岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2015年 05月 21日

憲法便り#786 大スクープ:党首討論で志位委員長の追及に” 「ポツダム宣言」読んでいない”と首相

2015年5月21日(木)(憲法千話)

2015年5月21日付『しんぶん赤旗』一面トップ
(写真)党首討論で安倍晋三首相に質問する志位和夫委員長(左)=20日、衆院第1委員室
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安倍首相が、「ポツダム宣言」を読んでいない。
これは、日本共産党の大スクープです。
しかも、歴史に残る大スクープです。


したがいまして、『しんぶん赤旗』の紙面をそのまま紹介します。
私は、日本の政治状況を正確に把握するために、常々、周囲の人たちにも、『しんぶん赤旗』および『東京新聞』の購読をすすめていますが、今日またその思いを強くしました。このブログをお読みの皆さんに、是非ともおすすめします。

それにしても、あまりにも不勉強な安倍首相。
私が以前から指摘してきた通りです。

「戦争の善悪の区別がつかない首相に戦争法案提出の資格なし」

党首討論で志位委員長が追及

「ポツダム宣言」読んでいない”と首相

 「戦争の善悪の区別がつかない首相に、日本を『海外で戦争する国』につくりかえる戦争法案を出す資格はない」。日本共産党の志位和夫委員長は20日の党首討論で、日本が過去に行った戦争に対する安倍晋三首相の認識を問いただし、戦争法案撤回を迫りました。 (関連記事) (討論全文)

 志位委員長が党首討論にのぞんだのは11年ぶり。一連の国政選挙での躍進を受け、実現しました。

 志位氏は、戦後70年の節目の年にあたって日本が過去の戦争にどういう基本姿勢をとるかが重大問題になっていると提起し、首相に「過去の日本の戦争は『間違った戦争』だという認識はありますか」と端的に問いました。

 安倍首相は、村山富市首相談話(1995年)など「節目節目にだされている政府の談話全体として受け継いでいく」とのべるだけで、善悪の判断を正面から答えません。

 そこで志位氏は、日本が1945年8月に受諾し、戦後日本の始まりとなった「ポツダム宣言」に言及しました。同宣言は、日本の戦争に対する認識を二つの項目で明らかにしています。

 一つは、日本の戦争を「世界征服」のための戦争だったと明瞭に規定した第6項。もう一つは、日本の戦争を「侵略」と規定し、「暴力と強欲」で奪った地域の返還を求めた「カイロ宣言」の履行を記した第8項です。

 志位氏は「ポツダム宣言の(間違った戦争という)この認識を認めないのか」と問いただしました。

 首相は「私はまだ、その部分をつまびらかに読んでいない。論評は差し控えたい」と答え、戦争の善悪をかたくなに口にしないばかりか、戦後日本の原点となった「ポツダム宣言」すら読んでいないという首相の資格に関わる重大な事実が明らかになりました。

 志位氏は「『侵略戦争』はおろか、『間違った戦争』だともお認めにならない」と指摘したうえで、「いま進めようとしている集団的自衛権の行使とは、日本に対する武力攻撃がなくても、米国が、世界のどこであれ、戦争に乗り出したさいに、その戦争に自衛隊を参戦させるものです。しかし、米国の戦争の善悪の判断が総理にできますか。日本の戦争の善悪の判断もできない総理に、米国の戦争の善悪の判断ができるはずがない」と述べ、戦争法案の撤回を求めました。

 ポツダム宣言 第2次世界大戦末期の1945年7月26日、米・英・中が、対日戦の終結、日本の降伏の条件を定めて、ドイツのポツダムで発した宣言。ソ連も対日参戦にあたってこれに加わりました。日本軍の無条件降伏と日本の民主化・非軍事化を要求しました。日本は8月14日、天皇出席のもとで開かれた御前会議で宣言の受諾を決定しました。

1015年5月21日付『しんぶん赤旗』二面より
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“「ポツダム宣言」を読んでいない”――首相の資格なし/党首討論後 志位委員長が会見

日本共産党の志位和夫委員長は20日、安倍首相との党首討論後に記者会見し、次のように語りました。

 久しぶりの党首討論でしたが、時間が短いので、歴史認識の問題にしぼって首相の姿勢をただしました。
 今日は、うんとひらたく、過去の日本の戦争を「間違った戦争」と認めるかという一点で、お聞きしました。
 「侵略」と認めるかと聞きますと、首相は「侵略の定義は確立していない」などと逃げてきたので、もっとひらたく、「間違った戦争か」か「正しい戦争か」と、善悪の判断を聞いたわけですが、首相は、最後まで、「間違った戦争」という認識をのべませんでした。

 それから「ポツダム宣言」に言及して、首相の姿勢をただしました。
 「ポツダム宣言」は日本の戦後政治の原点です。そこに規定されている、日本の戦争についての認識――第6項では「世界征服」の戦争とあり、第8項では「カイロ宣言の履行」とあり、「カイロ宣言」には、「侵略」という規定があります。二重に、日本の戦争は「間違った戦争」だという認識が明記されているのが「ポツダム宣言」です。

 「ポツダム宣言」のこの認識を認めないのかと、こう繰り返し聞いたわけですが、首相はついに認めるといわなかった。こうなってきますと、戦後政治の原点の否定ということになってきます。

 それどころか、私が、質疑の中で驚いたのは、首相が「ポツダム宣言」について「つまびらかに読んでいないので、論評は差し控えたい」と発言をされたことです。これは驚きですね。

 「ポツダム宣言」というのは、たいへんに短い条項ですが、戦後の日本の民主化の原点になった歴史的文書です。「ポツダム宣言」をきちんと読んでいない首相というのは、それだけで私は、首相の資格がないという問題ではないかと思います。
 戦争法案との関係で言いますと、米国の戦争に自衛隊が参戦するというのが戦争法案ですが、過去の日本自身の戦争の善悪の判断ができない首相が、米国の戦争の善悪の判断のできる道理がないということになってきます。そういう首相に、こういう法案を出す資格はそもそもないということも明瞭になったのではないかと思います。
 引き続き、戦争法案の本体の方は、今後の質疑で徹底的に究明していきます。」


【主張】「日本の戦争の善悪 間違い認めぬ首相の危険明白」

 今通常国会で初めての安倍晋三首相と野党党首との党首討論を聞きました。昨年の総選挙で大きく躍進した日本共産党は、志位和夫委員長が11年ぶりに討論に立ちました。志位氏がただしたのは、首相自身が過去の日本の戦争にどのような姿勢をとるかという点です。今年はアジア・太平洋戦争終結から70年です。この節目の年にあたって、侵略戦争を引き起こした当事国である日本の首相が、その戦争の善悪をどう認識しているのかは、首相の資格とともに、日本の前途にかかわる大問題です。

是非判断は政治家の責任(中見出し)
 戦争認識の問題では、戦後50年に当時の村山富市首相が談話で「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り」「植民地支配と侵略」によってアジア諸国の人たちなどに多大な損害と苦痛を与えた、とのべ「間違った戦争」という認識を明らかにしています。

 安倍首相には「間違った戦争」との認識はあるのか―。志位氏の端的な問いにたいして、安倍首相は、歴代内閣の談話を「全体として受け継ぐ」というだけで、自分の言葉として「間違った戦争」とは一言もいいません。あまりに無責任な姿勢に驚かされます。日本自身の過去の戦争の善悪を判断することは、国民の平和と安全に責任をもつ政治家に、もっとも問われていることだからです。

 70年前、日本は「ポツダム宣言」を受け入れ、敗戦を迎えました。「ポツダム宣言」は、日本の戦争について「世界征服ノ挙ニ出ヅルノ過誤」であることや、日本の「侵略」であることなどを明確に判定しています。日本がアジア・太平洋地域で戦争に乗り出したことを「間違った戦争」と認識することは、国際的にも歴史的にも、すでに決着がついているものです。

 志位氏は「ポツダム宣言」に明記されている「間違った戦争」という認識を認めないのか、と追及しましたが、安倍首相は「ポツダム宣言」の受け入れは「戦争を終結させる道だった」などと繰り返すだけです。それどころか、「ポツダム宣言」の内容について「つまびらかに読んでおりません」「論評することは差し控えたい」などと耳を疑うような発言をしました。戦後日本の出発点にあたる「ポツダム宣言」についてこんな態度では、戦後の日本の首相がつとまるはずはありません。

 戦後の国際秩序は、日本とドイツとイタリアによる戦争は侵略戦争だったという判定のうえに成り立っています。過去の日本の戦争を「侵略戦争」どころか「間違った戦争」とすらいえない安倍首相の姿勢は、国際的に通用しません。

「戦争法案」出す資格なし(中見出し)
 安倍首相の姿勢は、日本の進路にとって危険極まりないものです。首相が今国会で強行しようとしている「戦争法案」は、日本にたいする武力攻撃がなくても、米国が世界のどこかで戦争に乗り出せば、その戦争に自衛隊が参戦する集団的自衛権の行使まで盛り込んでいます。米国は違法な戦争を繰り返してきた国です。日本の過去の戦争の善悪の判断もつかない首相に、米国の戦争が「正義」なのか「不正義」なのかの判断ができるはずがありません。

 戦争の善悪の区別がつかない首相に、日本を「海外で戦争する国」につくりかえる「戦争法案」を出す資格などないことは明らかです。」

1015年5月21日付『しんぶん赤旗』三面より
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日本の戦争を「間違った戦争」とさえ言えぬ首相/戦争法案を提出する資格なし/党首討論 志位委員長の発言

 日本共産党の志位和夫委員長が20日に行った安倍晋三首相との党首討論は次のとおりです。

志位 過去の日本の戦争は「間違った戦争」との認識はあるか
首相 (答弁できず)
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(写真)党首討論に立つ志位和夫委員長=20日、衆院第1委員室

 志位 今年は、戦後70年です。この節目の年にあたって、日本が、そして総理自身が、どういう基本姿勢をとるかは、たいへん重大な問題であります。

 戦後50年の「村山談話」では、「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩ん(だ)」と述べ、過去の日本の戦争に対して「間違った戦争」という認識を明らかにしております。

 総理に端的にうかがいます。過去の日本の戦争は「間違った戦争」という認識はありますか。

 ことは日本自身が行った戦争の善悪の判断の問題です。歴史の研究の話ではありません。日本の平和と安全に責任を持つ政治家ならば、当然判断しなければならない問題です。「間違った戦争」という認識はありますか。端的にお答えください。

首相 今年は、戦後70年の節目の年であります。70年前、戦争は終結をしました。しかし、さきの大戦において、多くの日本人の命は失われたわけであります。同時に、アジアの多くの人々が戦争の惨禍に苦しんだ。日本はその後の歩みのなかで、まさに塗炭の苦しみを味わったといってもいいと思います。

 戦争の惨禍を二度と繰り返してはならない。われわれはこの不戦の誓いを心に刻み、戦後70年間、平和国家としての歩みを進めてきたわけであり、その思いにまったく変わりはないわけでございます。そして、だからこそ、地域や世界の繁栄や平和に貢献をしなければならないと、こう決意をしているわけでございます。

 当然、また、「村山談話」、あるいは「小泉談話」、節目節目に出されているこの政府の談話を、私たちは全体として受け継いでいくと、再三再四申し上げてきたとおりでございます。(議場がざわめく)

志位 私が聞いているのは、何も難しい問題じゃないんです。過去の日本の戦争が、「間違った戦争」か、「正しい戦争」か、その善悪の判断を聞いたんですが、まったくお答えがありませんでした。

志位 「ポツダム宣言」の認識を認めないのか
首相 つまびらかに読んでいないので論評は差し控えたい
写真
(写真)答弁する安倍晋三首相=20日、衆院第1委員室

志位 この問題は、すでに70年前に歴史が決着をつけております。

 戦後の日本は、1945年8月、「ポツダム宣言」を受諾して始まりました。「ポツダム宣言」では、日本の戦争についての認識を二つの項目で明らかにしております。

 一つは、第6項で、「日本国国民ヲ欺瞞(ぎまん)シ之ヲシテ世界征服ノ挙(きょ)ニ出ヅルノ過誤」を犯した勢力を永久に取り除くと述べております。日本の戦争について、「世界征服」のための戦争だったと、明瞭に判定しております。日本がドイツと組んで、アジアとヨーロッパで「世界征服」の戦争に乗り出したことへの厳しい批判であります。

 いま一つ、「ポツダム宣言」は第8項で、「『カイロ』宣言ノ条項ハ履行(りこう)セラルベク」と述べています。

 「カイロ宣言」とは、1943年、米英中3国によって発せられた対日戦争の目的を述べた宣言でありますが、そこでは「三大同盟国は、日本国の侵略を制止し罰するため、今次の戦争を行っている」と、日本の戦争について「侵略」と明瞭に規定するとともに、日本が「暴力と強欲」によって奪った地域の返還を求めています。

 こうして「ポツダム宣言」は、日本の戦争について、第6項と第8項の二つの項で、「間違った戦争」だという認識を明確に示しております。

 総理におたずねします。総理は、「ポツダム宣言」のこの認識をお認めにならないのですか。端的にお答えください。

首相 この「ポツダム宣言」をですね、われわれは受諾をし、そして敗戦となったわけでございます。そしていま、えー、私もつまびらかに承知をしているわけでございませんが、「ポツダム宣言」のなかにあった連合国側の理解、たとえば日本が世界征服をたくらんでいたということ等も、いまご紹介になられました。

 私はまだ、その部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりませんから(議場がざわめく)、いまここで直ちにそれに対して論評することは差し控えたいと思いますが、いずれにせよですね、いずれにせよ、まさにさきの大戦の痛切な反省によって今日の歩みがあるわけでありまして、われわれはそのことは忘れてはならないと、このように思っております。

志位 私が聞いたのは、「ポツダム宣言」の認識を認めるのか、認めないのかです。はっきりお答えください。

首相 いま申し上げましたようにですね、まさに「ポツダム宣言」を私たちは受け入れて、これがまさに戦争を終結させる道であったということであります。この、われわれは受け入れることによって、終戦を迎え、そして、まさに日本は平和国家としての道をその後、歩き始めることになったということではないかと思います。

志位 日本の戦争の善悪の区別さえつかぬ首相に、米国の戦争の善悪の判断ができるわけがない

志位 私は、「ポツダム宣言」が認定している「間違った戦争」という認識を認めないのかと聞いたんですが、認めるとおっしゃらない。これは非常に重大な発言であります。

 戦後の国際秩序というのは、日独伊3国の戦争は侵略戦争だったという判定の上に成り立っております。ところが総理はですね、「侵略戦争」はおろか、「間違った戦争」だともお認めにならない。

 総理がいま進めようとしている集団的自衛権の行使とは、日本に対する武力攻撃がなくても、アメリカが世界のどこであれ、戦争に乗り出したさいに、その戦争に自衛隊を参戦させるというものであります。しかし、米国の戦争の善悪の判断が、総理にできますか。日本が過去にやった自らの戦争の善悪の判断もできない総理に、米国の戦争の善悪の判断が、できるわけないじゃないですか。(「そうだ」の声)

 戦争の善悪の判断ができない、善悪の区別がつかない、そういう総理が、日本を「海外で戦争する国」につくり変える戦争法案を出す資格はありません。撤回を強く求めて終わります。(大きな拍手)
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by kenpou-dayori | 2015-05-21 16:04 | 国会議員・政党関連


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