2016年 04月 19日

憲法便り#1699:タックスヘイブン(租税回避地)を、あえて「脱税天国」と誤訳する!

2016年4月19日(火)(憲法千話)

憲法便り#1699:タックスヘイブン(租税回避地)を、あえて、「脱税天国」と誤訳する!

タックスヘイブン(Tax Haven)が大きな話題となっている。

Taxは、ご存知のとおり、税金、租税。
Havenとは、①港、②避難所、隠れ場、安息の地、という意味。
これを、「租税回避地」と訳しているのは、まどろっこしい。
そして、本質をズバリとは表現していない。

だから私は、Havenを、Heaven(ヘブン=天国)と置き換えて、あえて、「脱税天国」とする。

大儲けしている連中の、脱税についての本質を表現するのに、遠慮は不要である。

言葉の誤魔化しや、意図的な誤訳(意訳)は、権力者の常套手段である。

かつて、大本営発表は、「退却」「後退」と言わずに、「転進」と言った。
ヒトラーも、「退却」「後退」とは言わず「戦線の「整理短縮」と言った。

いずれも、第二次世界大戦で、敗戦への転換点を迎えた時の、マスコミ、国民騙しの表現である。

その点で、2016年4月13日付「日刊ゲンダイ」が報じた記事は、日本政府の対応について、問題点をズバリと指摘していて、小気味よい。

以下に、そのまま借用し、問題の本質を考える参考にしたい。(『日刊ゲンダイ』の記事そのものは、こちらへ

『パナマ文書で晒される 日本企業“61兆円”ケイマン隠れ資産』

【 世界中を揺さぶっている(パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」)(C)AP】
世界中を揺さぶっている(パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」)(C)AP
 世界中を震撼させているタックスヘイブン(租税回避地)の金融取引を記した極秘文書「パナマ文書」の流出。13日にパリで緊急対策会議を開く方針を固めたOECD(経済協力開発機構)のグリア事務総長は11日、財務省で麻生財務相と面会し、「課税逃れ対策の関心が(世界で)高まる」と発言。14~15日に米ワシントンで開かれる「G20財務相・中央銀行総裁会議」でも、タックスヘイブンを使った脱税や資金洗浄がテーマになる見通しだ。各国ともタックスヘイブンでの金融取引に対し厳格な法整備の必要性を唱え始めたが、なぜか腰が重いのが日本政府だ。

「文書の詳細は承知していない。軽はずみなコメントは差し控えたい」

「パナマ文書」の流出が表面化した直後の会見で、こうスットボケていたのが菅官房長官だ。だが、このままシラを切り通せると思ったら大間違い。「パナマ文書」はG7(主要7カ国)の首脳が集まる5月の「伊勢志摩サミット」でも議題に上る可能性が高い。そこで議長国の日本が、テキトーにお茶を濁す態度を示せば、世界中から非難の声が上がるだろう。それなのに日本政府はなぜ、こんなにトロいのか。

「日本銀行が公表している国際収支統計にヒントがあります。統計は日本の対外経済取引を記録したデータで、これを国別にまとめたのが『直接投資・証券投資等残高地域別統計』。この中にタックスヘイブンとして知られるケイマン諸島が出てきます。人口わずか5.5万人のケイマン諸島に対する残高は、初登場した2001年末は18兆6411億円。それがどんどん増え、最も新しい13年末は60兆9280億円に膨れ上がっています。つまり、残高=利益と捉えれば、実に61兆円のカネが課税逃れしている疑いがある。大ざっぱに言って、今の法人税率が適用されれば約14兆円もの税収になる計算です」(経済ジャーナリスト)

■消費税7%分に相当

 消費税率1%で税収2兆円分――といわれているから、ケイマン諸島分だけで7%に相当する。他のタックスヘイブンを合わせたら、とてつもない金額になるだろう。

 日本政府は大企業などがタックスヘイブンを利用してせっせと蓄財に励んでいた実態を“黙認”していたワケで、どうりで、EUやメキシコのように本格的な調査に乗り出さないワケだ。

 タックスヘイブンの問題を以前から指摘してきた「公正な税制を求める市民連絡会」の事務局長を務める弁護士の猪股正氏はこう言った。

「日本は今、年金や医療費などの社会保障費が削減され、穴埋めとして消費税を上げる一方、法人税率はずっと引き下げられたまま。つまり、消費税が社会保障費に回らない。このままだと生存権が脅かされてしまう。税収を立て直すには法人税も含めた見直しが不可欠で、当然、タックスヘイブンの問題も関わってきます」

「パナマ文書」の全容が暴露されるのは5月という。国内で1%にも満たない大企業ばかり優遇する安倍政権「崩壊」の“火ダネ”になるかもしれない。
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by kenpou-dayori | 2016-04-19 09:29 | 今日の話題


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