岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2015年 08月 18日

憲法便り#1190:昭和20年8月18日 首相が初閣議で憲法に言及した報道は

2015年8月18日(火)(憲法千話)

憲法便り#1190:昭和20年8月18日 首相が初閣議で憲法に言及した報道は

昭和二十年八月十七日に東久邇宮内閣の初めての閣議がおこなわれ、翌十八日付『朝日新聞』一面でその内容が報道されました。

閣議の冒頭で東久邇宮首相が発言したことが報じられていますが、記事で伝えられている発言内容は、天皇の「御言葉」に沿ったもののみです。 
発言の中に「憲法を尊重し」とありますが、これは明治憲法を指すものであって、来るべき新憲法とは、何ら関係がありません。
ここで表現された「憲法」という言葉に、東久邇宮内閣の本質が現れています。

「首相宮」、「首相宮殿下」という言葉は、この時代を反映する表現であり、「天皇陛下」「陛下」という言葉の前を一文字空欄にしているのは、当時まで続けられていた絶対的な敬意を表現する方法です。
 
以下に、昭和二十年八月十八日付『朝日新聞』一面記事を紹介します。
 
【見出し】
「憲法の尊重と軍の統制 初閣議に 首相宮重大御発言」

【記事】
「東久邇首相宮殿下には十七日午後初閣議の劈頭特に御発言、組閣の大命を拝せられた際 天皇陛下より優渥なる御言葉を賜わりたる旨を述べさせられ、新内閣の使命の重大性を御強調、閣僚の協力を求めさせられた
首相宮の御発言要旨は左の如くである
十六日組閣の大命を拝した際 天皇陛下におかせられては
憲法を尊重し軍の統制秩序の維持に努め時局の収拾に努力せよ
との御言葉を賜はつた、今日滞りなく親任式を終えたわけであるが非常に重大な難局であり、この御言葉を充分に体して国難突破に邁進したいと思う、閣僚各位も充分協力して戴きたい
右の首相宮御発言にある如く 陛下には特に憲法の尊重と軍の統制、秩序の維持に関して御軫念あらせられ、御聖慮のほど畏き極みであり、新内閣の本質的な基調はこゝに確立したのである」

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by kenpou-dayori | 2015-08-18 20:02 | 太平洋戦争日歴


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