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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2016年 03月 22日

憲法便り#1610:『九条俳句訴訟』弁護団への激励の手紙の全文。(同封資料についての説明あり)

2016年3月22日(火)(憲法千話)

憲法便り#1610:『九条俳句訴訟』弁護団への激励の手紙の全文。(同封資料についての説明あり)

去る3月12日に弁護団宛に送った手紙を公表することのご了解を得ましたので、ここに掲載いたします。

ご了解のご返事とともに、次の文面を、併せて紹介させていただきます。
「先日行われた弁護団会議にて、いただいた資料を提出し、今後、弁護団で共有することにいたしました。特に、「公民館シリーズ第六集」は、今後の主張・立証において、大いに役立つ可能性があるもので、弁護団員も、大変喜んだ次第です。」(以下、略)

「2016年3月12日

『九条俳句訴訟』弁護団 御中

前略お許し下さい。
先日電話にてお伝えしました、公民館、および公民教育に関する資料を同封致します。
文献学、あるいは社会文化史的観点からの資料のほか、検閲に関する資料も併せてお送りします。「九条俳句」訴訟の裁判で、少しでもお役に立てば、幸いに存じます。
同封する資料は、次の通りです。
①石川県の白山公民館が刊行した『日本國憲法』(昭和22年3月10日刊)30頁(全頁)のコピー。この文献は、私が寄贈するまで国立国会図書館は所蔵なし。
 構成は、下記の通りで、解説はない。
 昭和二十一年十一月三日付『上諭』
 昭和二十一年十一月三日付『勅語』
目次、および日本國憲法(前文および全条文)

②社会教育連合会編纂の「公民館シリーズ第六集」
 寺中作雄・鈴木健次郎共著(文部省社会教育局)『公民館はどうあるべきか』(昭和23年5月20日刊)180頁(全頁)のコピー。
なお、奥付のページに、「公民館シリーズ」第一集~第五集の広告あり。


③社会教育連合会編纂の「公民叢書 6」
 金森徳次郎著『新憲法の精神』(昭和22年5月28日刊)53頁(全頁)のコピー。
  著者は、第90回帝国議会における憲法改正審議の憲法担当大臣。
  なお、奥付の頁に、「公民叢書 1」~「公民叢書 5」までの広告あり。

④2015年12月11日に、国立国会図書館憲政資料室に、岩田が寄贈した憲法関連資料リスト。
 日本の全国各地、様々な分野で、憲法書あるいは憲法関連資料が刊行されていた。
 白山公民館刊行の『日本國憲法』は、このリストのNo.111に記載。
 このリストは、憲政資料室が整理を行い、岩田文書として議会に報告される。

⑤日本政府による戦前からの検閲がそのまま続いていたが、昭和20年9月30日に検閲が廃止された経緯。(拙著『平和憲法誕生の真実』のコピー添付)
 昭和20年9月28日 天皇がマッカーサーを初めて訪問したことを報じた記事。
  当初、紙面は写真入りで組まれていたが、日本政府の検閲により、写真削除。
昭和20年9月29日 GHQの指示により、写真が掲載されたが、文字は1行のみ。
昭和20年9月30日 GHQが新聞、言論の自由確立のため、制限法令を全廃。この措置は、9月27日に遡って実施された。

なお、ご参考までに、私の略歴等を同封致します。取り急ぎ用件のみにて。草々
                                 岩田行雄」

by kenpou-dayori | 2016-03-22 13:45 | 憲法関係の活動


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