は、同書の「はじめに」(i-iii)にあるので、表紙と共に、そのまま紹介したい。
いまから数十年後に、また、現在の日本の政治、戦争と新聞のありかたについて、同様な書が刊行される必要がないことを願う。」

長くなるので、『7月30日当日』については、(第3回)で述べる。


※平和憲法を守る闘いに寄与するため、5月に下記の新著を緊急出版しました。

『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―
(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)

闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。

ご注文は、下記の書店へ。
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147」
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by kenpou-dayori | 2015-04-15 08:31 | 朝日新聞ドキュメント


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