岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2015年 05月 09日

憲法便り#963:吉田茂首相特集(第八回) 「米から“強圧発言”なしの証言」

2015年5月9日(土)(憲法千話)

憲法便り#963:吉田茂首相特集(第八回) 「米から“強圧発言”なしの証言」

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以下は、【再録】の記事です。

2013年 07月 15日
憲法便り#118 吉田茂首相特集(第八回) 「米から“強圧発言”なしの証言」

今日は、1977年(昭和52年)4月18日付『朝日新聞』(夕刊)に基き、国立国会図書館憲政資料室が所蔵している吉田茂元首相の談話録音について紹介します。

私も以前、この談話録音の最初の部分を聞いたことがあります。吉田茂がすでに現役を退いていたこと、そして大磯の自宅で行われたことから、とてもリラックスした雰囲気の中で、時には笑い声を上げながらの談話録音がとても印象的です。録音時間は約二時間。

談話を伝える夕刊一面トップの見出しは、次の四つ。
「憲法制定 内幕語る新資料」
「吉田元首相が回顧の録音残す」
「米から“強圧発言”なし」
「戦争放棄はマ元帥発案」

そして、導入部の文章は、次のように説明しています。

日本国憲法が、(昭和)二十二年五月三日に施行されてからことしで満三十年。新憲法制定の立役者の一人であった故吉田茂元首相が(昭和)三十年秋、金森徳次郎、佐藤達夫両氏(いずれも故人)の質問に答えて激動の時代の歴史的内幕を率直に語った貴重な回顧録音が関係者の手に保存されていたことが、こんど初めて明らかになった。

この中で吉田氏は、
1.占領直後、米側は、日本をまだ「敵国」とし、すべての組織を変えなければならないと考えていた。しかし、連合軍総司令部(GHQ)側がマッカーサー草案を(昭和21年2月13日に外務大臣官邸で:岩田注)初めて提示した際、「(草案を受け入れなければ)天皇の身体を保障しない」というような、憲法押しつけ論の論拠の一つである米側の発言はなかった。
2.天皇は、場合によっては「退位」をも考えていたが、マッカーサー司令官は天皇との会見以来、とくに「陛下的」となり、天皇擁護に極めて好意的であった。
3.憲法の戦争放棄条項の発案者は、幣原喜重郎首相(当時)ではなく、マッカーサー司令官だった―などと語っている。(以下省略)

一面の解説は、この後も続き、二面で録音の要約を紹介しています。ご興味のある方には、お薦めの資料です。

また、昭和21年2月13日に外務大臣官邸で行われた会談内容についてGHQ側が作成した記録は長いものなので、このブログではまだ詳しく紹介するまでに至っていませんでした。
いずれ何回かにに分けて紹介したいと考えておりましたが、7月22日に一挙掲載します。

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by kenpou-dayori | 2015-05-09 14:36 | 吉田茂


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