岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2017年 12月 13日

【ロシア書籍文化史研究】

2017年12月13日(水)(ロシア書籍文化史研究便り)

ロシア書籍文化史研究便り#1:『ロシアにおける書籍印刷(第1回)その始まりから16世紀末まで』

『早稲田大学図書館紀要第40号』(1994年11月刊)に掲載された『ロシアにおける書籍印刷(第1回)その始まりから16世紀末まで』が、pdfで公開されましたので、紹介します。

リンクすることを試みましたが、出来ませんでした。

次の手順で、PDF画面にたどりつけます。ご興味のある方は、お試しください。

①早稲田大学リポジトリ → 早稲田大学図書館紀要 → 第31-40号 → 第40号 → 岩田行雄

後ほど、上記の手順をたどる画像を追加致します。



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by kenpou-dayori | 2017-12-13 09:47 | ロシア書籍文化史研究
2017年 12月 13日

憲法便り#2249:憲法9条を守る緊急学習講演会のお知らせ!

2017年12月12日(火)(憲法千話)

憲法便り#2249:憲法9条を守る緊急学習講演会のお知らせ!

日 時:2017年12月18日(月)午後2時~4時
場 所:エデュカス東京(全国教育文化会館)7階 大会議室
講 演:「憲法改悪発議をさせない運動を!」
講 師:中野 晃一 上智大学教授(市民連合呼びかけ人)
資料代:前売券 500円(当日券(800円)

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by kenpou-dayori | 2017-12-13 09:45 | お知らせ
2017年 12月 13日

憲法便り#2252:昨日、『憲法便り#1451:画家・堀 文子さんの挿絵の『わたくしたちの憲法』(1983、新装改訂版)を入手!』に、アクセスがありましたので、初版入手の記事を再録!

2017年12月13日(水)(憲法千話)

憲法便り#2252:昨日、『憲法便り#1451:画家・堀 文子さんの挿絵の『わたくしたちの憲法』(1983、新装改訂版)を入手!』の記事に、3人の方がアクセスをしていましたので、初版入手時に比較記事を再録します!


以下は、【再 録】です。
*********************
2015年12月14日(月)(憲法千話)

憲法便り#1468:昭和30年(1955)刊初版を入手!画家堀文子さん挿絵の『わたくしたちの憲法』

初版が、「蟻屋書房」の掲載されており、思いがけなく入手しました。
蟻屋書房のカタログについては、憲法便り#1459:『蟻屋書房 古書目録 第64号 特集・日本国憲法』をご覧下さい。

初版と改訂版の違いは、私の予想に反して、いろいろな違いがありました。

初版はB5判、160頁、改訂版はA5判、209頁。
文章も、国分一太郎(こくぶん・いちたろう)により、書き換えられていました。
以下に、その一部分を紹介します。

左は「改訂版」の表紙、右が初版の表紙
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初版第2章の扉絵、改訂版の表紙デザイン(左上)として転用されている。
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初版第2章の始めの部分。
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改訂版第2章の扉絵、写真に変わっている。
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改訂版第2章の始めの部分、


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by kenpou-dayori | 2017-12-13 06:17 | 名著・名文・名言紹介
2017年 12月 12日

憲法便り#2251:ノーベル平和賞授賞式 サーロー節子さんの演説(全文)!

2017年12月12日(火)(憲法千話)

憲法便り#2251:ノーベル平和賞授賞式 サーロー節子さんの演説(全文)!

2017年12月12日付『東京新聞』朝刊6面に、サーロー節子さんの演説論文が収録されていました。
ノーベル財団公表の公式テキストを引用したものです。英語と日本語の文章が並んでいます。

公式テキストに辿り着けなかったので、以下に、同記事をそのまま紹介します。ただし、文字が小さいので、読めないかも知れません。
なお、日本語の全文は、すでに12月11日付に掲載されています。
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2017年12月11日付『東京新聞』夕刊二面より借用。

 十日オスロで行われた核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))へのノーベル平和賞授賞式で被爆者サーロー節子さんが行った演説は次の通り。 

      ◇

 両陛下。ノルウェー・ノーベル賞委員会の高名なメンバーの皆さま。ここにいる、そして世界中にいる運動家の仲間たち。淑女、紳士の皆さま。

 ICANの運動を形づくる傑出した全ての人々に成り代わってベアトリス(・フィン事務局長)と共にこの賞を受け取ることは大変な栄誉です。私たちは核兵器の時代を終わらせることができる、終わらせるのだという、かくも大きな希望を皆さま一人一人が私に与えてくれます。

▼座視しない

 被爆者は、奇跡のような偶然によって広島と長崎の原爆を生き延びました。私は被爆者の一人としてお話しします。七十年以上にわたって私たちは核兵器の廃絶に取り組んできました。

 私たちは、この恐ろしい兵器の開発と実験から危害を被った世界中の人々と連帯してきました。(核実験が行われた)ムルロア、エケル、セミパラチンスク、マラリンガ、ビキニといった長く忘れられた地の人々。土地と海を放射線にさらされ、人体実験に使われ、文化を永遠に破壊された人々と連帯してきました。

 私たちは犠牲者であることに甘んじることはありませんでした。灼熱(しゃくねつ)の終末を即座に迎えることや、世界がゆっくりと汚染されていくことに対し、手をこまねいていることは拒否しました。いわゆる大国が、無謀にも私たちを核のたそがれから核の闇夜の間際へと送り込むことを、恐怖の中で座視することは拒否しました。私たちは立ち上がりました。生き延びた体験を分かち合いました。人類と核兵器は共存できないのだと声にしました。

▼叫び声聞こえた

 きょう、この会場で皆さまには、広島と長崎で死を遂げた全ての人々の存在を感じてほしいと思います。雲霞(うんか)のような二十数万の魂を身の回りに感じていただきたいのです。一人一人に名前があったのです。誰かから愛されていたのです。彼らの死は、無駄ではなかったと確認しましょう。

 米国が最初の原爆を私が住んでいた都市、広島に投下した時、私はまだ十三歳でした。私は今もあの朝を鮮明に覚えています。八時十五分、窓からの青みを帯びた白い閃光(せんこう)に目がくらみました。体が宙に浮かぶ感覚を覚えています。

 静かな闇の中で意識を取り戻すと、倒壊した建物の中で身動きできないことに気付きました。級友たちの弱々しい叫び声が聞こえてきました。「お母さん、助けて。神さま、助けて」

 そして突然、私の左肩に手が触れるのを感じました。「諦めるな。頑張れ。助けてやる。あの隙間から光が差すのが見えるか。あそこまでできるだけ速くはっていくんだ」。誰かがこう言うのが聞こえました。はい出ると、倒壊した建物には火が付いていました。あの建物にいた級友のほとんどは生きたまま焼かれ、死にました。そこら中が途方もなく完全に破壊されているのを目にしました。

 幽霊のような人影が行列をつくり、足を引きずりながら通り過ぎていきました。人々は異様なまでに傷を負っていました。血を流し、やけどを負い、黒く焦げて、腫れ上がっていました。体の一部を失っていました。肉と皮膚が骨からぶら下がっていました。飛び出た眼球を手に受け止めている人もいました。おなかが裂けて開き、腸が外に垂れ下がっている人もいました。人間の肉体が焼けた時の嫌な悪臭が立ち込めていました。

 このようにして、私の愛する都市は一発の爆弾によって消滅したのです。住民のほとんどは非戦闘員でした。彼らは燃やされ、焼き尽くされ、炭になりました。その中には私の家族と三百五十一人の級友が含まれています。

▼愚行を許さない

 その後の数週間、数カ月間、数年間にわたって、放射線の後遺症により予測もつかないような不可解な形で何千もの人々が亡くなりました。今日に至ってもなお、放射線は人々の命を奪っています。

 広島を思い出すとき、最初に目に浮かぶのは四歳だった私のおい、英治の姿です。小さな体は溶けて、肉の塊に変わり、見分けがつかないほどでした。死によって苦しみから解放されるまで弱々しい声で水が欲しいと言い続けました。

 今この瞬間も、世界中で罪のない子どもたちが核兵器の脅威にさらされています。おいは私にとって、こうした世界の子どもたちを代表する存在となりました。核兵器はいつどんなときも、私たちが愛する全ての人々、いとおしく思う全てを危険にさらしています。私たちはこの愚行をこれ以上許してはなりません。

 苦しみと生き延びるためのいちずな闘いを通じて、そして廃虚から復興するための苦闘を通じて私たち被爆者は確信に至りました。破局をもたらすこうした兵器について、私たちは世界に警告しなければならないのです。繰り返し私たちは証言してきました。

 しかし、広島と長崎(への原爆投下)を残虐行為、戦争犯罪と見なすことをなお拒絶する人たちもいたのです。「正義の戦争」を終わらせた「良い爆弾」だったとするプロパガンダを受け入れたわけです。こうした作り話が破滅的な核軍拡競争をもたらしました。今日に至るまで核軍拡競争は続いています。

 今も九つの国が都市を灰にし、地球上の生命を破壊し、私たちの美しい世界を未来の世代が住めないようにすると脅しています。核兵器の開発は、国家が偉大さの高みに上ることを意味しません。むしろ、この上なく暗い邪悪の深みに転落することを意味するのです。こうした兵器は必要悪ではありません。絶対悪なのです。

▼終わりの始まり

 今年七月七日、世界の大多数の国々が核兵器禁止条約の採択に賛成した時、私は喜びでいっぱいになりました。私はかつて人類の最悪な側面を目撃しましたが、その日は最良の側面を目撃したのです。私たち被爆者は七十二年の間(核兵器が)禁止されることを待ち続けてきました。これを核兵器の終わりの始まりにしようではありませんか。

 責任ある指導者であれば、必ずやこの条約に署名するに違いありません。署名を拒否すれば歴史の厳しい審判を受けることになるでしょう。彼らのふるまいは大量虐殺につながるのだという現実を抽象的な理論が覆い隠すことはもはやありません。「抑止力」とは、軍縮を抑止するものなのだということはもはや明らかです。私たちはもはや恐怖のキノコ雲の下で暮らすことはありません。

 核武装した国々の当局者と、いわゆる「核の傘」の下にいる共犯者たちに言います。私たちの証言を聞きなさい。私たちの警告を心に刻みなさい。そして、自らの行為の重みを知りなさい。あなたたちはそれぞれ、人類を危険にさらす暴力の体系を構成する不可欠な要素となっているのです。私たちは悪の陳腐さを警戒しましょう。

 世界のあらゆる国の、全ての大統領と首相に懇願します。この条約に参加してください。核による滅亡の脅威を永久になくしてください。

▼光に向かって

 私は十三歳の時、くすぶるがれきの中に閉じ込められても、頑張り続けました。光に向かって進み続けました。そして生き残りました。いま私たちにとって、核禁止条約が光です。この会場にいる皆さんに、世界中で聞いている皆さんに、広島の倒壊した建物の中で耳にした呼び掛けの言葉を繰り返します。「諦めるな。頑張れ。光が見えるか。それに向かってはっていくんだ」

 今夜、燃え立つたいまつを持ってオスロの通りを行進し、核の恐怖という暗い夜から抜け出しましょう。どんな障害に直面しようとも、私たちは進み続け、頑張り、他の人たちとこの光を分かち合い続けます。この光は、かけがえのない世界を存続させるために私たちが傾ける情熱であり、誓いなのです。 (オスロ・共同)=ノーベル財団公表の公式テキストによる









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by kenpou-dayori | 2017-12-12 22:48 | 今日「一押し」の記事!
2017年 12月 12日

憲法便り#2250:ICANノーベル平和賞授賞式演説、『東京新聞』と『しんぶん赤旗』の報道を読み比べ!

2017年12月12日(火)(憲法千話)

憲法便り#2250:ICANノーベル平和賞授賞式演説、『東京新聞』と『しんぶん赤旗』の報道を読み比べ!

今朝、『東京新聞』朝刊一面の見出しと、『しんぶん赤旗』日刊紙一面の記事の見出しを読み上げて、妻にどちらが『東京新聞』で、とちらが『しんぶん赤旗』と思うかを質問した。妻は、まったく逆の答えをした。
我が家では、よく、こんなことをしている。
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by kenpou-dayori | 2017-12-12 21:23 | 核廃絶・脱原発
2017年 12月 12日

憲法便り#2249:憲法9条を守る緊急学習講演会のお知らせ!

2017年12月12日(火)(憲法千話)

憲法便り#2249:憲法9条を守る緊急学習講演会のお知らせ!

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by kenpou-dayori | 2017-12-12 21:02 | お知らせ
2017年 12月 09日

憲法便り#2248:昭和16年12月9日付『朝日新聞』は、日本が太平洋戦争を始めたことを、どのように伝えたか?

2017年12月9日(土)(憲法千話)

憲法便り#2248:昭和16年12月9日付『朝日新聞』は、日本が太平洋戦争を始めたことを、どのように伝えたか?

初めに考えたタイトルは、
『昭和16年12月9日付『朝日新聞』は、日本が太平洋戦争を始めたことを嬉々として伝えた!』である。
しかし、より客観的な見出しに変えた。

日本は、戦争法(安保法制)の強行採決、施行により再び戦争をする国になろうとしている。
どんな屁理屈をつけようが、これは、決して許されない。

かつて日本がどのように戦争を始めたのか、新聞報道により検証しておこう。
一般的によく知られているのは、昭和16(1941)年12月8日未明、大日本帝國が真珠湾を奇襲攻撃し、その後アメリカに対して宣戦布告を行ったことである。

しかしながら、新聞報道によれば、真珠湾以外に、フィリピン、グアム、シンガポール、マレー半島、香港にも奇襲攻撃をかけたこと、そして、アメリカのみならず、イギリスに対しても宣戦布告を行っていることが判る。
また、詔書には、世界の平和や自存自衛の文字が並ぶ。

12月9日付『朝日新聞』朝刊は、一面で次のように報じている。
「ハワイ・比島(フィリピン)に赫々の大戰果」
「米海軍に致命的大鐡槌 戰艦六隻を轟沈大破す 航母一、大巡四をも撃破」

ここには、戦果を誇る言葉、戦争を鼓舞するような表現はあっても、戦争への懸念は書かれていない!

長く続く、悪夢のような現実の始まりである!

アメッカの下でも、日本独自でも、繰り返してはならない歴史である!

以下に、昭和16(1941)年12月9日付『朝日新聞』朝刊一面および、同日付夕刊一面を示す。
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※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に刊行した、
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―(B5判、239頁)(定価1,000円)を、1冊500円の特別価格で提供しています。

闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。

ご注文は、下記の書店へ。
美和書店 電 話03-3402-4146
FAX 03-3402-4147

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by kenpou-dayori | 2017-12-09 09:56 | 太平洋戦争日歴
2017年 12月 08日

憲法便り#2247:『日本国憲法制定に伴う民法改正ー女性の権利確立の視点から』を入稿しました!

2017年12月8日(金)(憲法千話)

憲法便り#2247:『日本国憲法制定に伴う民法改正ー女性の権利確立の視点から』を入稿しました!

12月6日(水)に『日本国憲法制定に伴う民法改正ー女性の権利確立の視点から』の入稿をあわただしく済ませました。

完成は、12月15日の予定です。

A4判、60頁。表紙、目次2頁、本文60頁、背表紙『民事月報』第一頁の写真入り)の構成です。
使用した紙は、表紙:アートポスト 160kg、中身:コート 90kg。

原稿は、400字×240枚。かなりの集中力を要しました。

100冊のみの限定、自費出版です。

定価は、1冊500円(送料別)。

印刷屋さんが、見積りで、かなり金額的に頑張って下さいました。

完売しても完全に赤字の出版ですが、いま、出さなければならないという強い思いから、
『新女性史研究』第10号の先行企画として、世に問うことにしました。

完成したら、最初の1冊は妻に、
2冊目と3冊目は、国立国会図書館に寄贈、
4冊目は、最初に注文を下さった「赤旗特報チーム」の武田恵子さんに届けます。

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by kenpou-dayori | 2017-12-08 23:05 | 自著紹介
2017年 12月 05日

憲法便り#2246:出版予定の『日本国憲法制定に伴う民法改正ー女性の権利確立の視点から』への【追記】の紹介です!

2017年12月5日(火)(憲法千話)

憲法便り#2246:出版予定の『日本国憲法制定に伴う民法改正ー女性の権利確立の視点から』への【追記】の紹介です!

【追記】嫡出否認制度違憲訴訟の,20171129日の神戸地裁判決について

本稿執筆を終了したのちに、神戸地裁判決が報じられました。この違憲訴訟を応援したいと思い、その旨を1130日(木)に、岡山市にある訴訟代理人の作花(さっか)知志弁護士事務所に連絡をし、御意見を伺いました。同日、お礼の言葉とともに、「岩田さんの御判断にお任せ致します」とのお返事を頂きました。翌121日に電話で、作花弁護士の見解を発表した文書について質問し、「弁護士ドットコム」を教えていただきました。以下、122日に掲載された全文を紹介します。題名は、『民法「嫡出否認は夫だけ」違憲の訴え棄却…原告側が主張する「無戸籍児」問題の課題』

「生まれた子どもとの間の父子関係を法律上否定する「嫡出否認」の手続きは、夫にしかできない――。そのな民法の規定が憲法に違反するかどうかが初めて争われた裁判で、神戸地裁は1129日、「違憲でない」とする判断を下した。原告代理人は、控訴する方針を示したうえで「最終的には最高裁で判断してもらいたい」と話している。

●「嫡出否認」の手続きは夫にしかできない

民法上、妻が妊娠した場合、夫以外の男性との間の子どもでも、夫の子として推定される。そして、この父子関係を否定する「嫡出否認」の手続きは、夫にしかできないことになっている。/このような民法の規定について、神戸市の60代の女性とその子どもらが「憲法に違反するとして、国に損害賠償を求める裁判を起こした。しかし、神戸地裁は「合理性がある」として、原告側の訴えを退ける判決を言い渡した。

今回の裁判の背景には、いわゆる「無戸籍児」の問題がある。女性は約30年前、当時の夫の暴力から逃れて別居。離婚成立前に別の男性との間に子どもをもうけたが、出生届を提出できなかったため、子どもは無戸籍になっていた。

原告側の代理人をつとめた作花知志弁護士に今回の判決について聞いた。

●憲法に違反すると主張したが・・・

この事案は、元夫の暴力により元妻が子の出生届を提出できず、その子から親子2代にわたり無戸籍となった家族による憲法裁判です。無戸籍児問題は大きな社会問題として解決が図られているものの、その解決は遠い状態にあります。その解決を目的としたのが、今回の裁判です。

無戸籍児問題は、民法772条による父子関係の「嫡出制定」制度が容易に推定を覆ることを認めていないことと、その嫡出推定の否認権が父にしか認められていないこと(民法774条以下)により生じています。今回の裁判で、次のような主張をおこないました。

1)否認権を父にしか認めず、子や母(妻)に認めていない規定は、法の下の平等を定めた憲法14条に違反する

2)家族関係についての法律は、個人の両性の本質的平等に立脚して制定されなければならないと定めた憲法242項に違反する

 その主張に対して、神戸地裁は次のように判示しました。

a)民法が嫡出否認権を父にしか認めていないことは国会の裁量の範囲内であり、憲法に違反していない

b)ただし、妻が夫から暴力を振るわれるなど、やむにやまれぬ事情により夫と離婚することができない場合のために、個人情報の秘匿等の配慮や、離婚訴訟提起等への支援などが必要である

●「国会の裁量権の範囲内はおかしい

この判決は、民法が定める嫡出推定制度は、早期に父子関係を確定することで子の保護を図ることにあるのであるから、それを子や母(妻)側から否認することを認めると、子が法律上の父がいない状態になるため、父のみに否認権を認めても不合理ではない、としています。/ しかし、そのように早期に父子関係を確定することが、子の保護になるのであれば、逆に父だけに嫡出否認権を保障することは背理なはずです。裁判所が早期に保障されるべきと考えている「父子関係」は「血のつながり」ではないからです。/ それにもかかわらず、民法によって父にのみ、その父子関係を否定する権利が与えられ、子や母(妻)側には与えられていないのですから、やはりその不平等性は決して国会の裁量の範囲内のものではなく、そこから無戸籍児が生まれ続けているように感じています。

●実体法が変わらなければ、無戸籍児が生まれてくる

 また、今回の判決は、「個人情報の秘匿等の配慮や、離婚訴訟提起等への支援」などについて現在の法律制度は不十分であり、法整備が求められると、判示しました。でも、この判決が不十分であるとした内容は、あくまでも手続法についてのものであり、実体法についての法整備は触れられていないのです。/ しかし、手続法が完備されても、現在の嫡出推定制度の厳格さと嫡出否認権が父にのみ認められているという実体法が変わらなければ、無戸籍児が生まれることはなくならないように感じています。/ これらの点において、今回の判決には疑問があります。無戸籍児問題の解決のために控訴をおこなって、さらなる訴訟活動を続けていく予定です。/ 逆に、神戸地裁の判決が指摘した「無戸籍児問題の解決のためには現在の法制度は不完全であり、法整備が求められる」との点を引用して、整備が求められるのは手続法だけでなく、むしろ実体法である民法のほうであると、主張をおこなうつもりです。/ 無戸籍児問題を解決するためには、いわば車の両輪としての手続法と実体法の両方の整備が必要なはずです。

 そして最終的には、最高裁判所で憲法判断してもらい、無戸籍児問題の解決が実現される日が来ることが、原告のご家族と訴訟代理人の私との願いです。」



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by kenpou-dayori | 2017-12-05 21:29 | 民法、女性史
2017年 12月 04日

憲法便り#2245:ソプラノ歌手・市川恵美さんの☆クリスマス・コンサート☆「カント アマービレ Vol.12」のお知らせ!

2017年12月4日(月)

憲法便り#2245:ソプラノ歌手・市川恵美さんの☆クリスマス・コンサート☆「カント アマービレ Vol.12」のお知らせ!

Canto Amabile(カント・アマービレ)は、市川恵美さんのライフワーク。
私も、応援しているコンサートです。

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by kenpou-dayori | 2017-12-04 21:09 | 音楽・舞台芸術・芸能・映画