岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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カテゴリ:今日「一押し」の記事!( 18 )


2017年 12月 12日

憲法便り#2251:ノーベル平和賞授賞式 サーロー節子さんの演説(全文)!

2017年12月12日(火)(憲法千話)

憲法便り#2251:ノーベル平和賞授賞式 サーロー節子さんの演説(全文)!

2017年12月12日付『東京新聞』朝刊6面に、サーロー節子さんの演説論文が収録されていました。
ノーベル財団公表の公式テキストを引用したものです。英語と日本語の文章が並んでいます。

公式テキストに辿り着けなかったので、以下に、同記事をそのまま紹介します。ただし、文字が小さいので、読めないかも知れません。
なお、日本語の全文は、すでに12月11日付に掲載されています。
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2017年12月11日付『東京新聞』夕刊二面より借用。

 十日オスロで行われた核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))へのノーベル平和賞授賞式で被爆者サーロー節子さんが行った演説は次の通り。 

      ◇

 両陛下。ノルウェー・ノーベル賞委員会の高名なメンバーの皆さま。ここにいる、そして世界中にいる運動家の仲間たち。淑女、紳士の皆さま。

 ICANの運動を形づくる傑出した全ての人々に成り代わってベアトリス(・フィン事務局長)と共にこの賞を受け取ることは大変な栄誉です。私たちは核兵器の時代を終わらせることができる、終わらせるのだという、かくも大きな希望を皆さま一人一人が私に与えてくれます。

▼座視しない

 被爆者は、奇跡のような偶然によって広島と長崎の原爆を生き延びました。私は被爆者の一人としてお話しします。七十年以上にわたって私たちは核兵器の廃絶に取り組んできました。

 私たちは、この恐ろしい兵器の開発と実験から危害を被った世界中の人々と連帯してきました。(核実験が行われた)ムルロア、エケル、セミパラチンスク、マラリンガ、ビキニといった長く忘れられた地の人々。土地と海を放射線にさらされ、人体実験に使われ、文化を永遠に破壊された人々と連帯してきました。

 私たちは犠牲者であることに甘んじることはありませんでした。灼熱(しゃくねつ)の終末を即座に迎えることや、世界がゆっくりと汚染されていくことに対し、手をこまねいていることは拒否しました。いわゆる大国が、無謀にも私たちを核のたそがれから核の闇夜の間際へと送り込むことを、恐怖の中で座視することは拒否しました。私たちは立ち上がりました。生き延びた体験を分かち合いました。人類と核兵器は共存できないのだと声にしました。

▼叫び声聞こえた

 きょう、この会場で皆さまには、広島と長崎で死を遂げた全ての人々の存在を感じてほしいと思います。雲霞(うんか)のような二十数万の魂を身の回りに感じていただきたいのです。一人一人に名前があったのです。誰かから愛されていたのです。彼らの死は、無駄ではなかったと確認しましょう。

 米国が最初の原爆を私が住んでいた都市、広島に投下した時、私はまだ十三歳でした。私は今もあの朝を鮮明に覚えています。八時十五分、窓からの青みを帯びた白い閃光(せんこう)に目がくらみました。体が宙に浮かぶ感覚を覚えています。

 静かな闇の中で意識を取り戻すと、倒壊した建物の中で身動きできないことに気付きました。級友たちの弱々しい叫び声が聞こえてきました。「お母さん、助けて。神さま、助けて」

 そして突然、私の左肩に手が触れるのを感じました。「諦めるな。頑張れ。助けてやる。あの隙間から光が差すのが見えるか。あそこまでできるだけ速くはっていくんだ」。誰かがこう言うのが聞こえました。はい出ると、倒壊した建物には火が付いていました。あの建物にいた級友のほとんどは生きたまま焼かれ、死にました。そこら中が途方もなく完全に破壊されているのを目にしました。

 幽霊のような人影が行列をつくり、足を引きずりながら通り過ぎていきました。人々は異様なまでに傷を負っていました。血を流し、やけどを負い、黒く焦げて、腫れ上がっていました。体の一部を失っていました。肉と皮膚が骨からぶら下がっていました。飛び出た眼球を手に受け止めている人もいました。おなかが裂けて開き、腸が外に垂れ下がっている人もいました。人間の肉体が焼けた時の嫌な悪臭が立ち込めていました。

 このようにして、私の愛する都市は一発の爆弾によって消滅したのです。住民のほとんどは非戦闘員でした。彼らは燃やされ、焼き尽くされ、炭になりました。その中には私の家族と三百五十一人の級友が含まれています。

▼愚行を許さない

 その後の数週間、数カ月間、数年間にわたって、放射線の後遺症により予測もつかないような不可解な形で何千もの人々が亡くなりました。今日に至ってもなお、放射線は人々の命を奪っています。

 広島を思い出すとき、最初に目に浮かぶのは四歳だった私のおい、英治の姿です。小さな体は溶けて、肉の塊に変わり、見分けがつかないほどでした。死によって苦しみから解放されるまで弱々しい声で水が欲しいと言い続けました。

 今この瞬間も、世界中で罪のない子どもたちが核兵器の脅威にさらされています。おいは私にとって、こうした世界の子どもたちを代表する存在となりました。核兵器はいつどんなときも、私たちが愛する全ての人々、いとおしく思う全てを危険にさらしています。私たちはこの愚行をこれ以上許してはなりません。

 苦しみと生き延びるためのいちずな闘いを通じて、そして廃虚から復興するための苦闘を通じて私たち被爆者は確信に至りました。破局をもたらすこうした兵器について、私たちは世界に警告しなければならないのです。繰り返し私たちは証言してきました。

 しかし、広島と長崎(への原爆投下)を残虐行為、戦争犯罪と見なすことをなお拒絶する人たちもいたのです。「正義の戦争」を終わらせた「良い爆弾」だったとするプロパガンダを受け入れたわけです。こうした作り話が破滅的な核軍拡競争をもたらしました。今日に至るまで核軍拡競争は続いています。

 今も九つの国が都市を灰にし、地球上の生命を破壊し、私たちの美しい世界を未来の世代が住めないようにすると脅しています。核兵器の開発は、国家が偉大さの高みに上ることを意味しません。むしろ、この上なく暗い邪悪の深みに転落することを意味するのです。こうした兵器は必要悪ではありません。絶対悪なのです。

▼終わりの始まり

 今年七月七日、世界の大多数の国々が核兵器禁止条約の採択に賛成した時、私は喜びでいっぱいになりました。私はかつて人類の最悪な側面を目撃しましたが、その日は最良の側面を目撃したのです。私たち被爆者は七十二年の間(核兵器が)禁止されることを待ち続けてきました。これを核兵器の終わりの始まりにしようではありませんか。

 責任ある指導者であれば、必ずやこの条約に署名するに違いありません。署名を拒否すれば歴史の厳しい審判を受けることになるでしょう。彼らのふるまいは大量虐殺につながるのだという現実を抽象的な理論が覆い隠すことはもはやありません。「抑止力」とは、軍縮を抑止するものなのだということはもはや明らかです。私たちはもはや恐怖のキノコ雲の下で暮らすことはありません。

 核武装した国々の当局者と、いわゆる「核の傘」の下にいる共犯者たちに言います。私たちの証言を聞きなさい。私たちの警告を心に刻みなさい。そして、自らの行為の重みを知りなさい。あなたたちはそれぞれ、人類を危険にさらす暴力の体系を構成する不可欠な要素となっているのです。私たちは悪の陳腐さを警戒しましょう。

 世界のあらゆる国の、全ての大統領と首相に懇願します。この条約に参加してください。核による滅亡の脅威を永久になくしてください。

▼光に向かって

 私は十三歳の時、くすぶるがれきの中に閉じ込められても、頑張り続けました。光に向かって進み続けました。そして生き残りました。いま私たちにとって、核禁止条約が光です。この会場にいる皆さんに、世界中で聞いている皆さんに、広島の倒壊した建物の中で耳にした呼び掛けの言葉を繰り返します。「諦めるな。頑張れ。光が見えるか。それに向かってはっていくんだ」

 今夜、燃え立つたいまつを持ってオスロの通りを行進し、核の恐怖という暗い夜から抜け出しましょう。どんな障害に直面しようとも、私たちは進み続け、頑張り、他の人たちとこの光を分かち合い続けます。この光は、かけがえのない世界を存続させるために私たちが傾ける情熱であり、誓いなのです。 (オスロ・共同)=ノーベル財団公表の公式テキストによる









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by kenpou-dayori | 2017-12-12 22:48 | 今日「一押し」の記事!
2016年 08月 15日

憲法便り#1851:最高のお言葉と、最低の首相挨拶!天皇陛下 再び「深い反省」、戦後71年 追悼式でお言葉。首相は加害と反省触れず 4年連続!

2016年8月15日(月)(憲法千話)

憲法便り#1851:最高のお言葉と、最低の首相挨拶!天皇陛下 再び「深い反省」、戦後71年 追悼式でお言葉。首相は加害と反省触れず 4年連続

以下は、2016年8月15日付『東京新聞』夕刊一面を引用します。
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by kenpou-dayori | 2016-08-15 19:58 | 今日「一押し」の記事!
2016年 08月 11日

憲法便り#1838:伊方原発再稼働反対!高知大学防災推進センター特任教授岡村眞氏の見解。

2016年8月11日(木)(憲法千話)

憲法便り#1838:伊方原発再稼働反対!高知大学防災推進センター特任教授岡村眞氏の見解。


1998年に父の郷里、愛媛の八幡浜を訪れた際に、伊方原発を見たことがあります。

立地条件は、一見しただけでも事故が起こった場合、近隣住民は、避難できないことが予見できます。

四国電力は、住民や多数の国民の再稼働反対の声を無視して、3号機の再稼働を強行しようとしています。

2016年8月11日付『しんぶん赤旗』3面に、高知大学防災推進センター特任教授岡村眞さんの詳しい談話が紹介されていますので、同紙を引用師、以下に紹介します。
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by kenpou-dayori | 2016-08-11 18:48 | 今日「一押し」の記事!
2016年 08月 10日

憲法便り#1836:【冤罪】大阪の小6女児焼死事件で、大阪地裁が再審で、無罪判決!

2016年8月10日(水)(憲法千話)

憲法便り#1836:【冤罪】大阪の小6女児焼死事件で、大阪地裁が再審で、無罪判決!


以下は、2016年8月10日付『東京新聞』夕刊10面を引用。
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*なお、明日、他紙も参考に、若干の加筆をする予定です。
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by kenpou-dayori | 2016-08-10 21:32 | 今日「一押し」の記事!
2016年 07月 09日

憲法便り#1739:野党共闘勝利、日本共産党の躍進を!

2016年7月9日(土)(憲法便り

憲法便り#1739:野党共闘勝利、日本共産党の躍進を!

2016年7月9日付『しんぶん赤旗』一面記事を引用


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by kenpou-dayori | 2016-07-09 15:06 | 今日「一押し」の記事!
2016年 07月 08日

憲法便り#1737:安倍改憲ではなく、憲法第九条を守る平和の選択を呼びかけます!

2016年7月8日(金)(憲法千話)

憲法便り#1737:安倍改憲ではなく、憲法第九条を守る平和の選択を呼びかけます!

2016年7月8日付『しんぶん赤旗』一面記事を引用

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by kenpou-dayori | 2016-07-08 22:26 | 今日「一押し」の記事!
2015年 08月 28日

憲法便り#1242:参院で審議中断すでに77回、ボロボロになった戦争法案は廃案しかない(赤旗)

2015年8月28日(金)(憲法千話)

憲法便り#1242:参院で審議中断すでに77回、ここまでボロボロになった戦争法案は廃案しかない(赤旗)

今日、2015年8月28日付『しんぶん赤旗』一面を、そのまま紹介します。

あわせて、同紙の四面から五面に掲載されている、
「8月30日全国100万人大行動 各地の予定(上)」を紹介します。

一面トップ記事の導入部の説明文は下記の通りです。

「日本共産党の志位和夫委員長は27日、国会内で記者会見し、戦争法案について「安倍政権がいよいよ行き詰まり、政府がまともな答弁ができなくなっているのが特徴です。追い詰められるなかですでに77回も(参院安保法制特別委員会で)審議が中断し、審議途中で散会するという事態も起こっています。ここまでボロボロになった法案は廃案しかないと、強く求めていきたいと語りました。」

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「8月30日全国100万人大行動 各地の予定(上)」

2015年8月28日付『しんぶん赤旗』四面および五面を、そのまま借用
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※岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!(『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版)の注文については、こちらから
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by kenpou-dayori | 2015-08-28 13:40 | 今日「一押し」の記事!
2015年 08月 15日

憲法便り#1164 「天皇陛下「深い反省」初言及。終戦70年 追悼式でお言葉」

2015年8月15日(土)(憲法千話)

憲法便り#1164 「天皇陛下「深い反省」初言及。終戦70年 追悼式でお言葉」

2015年8月15日付『東京新聞』夕刊一面を参考に、天皇陛下の「お言葉」を紹介します。

 「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。

 終戦以来既に七十年、戦争による荒廃からの復興、発展に向け払われた国民のたゆみない努力と、平和の存続を切望する国民の意識に支えられ、我が国は今日の平和と繁栄を築いてきました。戦後という、この長い期間における国民の尊い歩みに思いを致すとき、感慨は誠に尽きることがありません。

 ここに過去を顧み、さきの大戦に対する深い反省と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い、全国民ととも、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、心からなる追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。

【関連記事】

①2015年8月15日(土)(憲法千話)
憲法便り#1165:皇太子(現天皇)に英語と民主主義・平和主義を教育したヴァイニング夫人来日時の言葉

②2015年8月16日(日)(憲法千話)

憲法便り#1169:天皇陛下の民主主義、平和主義思想の原点となったヴァイニング夫人の言葉

天皇陛下の英語も、民主主義、平和主義の思想も、安倍首相などには、足元にも及ばない、本物なのです。

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2015年8月15日(土)(憲法千話)

憲法便り#1165:皇太子(現天皇)に英語と民主主義・平和主義を教育したヴァイニング夫人来日時の言葉

この記事は、私の憲法書コレクションの中に含まれており、いつ掲載しようかと、ずっと温めてきたものです。

記者の質問と、ヴァイニング夫人の答えの核心部分は、次の通り。

『この敗戦日本の天皇たるべき皇太子の御教育に當たろうと決心された訳は?』

この質問が発せられると、愛嬌のある顔を緊張させて、

『それは、今度あらたに制定された日本の憲法の中に、戦争を放棄すると明らかに謳ってあるからです』

と、答える夫人の声には自信がこもる。

さらに、記事の最後の部分には、次の文章がある。

「外国通信社の報ずるところによると、ヴァイニング婦人は、皇太子様にワシントン、ジェファーソン、リンカーンなどのようなアメリカの偉大な大統領や、ロングフェローのような詩人のお話をして、民主国家、平和国家のありかたを少しづつお教えするという。

『この世から戦争をなくし、日本を真の平和愛好国家として再生させるのに、私の努力がいくらかでもお役に立てば、幸いだと存じます。』
(と)、夫人は結んだ。」

本社社会部山口駒夫

「皇太子様の英語教師来朝」の記事
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ヴァイニング夫人来日時の談話を掲載した『週刊朝日』昭和21年11月3日号
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by kenpou-dayori | 2015-08-15 16:51 | 今日「一押し」の記事!
2015年 08月 15日

憲法便り#1163「戦後70年にあたって―「安倍談話」と日本共産党の立場」日本共産党志位和夫委員長

2015年8月15日(土)(憲法千話)

憲法便り#1163「戦後70年にあたって―「安倍談話」と日本共産党の立場」日本共産党志位和夫委員長

2015年8月15日付『しんぶん赤旗』一面掲載の談話全文の紹介。

安倍首相の談話と読み比べて欲しい。

志位委員長の談話こそが、日本を代表すべき内容であると思う。

『戦後70年にあたって――「安倍談話」と日本共産党の立場』

2015年8月14日 日本共産党幹部会委員長 志位和夫


 日本共産党の志位和夫委員長は14日、党本部で記者会見し、戦後70年にあたって次のような談話を発表しました。

(1)

 戦後70年の終戦記念日にあたって、日本共産党は、日本軍国主義の引き起こした侵略戦争と植民地支配の犠牲となった内外の人びとに、深い哀悼の意を表明します。

 いま、日本の政治は、戦争か平和かの歴史的岐路に立っています。戦争の惨禍と反省を踏まえて日本国民が得た世界に誇る宝――憲法9条を守り抜き、この条項を生かした平和日本を築くために、思想・信条の違い、政治的立場の違いを超えて、平和を願うすべての国民が力をあわせることを、心から呼びかけるものです。

(2)

 本日、発表された「安倍談話」は、「侵略」「植民地支配」「反省」「お詫(わ)び」などの文言がちりばめられていますが、日本が「国策を誤り」、「植民地支配と侵略」を行ったという「村山談話」に示された歴史認識はまったく語られず、「反省」と「お詫び」も過去の歴代政権が表明したという事実に言及しただけで、首相自らの言葉としては語らないという欺瞞(ぎまん)に満ちたものとなりました。

 暴力と強圧をもって韓国の植民地化をすすめた日露戦争を、「植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけた」とのべていることは、乱暴きわまりない歴史の歪曲(わいきょく)にほかなりません。

 全体として「安倍談話」は、戦後50年にあたって「村山談話」が表明した立場を、事実上、投げ捨てるにひとしいものであり、国内外のきびしい批判を招くことは避けられません。

 戦後70年の首相談話が、このような有害な内容となった根底には、安倍政権が、侵略戦争を肯定・美化し、歴史を偽造する極右勢力によって構成され、支えられているという問題があります。

 戦後の世界秩序は、日独伊3国による戦争は侵略戦争だったという判定の上に成り立っており、それを否定するものは国際政治に参加する資格がないことを、きびしく指摘しなくてはなりません。

(3)

 日本共産党は、戦後70年という節目の年が、日本とアジア諸国との「和解と友好」に向かう年となることを強く願い、そのために、日本の政治がとるべき次の五つの基本姿勢を提唱しています。

 第一は、「村山談話」「河野談話」の核心的内容を継承し、談話の精神にふさわしい行動をとり、談話を否定する動きに対してきっぱりと反論することです。

 第二は、日本軍「慰安婦」問題について、被害者への謝罪と賠償など、人間としての尊厳が回復される解決に踏み出すことです。

 第三に、国政の場にある政治家が靖国神社を参拝することは、侵略戦争肯定の意思表示を意味するものであり、少なくとも首相や閣僚による靖国参拝はおこなわないことを日本の政治のルールとして確立することです。

 第四は、民族差別をあおるヘイトスピーチを根絶するために、立法措置を含めて、政治が断固たる立場にたつことです。

 第五は、「村山談話」「河野談話」で政府が表明してきた過去の誤りへの反省の立場を、学校の教科書に誠実かつ真剣に反映させる努力をつくすことです。

 北東アジアの平和と安定を築く基礎となるのは信頼です。そして信頼は、歴史の真実に正面から向き合い、誠実かつ真摯(しんし)に誤りを認め、未来への教訓とする態度をとってこそ、得ることができる――これが私たちの確信です。

 日本共産党は、侵略戦争と植民地支配に命がけで反対を貫いた党として、歴史を偽造する逆流を大本から断ち切り、日本とアジア諸国との「和解と友好」を実現するために全力をつくします。

(4)

 日本は、戦後70年間、他国と直接の戦火を交えることはなく、自衛隊は、半世紀余にわたって、一人の外国人も殺さず、一人の戦死者も出していません。

 こうした平和の歩みを支えてきたのは、何よりも、憲法9条が存在し、平和を希求する国民の世論と運動が脈々と続いてきたことによるものです。この力が、歴代内閣をも縛り、「自衛隊は軍隊ではない」「海外での武力行使は許されない」「集団的自衛権行使は許されない」という憲法解釈をとらせてきたのです。

 いま、安倍政権は、戦後70年の平和の歩みを断ち切り、歴代内閣の憲法解釈を根底から覆して、戦争法案を強行し、日本をアメリカとともに「海外で戦争をする国」につくりかえようとしています。しかし、この憲法破壊の暴走に対して、これまでにない広大な人々が抗議の声をあげ、立ち上がっています。いま発揮されている国民のたたかいのエネルギーは、その広がりにおいても、その深さにおいても、空前のものとなっています。それは、戦後70年を経てつくりだされた日本国民の平和と民主主義を希求するエネルギーがいかに巨大なものであるかを示しています。

 「殺し、殺される」日本への逆行を絶対に許してはなりません。

 日本共産党は、「戦争法案を許さない」という一点で、国会内外の共同を広げに広げ、圧倒的な国民世論で安倍政権を包囲し、戦争法案を必ず廃案に追い込むために、全力をあげて奮闘するものです。

 わが党は、北東アジアに平和と安定を築くために、「北東アジア平和協力構想」を提唱し、その実現のために関係各国との対話を続けてきました。この「構想」こそ、安倍政権の戦争法案に対する真の平和的対案であると確信しています。その実現のために、引き続き知恵と力をつくす決意です。
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by kenpou-dayori | 2015-08-15 16:23 | 今日「一押し」の記事!
2015年 06月 28日

憲法便り#1031「報道圧力」問題 4氏処分、「広告なくせ」は大西氏・昨年、女性蔑視やじで謝罪」

2015年6月28日(日)(憲法千話)

憲法便り#1031「報道圧力」問題 4氏処分、「広告なくせ」は大西氏・昨年、女性蔑視やじで謝罪」

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by kenpou-dayori | 2015-06-28 11:16 | 今日「一押し」の記事!