岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

kenpouq.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:押し付け憲法論への反論( 17 )


2017年 01月 20日

憲法便り#1935:憲法改悪を許さないため、情報公開請求で入手した『平成28年9月・内閣法制局『憲法関係答弁例集(第9条・憲法解釈関係)』の中から、選択して連載します。

2017年1月20日(金)(憲法千話)

憲法便り#1935:憲法改悪を許さないため、情報公開請求で入手した『平成28年9月・内閣法制局『憲法関係答弁例集(第9条・憲法解釈関係)』の中から、選択して連載します。

既報、『憲法便り#1900号記念:年頭20話(その12)』で、平成28年9月・内閣法制局『憲法関係答弁例集(第9条・憲法解釈関係)』を入手しました!と伝えましたが、
安倍政権の憲法改悪を許さないため、憲法論議の基礎として、情報提供します。

本来ならば、私個人がやることではなく、情報がインターネット上で常時公開されていれば、簡単に済むことですが、現状は、情報公開請求をして、開示決定を受けた者だけが利用できる仕組みになっています。

この状況の中で、やれるだけのことを努力したいと思っています。





[PR]

by kenpou-dayori | 2017-01-20 21:58 | 押し付け憲法論への反論
2017年 01月 03日

憲法便り#1894:年頭20話(その6)新宿のスーパー区議・三雲崇正さん(民進党)から、拙著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』への推薦文をいただきましたので紹介します

2017年1月3日(火)(憲法千話)

(一覧しストに戻るのは、ここをクリック)

憲法便り#1894:年頭20話(その6)新宿のスーパー区議・三雲崇正さん(民進党)から、

拙著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』への推薦文をいただきましたので紹介します

私が三雲崇正さんをスーパー区議と呼ぶのは、現在、大きな問題となっているTPPの問題に関して、すでに、国政レベルでの活動をしていることによります。(TPPの活動に関しては、ここをクリック)

その活動の反映として、昨年11月26日に開催された区政報告会には、海江田万里元衆院議員、小川敏夫参院議員、 山田正彦元農林水産大臣の三氏が出席、さらに、TPP問題で三雲さんから多大な協力を得た、社民党副党首の福島みずほ、自由党の山本太郎の両氏からもメッセージが届いていました。

三雲崇正さんの経歴は、ホームページにリンクしますので、そちらをご覧下さい。(ここをクリック)


三雲さんとの出会いは、一昨年の区議会議員選挙の時です。

高田馬場駅近くのある銀行前で、聴衆が一人もいないにも拘わらず、熱心に政策を訴えていたことに好感を持ち、話が一段落したところで、言葉をかけました。

「私は共産党支持者であるけれども、あなたの話はなかなかいいですね。ところで、改憲問題について、あなたはどのような見解をお持ちですか?」

彼は、ちょっと緊張した面持ちで、次のように答えました。

「私は弁護士ですから、今の憲法は守ろなければならないと思っています。ですから、いまの安倍政権の改憲論議には反対です。」

彼は、初めての立候補で見事に当選しました。

その後、高田馬場駅前広場で街頭演説をしている三雲さんを見かけ、拙著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』を勧めたところ、こころよく注文の返事を下さった。

その年の12月に新宿の柏木公園で開催された集会に参加した折に、三雲さんから講演依頼を受けました。

これが、私の著作への評価の始まりでした。

そして、2016年4月22日(金)に講演会が実現し、50名ほどの方々のご参加を得て、成功裡に終わりました。

講演会の最後に、三雲さんは参加者の皆さんに、「私は、東大の学生時代の講義で聞いたのは、憲法についての解釈で、今日のような憲法の成立史については聴いたことがありませんでした。入口においてある岩田さんの著作『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』をぜひおすすめします。」と訴えかけました。

三雲さんとのお付き合いは、この時から始まったと言えます。かれの良いところは、決して「知ったかぶり」をしない誠実なことです。

今回の推薦文は、何も「注文をつけずに」、いただいた文章を、批判も含めてそのまま公表するという約束で、私からお願いしたものです。ご多忙な時に、詳細な文章を書いてくださったことに心からの感謝と敬意を表して、紹介いたします。

*************************************************

岩田行雄氏の『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』について

(新宿区議会議員・弁護士 三雲崇正)

 昨今、「憲法」がクローズアップされている。

 2012年に当時野党であった自民党が憲法改正草案を発表し、明確に憲法改正を掲げて政権に再挑戦して以来、4度の国政選挙を経て、憲法改正を是とする政党、いわゆる改憲勢力が衆参両議院の3分の2を占めるまでに至った。その間、いわゆる戦争法案とも呼ばれる集団的自衛権の行使を認める新たな安全保障関連法制が成立し、それに基づく自衛隊の海外派遣も行われ、立憲主義の動揺が指摘されている。両議院の憲法審査会も少しずつではあるが、憲法改正の論議を視野に入れた討議が始まっている。

 そもそもなぜ憲法を改正するのか。改正箇所についての様々な論点に関する議論が展開されている。新しい人権に対応するため、新たな国際環境に対応するため、二院制を含む統治機構を見直すため、緊急事態に対応するため、付随的でない違憲立法審査権を裁判所に認めるため、等々。筆者も、弁護士、地方議員の立場から、違憲立法審査権の充実は憲法の理念の徹底のために必要であり、「地方自治の本旨」だけでは中央集権国家からの脱却は心許ないと思うことがある。

 他方で、我が国の最高法規、根本法規である憲法を変えるという以上、より本質的な憲法理解、日本国憲法がどのように成立し、何のために存在し、従前そのように運用されてきたのかについての理解が深まらなければ、政治的立場を超えて改正を検討すべき論点に焦点を当てることは不可能である。本質的な憲法理解を欠いた改正は、憲法をグロテスクな修辞で飾り立てた空虚な法典に変え、最高法規、根本規範としての実質的な力を弱めるだけのものに終わる恐れがある。今国民が必要としているのは、個別具体的な改憲案を前提とした先走った論点整理ではなく、そのような意味での憲法理解であり、それを土台として初めて、次代に恥じない有意義な憲法改正論議が可能になる。

本書は、上述した憲法理解のうち、日本国憲法がどのように成立したのかに関する視座を提供する、実証的な研究成果である。

憲法改正を主張する論拠の一つとして、しばしば「押し付け憲法論」が語られる。曰く、日本国憲法は占領下においてGHQ主導で、強制されたという。安部晋三首相も、憲法改正草案を掲げて政権復帰を目指していた201212月、「みっともない憲法ですよ、はっきり言って。それは日本人が作ったんじゃないですからね。」と発言しており、自民党憲法改正草案のバックボーンにこのような見方が存在することは明らかである。

現在、有力な憲法学者の中に、「押し付け憲法論」に与する論者はほとんど存在しない。それでも「押し付け憲法論」が根強く主張され続ける理由は、それが判りやすいこともさることながら、従前の日本国憲法制定過程に関する研究が、十分な反論を提供してこなかったことにもあると思われる。一般的な議論の対象は、当時の日本国政府とGHQとの交渉内容、日本国政府、GHQそれぞれにおける検討経過、有力な学者の議論、帝国議会での審議内容にとどまっており、当時の国民一般が何を考え、何を求めていたのかについてまで視野を広げた実証的な検証が存在してこなかったことが、「押し付け憲法論」に力を与えてきたのではないか。

本書の第1部において、岩田氏は、19458月の敗戦直後からの新聞報道と社説に着目する。ここでは、朝日、読売といった全国紙だけでなく、大小の地方紙をくまなく調査し、敗戦に直面した国民が、「新体制」の必要を認め、それが「新憲法」を求める世論を形成するまでの流れが克明に描かれている。

そして、第2部以降では、GHQに促され、また世論に押される形で憲法改正案を検討し始めた当時の日本政府が、新聞報道やそれに刺激された世論の高まりを受け、現在の日本国憲法の姿に近い民主的な憲法案に向かっていった状況、さらには政府案が帝国議会で審議される過程で国民の間に起こった議論の内容について、残された様々な公文書、新聞報道にも言及し、政府、議会、GHQそして世論が相互に作用しつつ日本国憲法が制定されたことを明らかにする。

また、第4部以降、新憲法と呼ばれた日本国憲法が国民に歓迎され、国民自身がその普及に尽力した様子に、新聞記事、社説のみならず、企業や様々な商業組合が出稿した新憲法祝賀の新聞広告などにも言及して描き出し、ここに至って、日本国憲法がGHQにより押し付けられたとの議論が無意味であることが明らかになる。

日本国憲法が当時の政府との間では押し付けられたものであったとしても、国民・世論の意思に反して押し付けられたものではないとの従来型の議論に対しては、しばしば、それは護憲派の希望的な解釈ではないのか?といった反論が投げかけられる。しかし、全国の図書館を巡って当時の地方紙を収集し、その内容を忠実に引用する本書における岩田氏の実証的なスタイルを前に、このような反論は意味をなさない。

収集された記事によって、敗戦後の国民世論が、「新体制」、「新憲法」を求め、さらに「新憲法」の姿を積極的に論議し、それが日本国憲法の内容に影響したこと、また議会で可決された「新憲法」の誕生を祝賀したことは、揺るがし難い事実として明らかになっている。日本国憲法がどのように成立したのかに関する私たちの理解は、憲法改正に関する立場を抜きにして、ここから出発せざるを得ない。本書のサブタイトルは、「押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論」であるが、まさに「看板に偽りなし」といえよう。

前述のとおり、次代に恥じない憲法改正論議のためには、国民の側に、本質的な憲法理解、すなわちしっかりした「土台」が不可欠である。憲法改正論議に関心のある全ての人、とりわけ「押し付け憲法論」を信じる人、あるいは「押し付け憲法論」に動揺した経験のある人にとって、本書は、一度は触れるべき必読の書である。

**********************************

以上が三雲崇正さんの推薦文です。私の著作に関して、これほど詳細で、的確な感想または紹介文は、初めてのことです。


『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―
(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)、
闘いはまだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ。
美和書店 電 話03-3402-4146
FAX 03-3402-4147

c0295254_11143830.jpg


[PR]

by kenpou-dayori | 2017-01-03 21:48 | 押し付け憲法論への反論
2016年 08月 09日

憲法便り#1808: 【石原暴言】 安倍首相暴走の起点となった、石原慎太郎議員との質疑

2016年8月2日(憲法千話)

憲法便り#1808: 【石原暴言】 安倍首相暴走の起点となった、石原慎太郎議員との質疑


(注)この記事は、『憲法便り#1787』と、同文です。
こうした措置をとった理由は、ひとりでも多くの方に事実を知らせるため、二つの見出しを考えたことによります。

安倍首相の暴走は、とどまるところを知らない。

この暴走の起点となった、2013年年2月12日の予算委員会で代表質問に立った日本維新の会石原慎太郎議員が、前置きのあと改憲について最初に質問し、安倍晋三首相が答えた場面である。

この場面を報じたマスコミ各社の記事を、国立国会図書館新聞資料室で調べたが、その危険性の気づいているものはなく、「石原節(ぶし)復活!」と、冷やかしているような、面白がっているような書き方をしていた。

私は、この危険性を知らせるために、同年3月31日付けで自費出版した『心躍る平和憲法誕生の時代ー戦後の新聞61紙に見る「憲法民主化の過程』の冒頭に、この実録を取り上げた。

この実録は、同書の改題・補訂第二版である『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!ー押し付け憲法論への、戦後の61紙に基づく実証的反論』の冒頭に、そのまま収録した。

しかしながら、わずか2,000部の自費出版では、多くの人々に伝わらないもどかしさを感じ、出版直後から、インターネットを活用して、『憲法便り・日刊憲法新聞』の発行を考え始めた。

以下は、その『憲法便り』の第1号である。

*********************************************
【再録】
2013年5月4日

憲法便り#1:安倍政権暴走の起点「安倍首相が歴史を捏造した予算委員会の答弁について」

今日は、『心踊る平和憲法誕生の時代』の「はじめに」(刊行の言葉)の冒頭を紹介します。

 はじめに
 私は第九条を変え、戦争を出来る国にする憲法改悪には、絶対に反対である。その明確な意思表示として、ここに、本書を緊急自費出版する。
 まず、嘘も含めた派手な言動と演出で、国民に真実を考える暇を与えない安倍首相の手法について述べる。

【第一…「押し付け憲法」論のでたらめ】
 二〇一三年二月十二日の予算委員会で代表質問に立った日本維新の会石原慎太郎議員が、前置きのあと改憲について最初に質問し、安倍晋三首相が答えた場面。

石原慎太郎議員「さてね、総理が、その、総選挙に、総裁選に出られる前にですね、ある人の仲立ちで一晩、会食致しましたが、その時、私いろんなことあなたにお聞きして確かめました。非常にその、心強いですね、期待しておりました。で、まずですね、この国のですね、今日の混乱、或いは退廃にですね、導いたひとつ大きな大きな原因である、現行の憲法についてですね、お聞きしたいと思いますけれども、人間の社会に存在するですね、色々な規範というものは結局は、まぁ人工的なものもあるでしょうけれども、或いはですね、人間の歴史というものの原理っていうものはこれを規制して、これに則ってると思いますね。で、この、戦争の勝利者が敗戦国を統治するために強引に作った即製の、えー、基本法というものが、えー、国破れ統治されてた国が独立した後ですね、数十年に亘って存続しているという事例を私は歴史の中で見たことがない。で、もしですね、因みに、日本という独立国のね、主権者である、つまり最高指導者、総理大臣が、この歴史の原理に則って、かつて勝者が作って押し付けた憲法というのもを、「認めない」と、「これを廃棄する」ということをですね、宣言した時にこれを拒む法律的見解は果してあるんでしょうかね? そういうものを含めてね、あなたが今、日本の憲法について、いかにお考えかお聞きしたい」
安倍首相「確かに今、石原先生がおっしゃったように、現行憲法は、えー、昭和、あー、二十一年に、ま、日本がまだ占領時代にある中に於いて作られ、そして『マッカーサー試案』が、えー、毎日新聞によってこれがスクープをされる訳でありますが、スクープを見た、えー、マッカーサーが怒り狂い、えー、これはもう日本に、えー、任せておく訳にはいかないということで、えー、ホイットニーに命じて、そしてホイットニーが二月の四日に、えー、民政局の次長でありますケーディスに命じて、二月の四日だったんですが、えー、二月の十二日までに作れと言って、ほぼ八日間、一週間ちょっとで、えー、作り上げた、あー、それが原案、ま、現憲法の原案で、えー、あった訳でございますが、それが、あー、現在の現行憲法の、えー、もとであると、このように認識をしております」
石原議員「ですからね、その憲法をね、もし、今の日本の最高指導者であるあなたがね、これを廃棄すると、仮に言われた時にですね、これをですね、法的に阻害するその根拠ってのは、実際は無いんですよ、どこにもね」

 自信のない答弁だから「えー」「あー」「ま」が多い。
不勉強な官僚が作った答弁書に基き、さらに不勉強な安倍首相が行った答弁は、歴史の捏造と言うべきものである。彼が言う「マッカーサー試案」は存在しないし、マッカーサーが怒り狂った事実もない。
『毎日新聞』が報じたのは、憲法問題調査委員会(通称松本委員会)の試案とされるものである。このスクープ報道は、実は誤報であったが、その真相については本書第二部で詳述する。
 国立国会図書館で翌十三日の四十五紙を調査したが、答弁の誤りを指摘した新聞は、記事を誤用された『毎日新聞』を含めて一紙もない。私は新聞報道のこの現実に危機感を覚える。したがって、インターネット審議中継の録画から音声を文字におこして、ここに収録した。

 それにしても、石原議員の発言は単なる「暴走」ではなく、クーデターをそそのかす憲法違反の暴言である。
 日本国憲法は、第十章「最高法規」で次のように定めている。「第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し、擁護する義務を負ふ。」
 憲法改正の経緯については本論で詳しく述べるが、ここで表にして要点を示しておく。占領下にあったことは紛れもない事実であるが、石原議員の主張と安倍首相の答弁は、前段の経緯をすべて無視し、*印を付けた三つの時点を、でたらめに強調しているに過ぎない。

断言するが、二月十三日にGHQが提示した草案は、高野岩三郎、鈴木安蔵らの「憲法研究会」案を基礎に作成された、当時の日本国民の世論を反映したものである。

一九四五年(昭和二十年)
 八月一四日 ポツダム宣言受諾(憲法改正の必然性)。
 八月一七日 東久邇宮内閣発足。 
 九月二一日 『朝日新聞』で「国家基本法」(注・憲法)の再検討が論じられる。
 十月二日 『北日本新聞』がいち早く「憲法改正と国民の自覚」と題する論説を掲げる
 十月四日 マッカーサー・近衛会談/マッカーサーが近衛国務相に、民主主義的要素を十分に盛り込んだ改憲の必要性を言明。
 十月五日 東久邇宮内閣総辞職。
 十月七日 『福井新聞』、『静岡新聞』が憲法改正について論じたのを皮切りに、年末までに全国各紙で憲法改正の世論形成が進む。
 十月九日 幣原内閣発足
 十月十一日 マッカーサー・幣原会談/マッカーサーが幣原首相に、憲法の自由主義化を示唆
 十月二五日 憲法問題調査委員会(通称松本委員会)が設置される。幣原首相は松本国務相に丸投げし、松本は単に時間稼ぎをする。
 十二月六日 GHQ民政局法務班長ラウエルが『日本の憲法についての準備的な研究と勧告の報告書』(明治憲法の緻密な研究)を提出。
 十二月二六日 憲法研究会が『憲法草案要綱』を発表
 十二月二八~三〇日 全国二十二紙が同案を報道。
 十二月二九日『讀賣報知』が一面で、「憲法改革を人民の手に」の社説を掲げる。年末までに「憲法民主化」の世論が形成されていた。
 十二月三一日 連合国翻訳・通訳部が憲法研究会案の翻訳を発表。
一九四六年(昭和二十一年)
 一月二日 米国務長官宛の政治顧問書簡第一五三号に憲法研究会案の別個の翻訳が添付される。
 一月十一日 二つの翻訳を参考に、ラウエルが報告書『民間研究団体による憲法改正案に関する註解』を作成。憲法研究会案を高く評価し、同案が後に、GHQ草案の原型となる。
*二月一日  毎日新聞の「スクープ」報道。(実は誤報)
*二月四日  GHQ民政局が草案作りを始める。
*二月十三日 外務大臣官邸で行われた「オフレコ」の会談で、GHQ草案を日本側に手渡す。

      (注:本書で「官邸」を、入力ミスにより「公邸」としたところは、「官邸」と訂正します)

c0295254_0254926.jpg

〔まとめのひと言〕歴史の捏造と、不正確な歴史認識に基くキャンペーンによる憲法改悪を、絶対に許してはならないと思います。

外務大臣官邸で行われた「オフレコ」の会談については後日、紹介します。

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから
[PR]

by kenpou-dayori | 2016-08-09 22:59 | 押し付け憲法論への反論
2016年 07月 11日

憲法便り#1755:参院選の結果で決意したこと。それは、[押し付け憲法」論との新たな闘いです!

2016年7月11日(月)(憲法千話)

憲法便り#1755:参院選の結果で決意したこと。それは、[押し付け憲法」論との新たな闘いです!

改憲勢力が、参議院でも3分の2を越える、状況となりました。

選挙公報で、憲法に一言もふれなかった自民党が、改憲について一斉に発言し始めました。

私は、2004年以来、12年間にわたって、本格的に日本国憲法成立史を研究してきました。

1945年から1947年までのすべての原資料を調査してきた憲法研究者として、史実に基づかない[押しつけ憲法」論、自主憲法制定論の横行に、真正面から立ち向かいます。

そのために、論文執筆、ブログでの発信のほか、健康が許す限り、出来るだけ多くの講演を行います。

昨年は、体調が極度に悪く、一度も講演を行いませんでした。

しかし、今年はすでに、下記の講演会にお招きをいただいています。

2月20日 戦争放棄!憲法九条八軒校区の会(仙台)
2月21日 「吉野作造通信」を発行する会(仙台)
4月22日 新宿のくらしと文化を考える会(高田馬場)
     *この講演会には、民進党参議院議員小川敏夫さんが一時間参加して下さいました。
5月9日  九条の会ゆざわ(秋田県)
6月14日 極東書店読書会(神田三崎町)
6月29日 能代まちなか九条の会(秋田県)

さらに、6月の時点で、次の講演の打診も受けて、レジュメの準備をしています。

条件は、講演料一万円と交通費実費(宿泊を伴う場合にはホテル代も)
ただし、学生の団体の場合は、講演料も交通費ももらっていません。

以上のほかに、やり残している下記のことにも、着手します。

第一は、上丸洋一氏による、私が行った研究の無断盗用の告発です。

第二は、「平野三郎文書」に対する学問的立場からの批判です。

[PR]

by kenpou-dayori | 2016-07-11 21:43 | 押し付け憲法論への反論
2016年 07月 09日

憲法便り#1745:一度、憲法の改悪を許してしまえば、あとで100倍頑張っても平和憲法に戻せない!

2016年7月9日(土)(憲法千話)

憲法便り#1745:一度、憲法の改悪を許してしまえば、あとで100倍頑張っても元の平和憲法には戻せない!

ここに掲げるのは、10年前に「あさひかわ九条の会」が作成して下さった講演会のチラシです。

「今の状況を傍観していたら一生悔いが残る。一度、憲法の改悪を許してしまえば、あとで100倍がんばっても元の平和憲法には戻せない」

いまこそ、この言葉を投げかけたい!


c0295254_1920651.jpg
[PR]

by kenpou-dayori | 2016-07-09 19:21 | 押し付け憲法論への反論
2016年 07月 08日

憲法便り#1735:敗戦した1945年12月末までに、憲法民主化の世論は形成されていた!

2016年7月8日(金)(憲法千話)

憲法便り#1735:敗戦した1945年12月末までに、憲法民主化の世論は形成されていた!

「押し付け憲法」論への実証的反論です。

1945年8月から、1947年6月までの全国65紙を、私が自ら調査した結果を一覧表にしました。

以下に見るとおり、日本国民は、敗戦から立ち上がるため、
平和国家、文化国家、民主国家の道を選びました。

調査した図書館は、国立国会図書館をはじめとして、同館に所蔵されていない新聞に関しては、全国各地に自ら足を運びました。訪問した各県立図書館の所在地は、下記の通りです。

仙台(2回)、前橋、水戸、千葉、浦和、甲府、富山、福井、静岡、鳥取、広島(ここは市立図書館)、高松、徳島。


c0295254_21513045.jpg
[PR]

by kenpou-dayori | 2016-07-08 22:05 | 押し付け憲法論への反論
2016年 04月 04日

憲法便り#1654:第10回【憲法フォークジャンボリー in 東京』(8月)に、「憲法講談②」で参加!

2016年4月4日(月)(憲法千話)
一覧リストへ戻る

憲法便り#1654:第10回【憲法フォークジャンボリー in 東京』(8月)に、「憲法講談②」で参加します!

労音から、下記のお知らせが届きました。

昨年、講釈師岩田才之助として、講談『日本国憲法誕生秘話』を演じましたが、、とても好評でした。

それに「気を良くして」というか、「調子に乗って」というか、すぐに参加申し込みをしました。

演題は、『外務大臣官邸:GHQ憲法草案手交の場』(仮題)。
明治憲法を、そのまま国民に押し付けようとする松本国務大臣、民主的な憲法草案を提示するGHQ民政局長ホイットニーとのやり取り。
1946年2月13日午前10時からの緊迫した場面。

典拠としたのは、私自身が新訳をした、GHQ文書。
「押しつけ憲法」への、史実に基づく反論です。

お楽しみに!

c0295254_742427.jpg
[PR]

by kenpou-dayori | 2016-04-04 07:51 | 押し付け憲法論への反論
2016年 03月 24日

憲法便り#1614:イラク戦争反対、憲法改悪反対、12年前2004年6月12日の私の決意

2016年3月24日(木)(憲法千話)

憲法便り#1614:イラク戦争反対、憲法改悪反対、12年前2004年6月12日の私の決意
『検証・憲法第九条の誕生』「初版(2004年)への序文」


いま、私に出来ること、そして願うこと、
それは、憲法改悪の策動に対して、史実に基づき反論し、思想・信条をこえて、憲法改悪反対一点での幅広い国民的共同の進展に役立つことです。
その行動の一つとして、ここに『検証・憲法第九条の誕生』に記した『初版への序文」を紹介します。
歴史を展望するうえで、参考にしていただければ、幸いです。

この文章の中の[小泉首相」を、安倍首相と置き換えても、そのまま通用する文章だと思います。


『初版への序文』

自衛隊の存在は明白な憲法違反である。その自衛隊の海外派兵、さらに多国籍軍への参加は、二重、三重の憲法違反である。小泉首相は、憲法解釈を捻じ曲げ、アメリカに追随し、米軍への軍事的支援を「国際貢献」と言い逃れをして、自衛隊派兵を強行した。だが、アメリカが強行したイラクへの侵攻が「大義なき戦争」であり、石油利権の独占を狙っての侵略行為であることは、白日の下に晒されている。
いま小泉政権が「国際貢献」と称して行なっているのは、イラク人に対する無差別の殺戮を続けている米軍への「殺人」幇助、市民生活の大規模な破壊と「捕虜」への虐待行為への支援にほかならない。彼らがどのように宣伝しようが、自衛隊派兵の根拠は、この現実からも、論理的にも、破綻している。
先頃、日本人人質事件に巻き込まれた青年たちやその家族に対して、政府や公明党幹部の「自己責任論」に端を発して、烈しいバッシングが展開された。これは、日本政府が政策破綻の本質を覆い隠すために、「無名」である彼らを「見せしめ」にした、国家的な規模での「いじめ」である。それのみならず、
大マスコミの各社は、「お前らは黙って、引っ込んでいろ」とばかりにバッシングに加わった。人質になったのが著名なジャーナリストや大手マスコミ各社の特派員であったならば、「自己責任論」によるバッシングではなく、自衛隊派兵の是非に関する根本問題の論議が展開されたに違いない。
「三日以内に自衛隊が撤退しなければ、人質を焼き殺す」との情報に接した家族たちが、自衛隊の撤退を要望し、小泉首相に面会を求めたのは当然のことである。しかしながら、小泉首相は即座に「自衛隊は撤退しない」と言明し、面会を拒否し続けた。
この事件で謝罪すべきは青年たちやその家族ではなく、自衛隊派兵により日本人が危険な目に遭うような状況を作り出した日本政府である。現に、本書を準備している最中に、二人のジャーナリストが襲撃され、死亡する悲惨な事件がおきてしまった。
いま政府は、自ら創り出した憲法違反の状態を解消し、日本を、戦争を出来る国にするために、憲法の改悪を急いでいる。自民党憲法調査会が発表した叩き台は、「憲法前文の書き換え」と「第九条の見直し」を主眼としている。自民党と同根の民主党も「創憲」なる造語により国民の目を欺きながら、憲法改悪を自民党と競っている。五月末には日本経団連が憲法改悪を進めるための研究会を発足させた。彼らは日本を「戦争を出来る国」に変え、三菱重工をはじめとする軍需産業が生産する大量の武器を「何の制約も受けずに、自由に輸出が出来る国」に変えようとしている。改憲の主張は、「現憲法は占領軍に押し付けられたもの」であり「自主憲法の制定を求める」とするもの、「古くさくなった」というもの、個別的自衛権から進んで集団的自衛権を容認するもの、環境権やプライバシー権の加筆、「雅子様問題」に端を発した皇室典範の見直し等様々だが、最大の狙いは第九条の廃棄である。
本書を刊行する目的は、これらの主張に対して、歴史的事実を以って第九条が押し付けられたものではないこと、平和憲法の先駆性を明らかにし、憲法改悪に真っ向から反対し、第九条を守る運動を広げ、その運動を勇気付けることにある。
ここで示す歴史的事実とは、第一に憲法草案の準備過程を丁寧に辿ること、第二に第九十回帝国議会衆議院本会議、帝国憲法改正案委員会議、帝国憲法改正案委員小委員会の議事速記録から、憲法第九条に関するすべての論議を忠実に再現することである。
そのために、本書では私の主張に都合の良い発言だけを恣意的にとりあげるのではなく、すべて政党の発言を収録している。小委員会は「秘密会」として行われた。その速記録は昭和三十一年五月十日に国会議員に限り閲覧が許されることになり、それ以外には特例として憲法調査委員のみに閲覧が許可されたが、公開が決定されたのは平成七年六月十六日というごく最近のことである。したがって、一般にはあまり知られていない資料である。
これらの資料で論議の全体を通して読んでみると、各党の議員と政府の間での自主的な、そして真剣な論議により、平和の理念が語られ、戦争への反省が語られ、平和条項である憲法第九条が、短文ながらも格調高い、豊富な内容を持った条文に仕上がっていく様子が手に取るように分かる。
外務大臣を兼任していた吉田茂総理大臣の答弁は堂々としており、現在の小泉首相のように、嘘を言ったり、すりかえたり、はぐらかしたり、他の問題をぶつけて気をそらさせるというような姑息で、見え透いた手法は採っていない。例えば、自衛権の問題に関した質問に対する答弁で、「近年の戦争は、多く自衛権の名において戦われたのであります。満州事変然り、大東亜戦争また然りであります」と断言し、軍備の必要性を認めていない。新憲法の起草を担当した金森徳次郎国務大臣の答弁も質問に正対している。さらに、田中耕太郎文部大臣の答弁は、一九四七年の「教育基本法」制定や、文部省による中学生教科書『あたらしい憲法のはなし』の刊行を予感させ特筆に価する。また、憲法改正案委員会の芦田均委員長の運営も誠実である。彼らには、それぞれ高い見識と信念があり、小泉首相やその周りに群がっている俗物たちとは、政治家として本質的な違いがある。相撲に例えれば「がっぷり」と四つに組んだ論議のありようは、民主主義の息吹を感じさせ、発言の内容に感動をすら覚える箇所もある。
典拠とした速記録はすべて、漢字は旧字体、仮名はカタカナ、表現は旧仮名遣いで書かれているので、高校生や外国人記者にも読み易いものにするために、できるだけ当用漢字、ひらがな、現代の仮名遣いに改めた。また、難しい漢字にはカッコ内に仮名と簡単な意味を補足した。さらに、質問や答弁、小委員会での論議の特徴点をとらえて、私の判断で原文にはない小見出しを設け、強調したい箇所には傍線を付した。そして巻末に日本国憲法、教育基本法、および『あたらしい憲法のはなし』の全文を再録した。
私は憲法学者でも、法学者でもない。だが、戦後の溌剌(はつらつ)とした民主教育を受けて育った主権者の一人として、憲法改悪の企みを黙って見過すことは出来ない。いま、ここで傍観者的な態度を取ることは、一生の悔いを残すことになる。事態は急を要するので、本書を自費出版(初版五千冊)することから私なりの行動を開始した。
国の内外に多くの犠牲者を出した侵略戦争の反省に立ち、現憲法に込められた平和への願いと、先人の論議を無にしてはならないし、二度と戦争はしてはならないのである。イラクとパレスチナでの武力の行使は憎しみと暴力の連鎖を生み、止まるところを知らない状況を作り出している。現実に合わせるために平和の理念を捨てるのではなく、今こそ現実を理想に近づけるための最大限の努力が必要である。
「時の記念日」にあたる六月十日に「九条の会」が発足し、日本の知性と良心を代表する文化人九氏によるアピールが発表された。いま世界に誇る平和憲法を守り、発展させる運動は新たな時を刻み始めた。本書が思想・信条をこえて、憲法改悪反対一点での幅広い国民的共同の進展に役立つことを願っている。
二〇〇四年六月一二日
[PR]

by kenpou-dayori | 2016-03-24 14:52 | 押し付け憲法論への反論
2015年 08月 12日

憲法便り#1142:『憲法便り』への、8月11日のアクセス・ベストテン

2015年8月12日(水)(憲法千話)

憲法便り#1142:『憲法便り』への、8月11日のアクセス・ベストテン

1.憲法便り#1097:朝日新聞社編集委員上丸洋一氏による研究無断使用、即ち盗用についての抗議文

2.憲法便り#1100 朝日新聞編集委員上丸氏への協力中止の真相(14)研究の盗用に到る経過①(画像付)

3.憲法便り#1137:朝日新聞編集委員上丸氏への協力中止の真相(15)研究の盗用に到る経過②(画像付)

4.憲法便り#1034朝日新聞編集委員上丸氏への協力中止の真相(13)上から目線と開き直り(画像)

5.憲法便り#1030 朝日新聞編集委員上丸氏への協力中止の真相(12)態度豹変(画像あり)

6.行動する研究者・岩田行雄のプロフィール
 このところ、プロフィールへのアクセスが増えています。嬉しいことです。

7.憲法便り#883「女の平和6・20国会ヒューマンチェーン」現地ルポ①国立国会図書館前で(画像3点付)
 連日、次々と大きな「事件〕と報道が続く中で、女の平和の記事を見て下さる方がいることに感動を覚えます。

8.憲法便り#1032「暴力は弱者の武器であり、非暴力は強者の武器である」(ガンディー)(原語画像)
 掲載した時点では、あまり反応がありませんでしたが、時間を経ての注目に、「さすがガンディーの言葉」と思っています。

9.憲法便り#897ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第十回)

10.憲法便り#868:ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第七回)
[PR]

by kenpou-dayori | 2015-08-12 08:06 | 押し付け憲法論への反論
2015年 07月 26日

憲法便り#1076「押し付け憲法」論への反論④:GHQ草案は、憲法研究会案に基づいて作成された!

2015年7月26日(日)(憲法千話)

憲法便り#1076「押し付け憲法」論への反論④:GHQ草案は、憲法研究会案に基づいて作成された!

「憲法研究会案」の起草者は、
高野岩三郎、馬場恒吾、室伏高信、岩淵辰雄、森戸辰男、杉森孝次郎、鈴木安蔵の七名。

憲法研究会案『憲法草案要綱」は、8[章]58[条]から成る。章と条をカッコに入れたのは、原文にその表示がないため。

この憲法研究会案をもとにGHQ草案が作成され、GHQ草案をもとに「日本国憲法]が作成されている。

したがって、最近の食品表示に倣えば、つぎのようになる。

日本国憲法源材料産地:日本

製造者:GHQ

加工者:日本政府および大日本帝国議会
[PR]

by kenpou-dayori | 2015-07-26 16:52 | 押し付け憲法論への反論