岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2017年 09月 01日

憲法便り#2122:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.12: 埼玉篇』

2017年9月1日(金)(憲法千話)
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憲法便り#2122:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.12: 埼玉篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

【埼玉新聞】公布記念(十一月四日付四面より)

「式場に溢る県民の感激 再生日本の誓いも新た」
[浦和]
新装なった浦和市埼玉会館は新憲法公布のこのよき日、午前十時には紅白のアーチの下を三々五々祝典をことほぐ人々が見える。モーニング、国民服、さすが簡素、厳粛のお達し通り、平常服の人も多い。招待された者は、政界、官界、教育界、市町村代表、各種団体代表である。定刻十一時五千百名の県民の代表者が新生日本の誓いを抱いて、場内に整列した。壇上に飾られた国旗が目新しく、ライアン中佐が会場に姿を現すと、満場われるばかりの拍手がおくられた。司会者側には、知事を始め県会議長、内務、民生等各部長の顔も見える。やがて、ベルが鳴る。いよいよ厳かに式典は挙行され、進行係りのマイクにより開式が宣せられると、この会場にも天皇陛下の勅語が朗々と伝えられたのち、国家斉唱があり、終って知事は壇上に進み、
「民主日本の黎明は、この憲法の実践如何にかかっている。」と力強く挨拶。
続いて鈴木県会議長は、「我々がこの日に、□に響く二つの問題がある。」と前提して、「神の国が人間の国になり、武の国が良心と正義の国に変わった」と言い、「我々が世界の平和人となるためには、新憲法の実践が第一だ」との意味を含めて熱誠あふるる挨拶を行った(以下の式次第は、省略)。祝典のあと祝賀に入り祝杯をあげた。
なお、浦和駅では三日夕刻より記念大相撲大会が開かれ、市民の人気を呼んだ。
以上のほかに、埼玉新聞社主催の「芸能大会」(十一月三日)、同じく埼玉新聞社の記念事業として「新憲法公布記念事業 埼玉世論調査会創設」が十一月四日付三面で報道されている。 
「川口」
川口市では新憲法祝賀記念行事として、三日午前九時より芝川運動場で第八回市民体育大会を開催、各区会より多数参加があり、盛会であった。
[川越]
「揃いの衣裳に山車・神輿 記念日に慶祝一色の川越」川越市の新憲法公布祝賀会は午前十時から第二国民学校で開催。祝賀会ののち祝賀宴をして散会。市民の慶祝は、まずお囃子の太鼓の音にあけ、江戸町のおかめ、南町三番叟、鍛冶町金山様、上松江町浦島、志多町弁慶など各町の自慢の山車、囃子屋台、神輿も担ぎ出し、全市は祭りを追う人の群れで埋め尽くされた。
[秩父]
「十日夜とかち合って大賑い」戸毎に国旗を掲げた三日の秩父町は、いつになく明朗だ。在町各官公署では九時に全員登庁、簡素厳粛な記念式を挙行。街々を行く娘の着飾った姿も晴々しく、町内二軒の映画館は何れも超満員。秩父公園では郡下産業人の体育大会、秩父中学グランドでは野球試合が開催された。きょうの三日は旧暦の十月十日で秩父名物『十日夜』。戦時中はすっかり怯えきっていた学童たちも、今夜は大威張りで新高(?)ハタキを作り、おいしい手製のうどんを食べて戸毎に「トウカンヤトウカンヤ 朝ボタモチに昼ダンゴ 夜ソバ食ったらひっぱたけ」と歓声をあげハタキを振っていた。
[寄居]
寄居町では三日午前十時より全町各種団体を始め、青年学校、実践女学校、国民学校の各生徒の他毎戸一名宛の代表が国民学校校庭に集合、盛大な記念式典を挙げた。この日新生日本の門出を祝う国旗は、全町に掲揚された。国民学校児童二千余名が手製の国旗を手に、引率されて旗行列、全町内をくまなく行進すれば、これに和した町民も手に国旗を振り、町は旗の波と化した。
[熊谷]
「全市挙って慶祝 沸き立つ熊谷市民」記念すべきこの日熊谷、市内各所に商店の記念売出し、活花を陳列するところなどもあり、きらびやかに着飾った娘らの往来する和やかな風景が見られた。午前九時半に新憲法公布に祝意を表しサイレンの一斉吹鳴を行い、有数の連合町内会では、町内会長、隣組をはじめ各所の広場に集合、祝憲法公布の幟旗を先頭に市内を行進。なお、祝典は午前九時に市立高女校庭で行われ、青年団ほか各団体二千余名が参加。式後、講堂において、熊谷市出身の東大助教授内田氏により『新憲法の精神』と題する講演が行われ、午前十時散会。熊谷市内九国民校では、高等科生全員が記念式と講演会に参加した後、市長と共に市内を行進した。
[白岡]
東北本線白岡駅前の□□日勝(?)、篠津村では新憲法記念日に久しぶりで各戸に日の丸を掲げ、青年団は神輿、山車や□□を作り朝から担ぎまわり、夜は駅前に素人演芸大会を盛大に催した。
[杉戸]
三日午後一時から国民学校校庭で憲法公布記念町民体育大会を開催、町内対抗リレー、その他盛り沢山の体操競技が展開され、夜は町内ごとに祝賀の小宴が開かれた。」

【施行記念】(昭和22年5月3日)
埼玉会館=
主催埼玉新聞社「洋舞踊」四日昼、
本社主催「記念講演会」八日昼、本社主催「芸能大会」八日夜、
△埼玉会館以外の行事
(昼)=三日浦和市・本社主催「仮装大会」(大宮市訓宮)、
将棋連盟並びに本社主催「アマチュア棋戦」(大宮将棋連盟事務所)、
四日県体育会・本社主催「自転車競走」(大成橋‐戸田橋間往復)、
七日俳句連盟・本社主催「俳句会」(大宮含翆園)

昭和21年11月3日付『埼玉新聞』一面
「民主日本の礎石・きょう新憲法公布」
「平和日本の明るい門出 歴史的式典きょう厳かに挙行」の見出し。
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(画像の典拠は、埼玉県立浦和図書館所蔵マイクロ資料より)

*次回は、千葉篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
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by kenpou-dayori | 2017-09-01 16:55 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では


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