岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

kenpouq.exblog.jp
ブログトップ
2015年 05月 18日

憲法便り#1003 「国際連邦へまで提唱を発展させるべき」:『検証・・』(第六版)第五章(5)

2015年 05月 18日(月)(憲法千話)

憲法便り#1003 「国際連邦へまで提唱を発展させるべき」:『検証・・』(第六版)第五章(5)

前回までは、
憲法便り#1002「歴史の教えるように、戦争は戦争を製造している」:『検証・・』(第六版)第五章(4)
憲法便り#998 「戦争放棄は、前文又は総則を構えて謳うべき」:『検証・・』(第六版)第五章(3)
憲法便り#997 黒田壽男議員「民主的憲法の配列として、戦争放棄を冒頭に」:『検証・・』(第六版)第五章(2)
憲法便り#996 第九十回帝国議会 衆議院憲法改正案委員の構成」:『検証・・』(第六版)第五章(1)

『検証・憲法第九条の誕生』(増補・改訂 第六版)より
第五章 第九十回帝国議会 衆議院憲法改正案委員会の論議(5)


【第六回委員会】七月五日(金曜日)
午前十時十七分開議、午後四時二十七分散会
参加委員五十八・国務大臣八・政府委員十一名


赤澤正道委員(新政会)の質問
「国際連邦へまで提唱を発展させるべき」


赤澤委員 第二章の戦争放棄の規定に付いてでありますが、表現の仕方が非常にぎこちない、ゴタゴタして居るという印象を私は受けるのであります。これについて私が論じたい、また質問したいと思って居りましたことは、一昨日の質問において尽くされた感がございまするので、深く触れたくないと思うのでありますが、何れに致しましても、この原子力が実験期を通り越しまして、実用化致しました際には、我々の考え得る戦争方式というものは、まるで意味を成さない、ここに世界の絶対平和が近く来るのではないか、かように私は考えるのであります。
したがって、むしろ我々の構想としては、単なる国際連合に加入するとか、加入せんがためには義務を履行する上において、幾らかの兵力が要るのではないか、或いは自衛戦争の場合を考慮して兵力が要るのではないかという論議は避けて、もう一つ飛躍を致しまして、国際連邦へまで提唱を発展させるべきであろう、かようにも私は思うのであります。
そういった観点に立ちます場合に、この条文を見ますと、一項の中にも「他国との間の紛争の解決の手段としては、」といったような、何か限られた条件的なる文義も見えるのであります。例えば、この言葉の裏には何かをお考えになって入れてある、かように思うのでありまするが、何かを前提にしてあるのでありましたならば、それを明らかに教えて戴きたいと思うのであります。

金森国務大臣 特別に何物をも含むという訳ではない、この文字の示しまする通りの内容をここに規定した趣旨であります。

赤澤委員 もし、ただいまのお考えでありましたならば、私個人の考えとしては、「他国との間の紛争の解決の手段としては、」ということは、或いは不必要ではないか、かように思うのであります。

『憲法便り#1004』に続く。
[PR]

by kenpou-dayori | 2015-05-18 21:50 | 自著連載


<< 憲法便り#1004「内乱、騒擾...      憲法便り#1002 「歴史の教... >>