岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2017年 09月 01日

憲法便り#2121:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.11: 群馬篇』

2017年9月1日(金)(憲法千話)

憲法便り#2121:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.11: 群馬篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

【上毛新聞】公布記念(十一月三日付一面より)

「民主日本の黎明・新憲法発布」歴史を刻む新憲法は、菊薫るきょう明治の佳節を卜し県下町々村々で意義ある催しがそれぞれ行われる。民主日本、平和日本の発足日、乱れ咲く菊花と競う上州の山野は、まず本社主催の下に繰り展げられる県都(群馬会館)の県民大会を初めとし、四市百九十三ケ町村及び三百数十校の男女中等、青年、国民、各幼稚園に至るまで学校、官署、団体のほか、いま猫の手も借り度い農民たちは働く手をしばらく休めて、「武力なき日本」の姿を世界に弘める新憲法の公布式を寿ぐ。この日県では午前十一時全国中継のラジオを聴き、続いて北野知事から意義ある新憲法の訓示を行う。かくて靑史(歴史=昔、紙のない時代に、青竹をあぶってその上に書いたという中国の故事による)に誇る新憲法は、百六十万県民歓喜のコーラスの中に意義ある式典を閉じるが、県では明年五月実施の日まで六ヶ月の期間を通じ趣旨徹底の教育を行うため、金森国務相(予定)又は中央名士を招き、県下百余名を県公民館(一ノ宮)に招集、講習ののち各地に講演、座談会を開いて、新憲法の「遵法運動」を順次展開することとなっている。
「新しき歴史の出発 三山、秋陽に照り映う 県下の祝典」

[前橋市]
前橋市役所では、新憲法発布の三日午前十時三十分から同庁内で記念祝賀を挙行する。

[高崎市]
輝かしき新憲法公布の日、高崎市役所では三日午前十一時より厳かなる式典を挙げ、午後二時より宇喜代会館で祝賀式を挙行する。市内各国民学校でも式典のほか、次の如き催しを行い、この嘉き日を寿ぐこととなった。
△佐野校=童話劇と民主教育研究発表会
△片岡校=学年対抗リレー
△中央校=通学区域町内対抗軟式野球
△南校=十七、八日頃作品展覧会
△第一校=二十日記念展覧会。

[多野郡新町]
多野郡新町新憲法発布記念祝賀式は、三日午前九時町役場楼上に、官公署、町議、その他名誉職等出席、厳粛に行う。

(三日付三面より)「体育の祝典 憲法発布記念」
[各地の催し]
民主日本の出発を表徴する新憲法発布の歴史的の三日を記念する県下各地の運動競技は、本山の県庁員体育大会をはじめ、各種競技に亘って次の如く展開される。
△第一回県庁員体育大会=午前八時前橋公園 △前橋商工学校運動会=午前八時同校
△前橋工業学校運動会=午前八時同校
△前橋競馬大会=午前九時前橋競馬場
△前橋市田町合同運動会=午前八時城南校
△桐生市内各学校対抗陸上競技大会=午前十時新川球場
△全桐生対全前橋野球戦=午後三時桐生新川球場
△全高崎対全高鉄野球戦=午前十時高上城南球場
△伊勢崎市内少年野球大会=午前八時北、南校、佐農校庭
△伊勢崎産業人野球大会=午前七時華蔵寺公園
△県下拳闘大会=午後一時富岡国民校

△安中町々民体育大会=午前八時安中国民校
△松井田町々民体育祭=午前八時松井田国民校
△鬼石町運動会=午前八時鬼石国民校
△境町体育大会=午前八時同国民校
△藤岡町内対抗野球大会=午前八時藤岡国民校
△新田郡青年団陸上競技大会=午前八時太田四校
△馬淵村民体育大会=午前九時同村国民校
△利根郡新治村卓球大会=同村国民校
△板鼻町町民体育大会=午前九時同村国民校。

(四日付二面より)
「新憲法発布日 多彩なスポーツ絵巻」新憲法発布の三日は曇天、前橋市内の何処にもこの佳き日を喜ぶ感激の様子は見えず、天候同様ぱっとしなかった。掲揚許可の国旗もぽつんぽつんと思い出したように立っている淋しさだ。僅かに本社主催の「新憲法発布遵法県民大会」と官民合同の記念祝賀会が新憲法発布を思わせるにすぎなかった。しかし、こうした街の感激のなさに反して、スポーツだけはいとも盛んに展開された。まず前橋公園で県庁職員大運動会が開催されたのを初めとし、△敷島国民学校は萩町々内運動会、△医専校庭は岩神町町内運動会、△勢(?)農校庭は市内選抜優勝野球大会 △前中グランドでは学童野球戦、△前工運動会等々が、それぞれ趣向をこらして挙行、さらに浮世離れした前橋刑務所内でも祝賀の相撲大会が開催されるなど、多彩なスポーツ絵巻が繰り展げられた。

[県]
「県の記念式 官公署学校等」新憲法公布の三日、県では午前十一時中央からのラジオ放送を聴き、県正庁で庁員全員の記念式典を挙げた。北野知事から新憲法に関する訓示があり、終って午前に引続き第一回庁員運動会を行い意義ある記念日を終った。県下各市町村及び学校、官署、団体ではそれぞれ意義ある記念の式典を挙げ、また思い思いの記念行事を多彩に展開、栄ある歴史の発足の日を祝った。 
[前橋市役所]
前橋市役所では三日午前十時から、市議並びに市長以下全吏員参集して新憲法発布記念式を挙行した。
[桐生市]
桐生市の新憲法発布記念式典は、三日午前十一時から市会議場で挙行。
[富岡町]
富岡町では三日午前十一時から同町国民学校で、細谷町長以下全町民参列して憲法発布記念式を挙行した。なお、国民校会場で県下拳闘大会、諏訪神社で子供相撲、富中で少年野球など記念の祝賀行事があり盛会を極めた。」

昭和21年11月3日付『上毛新聞』一面
「民主日本の黎明・新憲法発布」。この見出しを、群馬県の保守的な人々にも見て欲しい。
社説は、「新憲法発布」
下段には、上毛新聞社主催 で、「新憲法発布 遵法県民大会」
および「官民合同 記念大祝賀会」のお知らせが掲載されている。
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昭和21年11月3日付『上毛新聞』四面
様々な団体、企業の祝賀広告、これも当時の社会の勢いである。
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(画像の典拠は、群馬県立図書館所蔵マイクロ資料による)
【研究メモ】私が地方紙を集中的に調査した時点では、国立国会図書館所蔵資料は、必要とする部分が欠落していた。したがって、群馬県立図書館に出向いて調査を行った。

*次回は、埼玉篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
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by kenpou-dayori | 2017-09-01 16:51 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では


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