2015年 06月 27日

憲法便り#1028百田氏の言論弾圧発言に対し、『沖縄タイムス』『琉球新報』両紙編集局長が共同抗議声明

2015年6月27日(土)(憲法千話)

憲法便り#1028百田氏の言論弾圧発言に対し、『沖縄タイムス』『琉球新報』両紙編集局長が共同抗議声明

2015年6月27日付『東京新聞』朝刊26面を引用し、紹介する。

2015年6月27日付『東京新聞』朝刊は、下記の四つの見出しとともに、
『沖縄タイムス』『琉球新報』両紙編集局長による共同抗議声明(全文)を報じた。

「言論弾圧の発想そのもの」
「報道の自由 否定の暴論」
「沖縄2紙 百田氏に反発」


「百田氏「商売目的で普天間居住」(と発言)

「自民党若手議員の勉強会で百田尚樹氏は、米軍普天間飛行場に関し「飛行場の周りに行けば商売になるということで(人が)住みだした。そこを選んで住んだのは誰なのかと言いたくなる」と語っていた。「飛行場の地主は年収何千万円だ。六本木ヒルズとかに住んでいる」とも指摘。「ですから基地が移転したら、えらいことになる」と述べた。
 百田氏から「つぶさないといけない」と批判された沖縄の二紙は、二十六日付朝刊でこの問題を大きく報じた。
 沖縄タイムスは一面と社会面に記事を掲載。
 住宅地にある米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の成り立ちを、百田氏は「基地の周りに行けば商売になると住みだした」と語ったことに触れ、「土地は強制的に接収され、人口増加に伴い周辺に住まざるを得なかった」と事実誤認であると指摘している。
 編集局の石川達也次長は「問題は、安倍首相に近いメンバーが出席していたこと。出席議員から百田氏への反論はなかった。自民には容認する土壌があるのではないか」とみる。
 琉球新報は社会面に掲載。勉強会の代表を務める木原稔衆院議員や、有識者二人のコメントも紹介した。編集局の松元剛次長は「政権の意に沿わない民意があり、それを土台にした報道に圧力をかけるのは、県民を軽んじているといえる」と指摘した。
 自民党関係者はこれまでも沖縄のメディアを批判していた。元防衛相の小池百合子氏は二〇一三年三月、党国防部会で「沖縄メディアの言っていることが、本当に県民をすべて代表しているとは思わない。(沖縄選出議員が)戦っているのは沖縄メディア」と断じた。今年五月、海上保安庁の佐藤雄二長官が記者会見で、辺野古(へのこ)沿岸部の過剰な海上警備を報じる二紙に「誇張されている部分があると感じている」と述べた。
 沖縄タイムスの石川次長は「自民政権から圧力的な意見が多くなっていると感じるが、報道の視点に変わりはない」と強調した。

2紙編集局長による共同抗議声明全文

 沖縄二紙編集局長の共同抗議声明全文は次の通り。 (原文のまま)
   ×   ×
 百田氏発言をめぐる共同抗議声明
 沖縄タイムス編集局長・武富和彦
 琉球新報編集局長・潮平(しおひら)芳和


「百田尚樹氏の「沖縄の2つの新聞はつぶさないといけない」という発言は、政権の意に沿わない報道は許さないという“言論弾圧”の発想そのものであり、民主主義の根幹である表現の自由、報道の自由を否定する暴論にほかならない。

 百田氏の発言は自由だが、政権与党である自民党の国会議員が党本部で開いた会合の席上であり、むしろ出席した議員側が沖縄の地元紙への批判を展開し、百田氏の発言を引き出している。その経緯も含め、看過できるものではない。

 さらに「(米軍普天間飛行場は)もともと田んぼの中にあった。基地の周りに行けば商売になるということで人が住みだした」とも述べた。戦前の宜野湾村役場は現在の滑走路近くにあり、琉球王国以来、地域の中心地だった。沖縄の基地問題をめぐる最たる誤解が自民党内で振りまかれたことは重大だ。その訂正も求めたい。

 戦後、沖縄の新聞は戦争に加担した新聞人の反省から出発した。戦争につながるような報道は二度としないという考えが、報道姿勢のベースにある。

 政府に批判的な報道は、権力監視の役割を担うメディアにとって当然であり、批判的な報道ができる社会こそが健全だと考える。にもかかわらず、批判的だからつぶすべきだ-という短絡的な発想は極めて危険であり、沖縄の2つの新聞に限らず、いずれ全国のマスコミに向けられる恐れのある危険きわまりないものだと思う。沖縄タイムス・琉球新報は、今後も言論の自由、表現の自由を弾圧するかのような動きには断固として反対する。」
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by kenpou-dayori | 2015-06-27 11:06 | 国会議員・政党関連


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