2016年 01月 09日

憲法便り#1529:小林研一郎さんが10年ぶりに早稲田大学フィルで、マーラー作曲「巨人」を指揮

2016年1月9日(土)(憲法千話)

憲法便り#1529:小林研一郎さんが10年ぶりに早稲田大学フィルで、マーラー作曲「巨人」を指揮

今からちょうど一か月の12月9日午後7時から、上野の東京文化会館大ホールで、
早稲田大学フィルハーモニー管弦楽団の第73回定期演奏会を聴いた。

12月11日に予定していた、国立国会図書館への蔵書寄贈の準備がほぼ整ったので、
気分転換のため、最近は控えている夜間の外出であった。

会場は、最前列のひとつの席以外は、すべて埋まっていた。
料金が安いとは言え、大ホールが埋まったのは、やはり、
”炎のコバケン”こと、小林研一郎さんの指揮への期待であろう。
上野駅で、電車を降りた時から、小林研一郎さんの名前を口にしている人が、何人もいた。

そういう私も、コバケンの大ファンで、彼の指揮でなければ、足を運ぶことはなかった。

案内によれは、早稲田大学フィルハーモニー管弦楽団は、1979年12月創立。
早稲田大学の学生を中心に、様々な大学の学生が集まる早稲田大学唯一のインターカレッジ・オーケストラで、総勢150人を擁する大所帯だ。

当日の曲目は、次の3曲で、当日配布されたメンバー表に書かれた奏者の数は( )内に示した。

①シベリウス 交響詩《フィンランディア》 (104名)
②チャイコフスキー 弦楽セレナーデより 第1楽章 (76名)
③マーラー 交響曲第1番《巨人》 ニ長調 (132名)

まれに見る大編成である。

感想とエピソードは、あす1月10日に書きます。お休みなさい!

昨夜の続き。

130名を超える大編成を目にするのは、
1981年6月3日(水)6時30分から日本武道館で開催された、
「日本フル再建をめざす
500人のオーケストラと
1000人の合唱団と
15000人の市民参加
の大音楽会」

以来のことである。

この大音楽会のことは、
『憲法便り』の別の号で詳しく紹介することとして、
話を先に進めよう。

一曲目は、「フィンランディア」。
日本フィルの争議を支援するようになってから、
闘いのテーマ曲として、聴くことが多かったこの曲は、
聴いているだけで涙が出てくる。

その上、104名の大編成のうち、コントラバスは8台もあるので、
地鳴りのような響きに迫力がある。

そして、ティンパニーの女性もなかなかの演奏だ。

一気に演奏が終わって、一瞬を置いてから、私は「ブラボー」と声を上げた。
ところが、満場の聴衆は、迫力に呑まれてしまったのか、発生する人は他にない。
ただし、拍手は長いあいだ続いていた。

二曲目は、チャイコフスキー 弦楽セレナーデより 第1楽だから、
打楽器、管楽器がすべていなくなり、弦楽器だけが残った。
それでも76名の編成だから、通常聴く管弦楽団全体の編成よりも多い。

第一曲目の「動」から、第二曲目の「静」へ、見事な転換であった。

休憩をはさんで、いよいよ、当日のメイン、マーラーの「巨人」である。
132名の大編成。
コントラバスは9台、ティンパニー2台に増え、ハープも入った。
各楽器の数も判かってはいるが、詳細は、省略する。

55分間の長丁場。
ソロのパートでのミス、
緊張しすぎたのか、失敗した部分もあったが、
とにかく、演奏をし終えた。

長い拍手を制して、
小林研一郎さんが挨拶をした。

「練習を重ねてくる過程で、良い日があったかと思えば、次に悪い日があったりして、大変でしたが、
今日のリハーサルでは、完璧に仕上がっていました。
ところが、本番になって、お分かりのように、失敗したところも出てしまいました。
しかし、今日の演奏を力に変えて行って欲しいと思います。」

おおむね、このようなご挨拶であった。

そして、
「今日は、アンコール演奏はしないつもりでおりましたが、
管楽器が一斉に立ち上がって演奏した部分を、
もう一度、お聴きいただきます。」
とおっしゃって、
アンコール演奏の指揮をなさった。

演奏終了後、私は、アンケート用紙に丁寧に書き込んだ。

「私たち聴いていた者も幸せだったが、
演奏をなさった皆さんが、一番幸せだったのでなないでしょうか」

この日、演奏を聴きながら、何回も頭をよぎったことがある。
それは、

「日本がまだ平和で、
こうして多数の人間が集まって、音楽を楽しむことが出来る」
という思いであった。
[PR]

by kenpou-dayori | 2016-01-09 22:00 | 音楽・舞台芸術・芸能・映画


<< 憲法便り#1530:岩田才之助...      憲法便り#1528:岩田才之助... >>