岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

kenpouq.exblog.jp
ブログトップ

タグ:憲法千話 ( 1321 ) タグの人気記事


2017年 09月 03日

憲法便り#2147:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.37: 広島篇』

2017年9月3日(日)(憲法千話)

(一覧リストに戻る)

憲法便り#2147:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.37: 広島篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

原爆を投下されてから一年三ヶ月後、広島がどのように日本国憲法公布を迎えたかを示すために、
まず、昭和21年11月3日付『中国新聞』の第一面と、第二面を示しておきたい。

昭和21年11月3日付『中国新聞』一面上
「世紀の新憲法きょう公布」「民主日本の産声(うぶごえ)」の見出し。
社説は、「新憲法公布」
c0295254_20453464.jpg


昭和21年11月3日付『中国新聞』二面上
「憲法で国は救えぬ よき反省とよき覚悟 尾崎咢堂翁・感あり」(逗子にて 伊佐本社特派員発)
*「よき反省とよき覚悟」は、現在にぴったりの警句である。
c0295254_20464178.jpg


【中国新聞】公布記念(十一月四日付二面より)
「きっと平和国 誓いに奏づ英軍楽隊」民主日本の黎明を告げる新憲法は爛秋の三日、明治の佳節を卜して公布され、この日日本民族の生命を託する国民大憲章祝賀の声は全国津々浦々に満ち溢れた。広島市では、国民再出発の起点ともなるこの日を祝するため、午前九時半から基町元護国神社前広場で市民有志多数が参集して、県、市、放送局、商工会議所、中国新聞社共催の『改正憲法公布祝賀大会』を九時半から開催。広島中央放送局長代理放送部長門田重武氏の開会の辞で幕が切られ、県知事代理和久田内政部長、木原市長の式辞、英連邦軍司令官ロバートソン中将から寄せられたメッセージをT・H・エリソン大尉が代読し、次いで山本本社副社長が左記の宣言朗読ののち、特別動議によりマ司令部に感謝決議を贈ることに決定、直ちにマ司令部に発信した。次いで県会副議長原龍(?)太郎氏、市会議長柳原格氏、都市代表町会連盟理事長山田助松氏、農村代表安佐郡八木村中田清一氏、青年代表広島靑連委員長松本晴美氏、婦人代表広島市上柳町斎藤志津子さん、学徒代表広一中土井三郎君、児童代表皆実校上田好子さんがそれぞれ新憲法公布の喜びと新日本建設の誓いを述べた。最後に、商工会議所会頭代理理事長横山周一氏の閉会の辞をもって終式したが、日本民族の新生の門出を祝して、英連邦軍第六十七(?)部隊軍楽隊が特別演奏を行い、国境を越えてデモクラシー讃歌をリズムに乗せ、和気藹々(あいあい)裡に十一時過ぎ祝賀大会を終えた。
   宣  言 
「新日本の基盤であり、民主的平和国民の永遠の規範たる改正憲法は、国民の総意に基き本日ここにその歴史的公布をみたり。ポツダム宣言受諾後の日本は、再び恐るべき暴力と破壊と殺戮を以て人類文化の進展を阻害することなく、正義、人道に則り、平和友好の世界顕現に邁進し、以て崇高にして高大なる大理想を達成せんことを期す」

昭和21年11月4日付『中国新聞』二面上
c0295254_2030519.jpg


(以下、四日付四面より)
「新日本の黎明に歓呼 各地に繰り展げた記念行事」
[広島市]
「民衆の喜び乗せて馳る」広島を走る二度目の花電車、外装こそ昔のそれと比すべくもないが、乗る人々の顔は民主日本の歌(?)声に笑みはほころびている。憲法が決まった、原子沙漠もようやく立ち直ろうとしている。増配も決まった。夢見る未来は美しく、また洋々としている。再び言わん、見た眼には粗末な花電車ではあるが、しかしその乗せる夢はらんまんと咲きほころびている。(写真は走る花電車)

昭和21年11月4日付『中国新聞』四面上
c0295254_20235815.jpg


▲広島女子商業校では、六日午前九時から新憲法公布及び戦災復興記念に併せて、開校十九回目の運動会を催す。
[尾道市]
尾道市の新憲法公布記念祝賀式は、三日午前十時から長江国民学校講堂で挙式、官公署、学校、諸団体長、町内会長ら五百余名が列席、石原市長の式辞と有馬尾道区裁判所監督判事その他の祝辞、余興の催しがあり、民主日本の前途を寿いだ。
[加茂郡竹原町]
竹原町では、午前十時から竹原国民学校で新憲法公布記念祝賀式を挙行、当日は竹原名物『やつさ踊り』、仮装行列などを行う。
[安芸郡]
民主の門出を祝う新憲法公布の三日、安芸郡下の町村では、各地で次の諸行事が行われる。△海田市町では、文化連盟主催で各地区競演の道中踊りや山車を繰り出す。△船越町では、町主催の町民大運動会を行い、山車を繰り出す。△奥海田村では、成本青年団の道中踊りなど多彩な行事を繰り展げる。△海田県女でも、記念運動会を挙行する。
[安芸郡音戸町]
音頭町では、元アメリカ駐在布教師毛利令知氏を招いて、一日から三日にわたり同町大誠寺説教場で“アメリカ文化と日本文化について”の憲法公布記念講演会を開き、各隣保会隣組員らが日割を定めて訓(?)講、多大の感動を与えた。

[中国新聞社主催の改正憲法公布記念行事予定]
▲「記念大講演会」〔講師〕法政大学教授中村哲氏、東京帝大教授田中二郎氏〔会場〕広島県下=広島、呉、尾道、福山、三次、県庁並びに五日市町で講習座談会を開催、山口県下=山口、岩国 *日時・会場の詳細は追って発表。
「民主憲法普及運動」
〔主催〕広島県・中国新聞社〔目的〕一大民主化運動展開のため、関係部門の専門家、有識者を以て講師団を組織し、各方面の要請に応じ、改正憲法、地方自治、その他時事問題の講演会、座談会等に派遣する。
「青年模擬国会」
〔主催〕広島県青年連合会・中国新聞社〔目的〕現下靑年層に対する政治意欲の向上と改正憲法精神の普及徹底のため、県下青年団体から代議員を選出し、建設的な議題を中心に時事問題を検討する。日時、会場その他詳細は追って発表。

【施行記念】
[中国文化賞復活]五月三日 中国新聞社

〔編集中記⑧〕『中国新聞』(一九四六年十一月四日三面)
一九四七年五月三日、帝国劇場での記念祝賀会でヴァイオリン独奏をすることになる諏訪根自子さんの心温まる話。
「[草深い三次に灯を点す希望音楽会・第十話]「農村へ芸術の贈り物 名器を携えた根自子さん」一瞬、場内はシーンと静まりかえった。今や天才的芸術家諏訪根自子さんの手で運命の名器ストラデヴァリウスが鳴ろうとしているのだ。ベートーヴェンが宿命的な耳疾に悩まされ、懊悩と煩悶の中に夜を日についで作曲したというアパッショナータ・ソナタが、根自子さんの弾力性ある左手のテクニック、均整のとれた豊かな運弓によって、織り成されてゆく悲痛な嵐のような混乱をもって始まるアンダンテの静寂、それは深淵の底から救いを求めて神へ祈るベートーヴェンの姿そのものである。嵐はつのり、陰鬱な雲は嵐を孕む、夜の闇の上に稲妻が閃き、暴風の絶頂に近づきつつある。しかも突然嵐の頂上で暗雲はかきけされ、朗らかな静かな大気は美しい朝焼けとともに訪れて来る。白菊にかおる朝の露……
ふと幻想からさめると満堂の拍手は、微笑とともにうなづく根自子さんを包む。これは二日、三次高女で三次音楽連盟によって開かれた第六回希望音楽会の状況である。この草深く紅葉に包まれた三次の町で開かれた音楽会では、根自子さんにとり大阪を除いて関西での処女出演であり、帰朝後全国でもまだ第六回目にしかあたらない公演である。このかげには一つのエピソードがある。それは、従来有名人は宣伝価値をあまりにも重んじて農村へは目もくれないのであるが、根自子さんは「本当に聞いてくれるというのなら、どこへでも行こう、然も田舎は文化に接することが少ない。私はこの人々にこそ、よい曲を聞かせてあげたい」という温かい心から、四囲の反対を押し切って、二十四時間の汽車の旅もいとわず来てくれたのだ。今迄の公演には常に黒ビロードの服を着たという根自子さんは、今日は初めて白いドレスにその細い体を包み、汽車ギリギリの時間まで二回もアンコールに応えてくれた。彼女は、今後とも大都市のみならず、農村へも音楽文化の普及を図り、また児童のための公演をする心算と抱負を語った。
(写真は名器に無心の根自子さん)

昭和21年11月4日付『中国新聞』三面上
c0295254_20212423.jpg


(画像の典拠は、すべて広島市立図書館所蔵マイクロ資料より)
【研究メモ】:広島県立図書館ではなく、広島市立図書館を利用させていただいたのは、
第一に、新幹線広島駅からの交通の便が良いこと、
第二に、拙著『検証・憲法第九条の誕生』のご注文をいただいた際に、寄贈しこと、
第三に、友人が秋葉市長に拙著『検証・憲法第九条の誕生』を贈呈したところ、丁寧な手紙をいただいたことによる。
広島訪問は、2011年5月23日から27日までの四泊五日で、徳島県立図書館、香川県立図書館(高松)、鳥取県立図書館、広島市立図書館と強行スケジュールを組んだ、最終目的地。当日は、朝から、土砂降りの雨。
広島訪問は、2006年2月12日に、「ヒロシマ革新懇」のお招きで、講演のため訪問して以来。
講演の会場は、広島平和記念公園内にある資料館に付設された集会場。

*次回は、岡山篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、昨年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-03 09:01 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 02日

憲法便り#2146:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.36: 島根篇』

2017年9月2日(土)(憲法千話)

(一覧リストに戻る)


憲法便り#2146:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.36: 島根篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

岩田行雄編著『心踊る平和憲法誕生の時代』、および同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部の173頁に、広湿県内の祝賀行事について、次のように書きました。

【島根新聞】マイクロフィルム資料では、同紙の一九四六年十一月四日付が欠号となっているので、島根県内各地の行事を辿ることが出来なかった。
公布記念:
島根新聞社出版部『日本国憲法』付新憲法の特質とその重点(十一月三日二面)

施行記念:
[木次町文化祭](洋画・写真、書画骨董新工芸美術、池坊華道、文芸展)五月三日‐四日」

しかし、これだけで終わってしまうのは淋しいし、残念なので、11月3日付『島根新聞』の一面および二面(当時は、二頁建て)を掲載し、憲法公布当日の紙面の感じを伝えようと考えました。

そして、今日、5月5日に、その作業をしている最中に、途絶えていた伝統行事が憲法公布記念を機に復活することになったという記事が、二面上段に掲載されていたのを見出しました。

これは、完全に私の見落としです。
したがいまして、お詫びすると同時に、著書の記述を訂正し、下記の部分を加筆致します。
情報が少ない中で、貴重なニュースなので、その全文の文字起こしをしました。

**************************************
以下は、岩田行雄編著『心踊る平和憲法誕生の時代』、および同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部の173頁への加筆部分です。

昭和21年11月3日付『湿錬新聞』二面上より
「打てや鳴らせ新日本4の首途 復活した名物とう(鼓の下に冬と書く一文字)行列 九日・十五ヶ町参加で挙行」

(注:とうは鼓の音を表す言葉で、漢字では、鼓の下に冬と書く一文字ですが、パソコンでは出てきません。したがいまして、以下の文章では、すべて「とう」とカッコ付きの平仮名で表記します。
文字起こしに際して、旧漢字、旧仮名遣いは改めた。また、文章が長いので、読点(、)を補った。判読不能は、□としました。

「久しく衰微を憂えられていた松江名物「とう」行列を復活させようと、市では極力計画中だったが、いよいよ九日、新憲法公布記念行事として、盛大に挙行される。(紀元)二千六百年祝賀記念以来、六年ぶりに繰ひろげられるこのお国名物の「とう」行列宮行列の由来は詳(つまび)らかではないが、明示初年田舎で左義□とわれて、旧正月に豊作を「とう」をたたいて祝う習慣がひろがって、市でも佳節に各町内の若いものが美しく装飾された宮行列を先頭に、車に据えられた「とう」をうちながら、石橋町から津田街道に至るまでねり歩くわけで、大晦日暮れから深夜まで色とりどりの提灯が並び歩き、水都松江の情緒たっぷりというところ、大国主命の業績を後世に伝えようと旧松平藩主の肝煎りが現在までに及んだもので、元来「とう」は貧弱なものだった。
それが、大正天皇御大典の祝賀日に開かれたときは、各町内が競争となり、大きい「とう」、名工の刻んだ宮さんなどと漸次規模も拡大し六、七尺の大「とう」が毎年三大佳節に青年、子供たちのかけ声も勇しく、笛や「とう」を打ちならし、二の丸広場に集合、華美な一夜を明かした。今年の「とう」行列は、物資不足に従来程に振わないが、復興松江の意気を挙げようと市でも張切っている。

参加町内は十五ヶ所に限定先着順に受付るが、参加町内会には酒を特配する。
申込は、五日までに市商工課宛。
当日は、午後十二時半大手前広場に集合、市内をねり歩き、相生町で解散する予定。

このほか松江市では、講演会、青年弁論会、婦人連盟の生活改善展覧会を逐次挙行する予定で計画を進めている。」 

以上は、岩田行雄編著『心踊る平和憲法誕生の時代』、および同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部の173頁への加筆部分です。
**************************************
なお、紙面は、以下の通りです。

昭和21年11月3日付『島根新聞』一面上
社説は、「新憲法公布に際して」
c0295254_16382179.jpg


昭和21年11月3日付『湿錬新聞』一面下
最下段に、「新憲法公布記念」の祝賀広告。
c0295254_1639710.jpg


昭和21年11月3日付『湿錬新聞』二面上
「打てや鳴らせ新日本4の首途 復活した名物とう(鼓の下に冬と書く一文字)行列 九日・十五ヶ町参加で挙行」
c0295254_16395355.jpg


昭和21年11月3日付『湿錬新聞』二面下
c0295254_16404652.jpg


(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YB-193)


*次回は、広島篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-02 12:00 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 02日

憲法便り#2145:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.35: 鳥取篇』

2017年9月2日(土)(憲法千話)
(一覧リストに戻る)

憲法便り#2145:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.35: 鳥取篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

【日本海新聞】公布記念(十一月四日付三面より)
「民主日本の首途を祝う」
主権在民の新憲法は公布され、人民の権利は保守された。長い間の封建的桎梏(しっこく)にあえいでいた日本人の画期的な法典公布に、五十六万県民はいよいよ自我の自覚に目覚め、平和日本、民主日本の再建に新たなる決意を固めている。菊花ふくいくとして闌秋の野に香る十一月三日こそ、我らの永遠に記念すべき日である。この日を祝して県下各地では歓喜に溢れた記念行事が繰り展げられた。

[鳥取市]
「民主日本再建を誓う きのう鳥取市民大会で決議」
新憲法公布記念日を祝福する鳥取市民大会は、三日午前十時から公設グランドで、市内学童、中等学生約五百名、市民約二百名が参加して開会。終戦後珍しく歌う君が代の斉唱に大会の幕が開かれ、宮城遥拝、吉村市長の式辞、林知事の告示があり、来賓を代表して稲田代議士が民主憲法公布の祝辞を述べ、次いで松久市会議長は「吾等市民は新憲法の趣旨により、以て民主的平和日本の再起に努力せんことを誓う」と宣言決議を行い、同十一時散会した。
「祝福する市民 鳥取市の運動会盛況」
鳥取市民大会終了後、午前十一時から同グランドで新憲法公布記念市民運動会が開催された。午前中は学童、生徒のみ約五百名の参加で市民の出足は少なく、女子中等学生音楽ラジオ体操を皮切りに、青年団対抗綱引き、一般市民宝探しなどが行われ、心から民主憲法を祝福し、明朗多彩な運動会風景を繰り展げた。(写真は女子中等学生の音楽ラジオ体操)
「修立校下町民の記念運動会」
鳥取市修立校区青年団では記念行事として、三日午後一時から同校で各町民の運動会を行った。
[米子市]
「歓喜に沸る米子市 忘れた日の丸旗も翻る」
新憲法公布当日の三日、米子市では全市に翻る日の丸の下、記念式典や市民運動会、音楽会等多彩な記念行事が催され、全市は自由の新憲法公布を祝福する市民の歓喜に沸きかえった。この日十一時、米子市では市役所三階の市会議場に野坂市長はじめ官民代表三百名が参集、盛大な記念祝賀会を行ったのをはじめとし、米子警察署、西伯地方事務所、米子専売局等の各官署でもそれぞれ厳粛な記念式典を挙行。また、米子医専では記念大運動会を、米子農商学校では記念総合文化祭を催し、その他市内の各学校でもそれぞれ記念式典のほか種々の記念行事を繰り拡げ、民主日本再建に対する学徒の覚悟を新たにした。
[西伯]
「農業演芸大会 西伯の記念行事」
新憲法公布記念行事として、西伯郡農業会では六日午前九時から米子市朝日座で各町村農業会出演の演芸大会を催すが、二日までの参加申し込みは渡村をはじめ十四町村で、演芸種目は法勝寺農業会の歌舞伎から、浪曲、舞踊、音楽等多彩である。
[八頭郡船岡村]
「船岡文化協会 憲法記念日に創立」
船岡村では三日の新憲法公布を契機に船岡文化協会を設立、三日午後八時より同村記念式典に引続き発会式を挙行。青年団と共催の記念討論会、憲法講演会等の行事を展開したのち、全村民休日制度の設定を申し合わせたのを手始めに、郡内トップの理想新農村を目指す公民運動に乗り出した。

(三日付二面より)
[県庁]
九時から明治節遥拝式並びに新憲法発布祝賀式を行ったのち鳥取市民大会に参加」

【 再録 】
2013年5月3日にブログを開設した直後、5月14日掲載したシリーズからの再録です。

憲法便り#9 憲法公布記念シリーズ(第3回)「当時の鳥取県では」
[ 2013-05-14 07:00 ]

「新憲法発布祝典記念」の全面広告

 鳥取県も生まれて初めての訪問。国立国会図書館が所蔵していない『日本海新聞』の調査のためです。

 徳島県立図書館、香川県立図書館での調査を終えて、次は岡山を通過して、鳥取へ。岡山―鳥取間の特急は、上下線とも一日三本だけの運行なので、午前の特急に乗り、夕方の最終の特急で岡山へ、そして岡山から新幹線で次の目的地広島に向かうというかなり厳しい日程。当時は、必死の思いで資料収集を行っていたので、徳島で鳴門の渦潮も見に行かなかったし、鳥取の砂丘にも行かなかった。いま考えてみると、惜しいことをしたと思っています。

 ここで紹介するのは、昭和21年11月4日付『日本海新聞』からの二つの紙面です。
 
 当時の新聞は、紙不足のため例外を除いて全国的に2頁建てで朝刊のみで、教科書の用紙に充てるため、順番にタブロイド版2頁建てになることがありましたが、11月4日の『日本海新聞』は4頁プラス附録2頁の6頁建てでした。 
 ひとつ目に紹介するのは、11月4日三面。「民主日本の首途を祝ふ」と題する記事と共に、鳥取市民の運動会での「女子中学生の音楽ラジオ体操」の写真が掲載されています。
c0295254_13575391.jpg


(画像の典拠は、鳥取県立図書館所蔵マイクロ資料より)

 ふたつ目は、11月4日の附録二面に掲載された、30社による「新憲法発布祝典記念」の全面広告。下から二段目に、「大八車、木調車」ノ御用命ハ「福井製」へという、時代を感じさせる広告もあります。この附録の一面は「改正日本国憲法全文」で、一番下に、「昭和廿一年 世界平和へ! 我らの憲法公布の日 十一月三日」と右端から左端へぶち抜かれています。

 この全面広告を『心踊る平和憲法誕生の時代』の裏表紙に使ったところ、10冊の注文を下さった神奈川県のIさんから、「私は鳥取県出身なので、嬉しかったです」とのお手紙をいただきました。
c0295254_135891.jpg



(画像の典拠は、鳥取県立図書館所蔵マイクロ資料より)

 ところで、鳥取駅前から県庁方面に向かって北東に延びている目抜き通りを歩いていると、中ほどに石破衆議院議員(現自民党幹事長)の事務所がありました。
いろいろと試みても、鳥取県内から注文を受けたことがありません。
石破議員の地元で改憲勢力と闘っていらっしゃる皆さんがこのブログを参考にして下さること、
『心踊る平和憲法誕生の時代』(現在販売中は、同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』)を御注文下さる方がひとりでもあることを願っています。必ず、力になりますよ。

全国の祝賀行事と祝賀広告については、『心踊る平和憲法誕生の時代』(現在販売中は、同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』)の第四部、第五部をご覧ください。

*次回は、島根篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-02 11:49 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 02日

憲法便り#2144:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.34: 和歌山篇』

2017年9月2日(土)(憲法千話)
(一覧リストに戻る)

憲法便り#2144:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.34: 和歌山篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より、及び補足訂正

【和歌山県】
【 公布記念 】
和歌山県内の祝賀行事に関しては、『朝日新聞』(大阪)、『毎日新聞』(大阪)、『紀州民報』を調査したが、記事を見出すことが出来なかった。

【 施行記念 】
昭和22年5月3日正午、一斉に「平和のサイレン・鐘・太鼓」(和歌山県下)

拙著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』の第四部で和歌山について紹介したのは、以上の通りです。
また、拙著『心踊る平和憲法誕生の時代】および『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』の表紙と標題紙に、「本書に反映すべき憲法報道がなかった4紙」として、『北羽新報』(能代)、『南海日日新聞』(奄美大島)、『琉球新報』と並んで、『紀州民報』の名を挙げていました。

【 お詫びと訂正 】
しかしながら、今回のシリーズ掲載にあたって、昭和21年11月3日(日)付『紀州民報』(第七十三号)を改めて読み直したところ、行事に関して、および祝賀広告に関して、全く見落としていた事が判りました。
ここで、『紀州民報』の関係者の方々、著作をご購入下さった方々、図書館等でお読み下さった方々、および和歌山県の皆様に、お詫びを申し上げ、訂正を致します。


見落とした原因は、いくつかの要素が重なってのことですが、最初に見たときに、二面のエッセー(社説に相当する)に目を奪われて、あとは、何回見ても、気がつかなかったこと、「他には何も載っていない」という思い込みです。研究者としては、言い訳にもならない恥ずかしい見落としです。いくら大量の資料を相手に「格闘」していても、あってはならないことです。

和歌山県内の当時の動きに関する情報が少ない中で、『紀州民報』に掲載されている記事は、貴重な資料です。
したがいまして、ここで、『紀州民報』そのものの紹介を含めて、詳しく掲載します。
これまで掲載してきた、『あなたの故郷では』シリーズが収録対象としていた内容と若干違うものもありますが、
シリーズの企画の形式よりも、当時の和歌山県内での出来事を収録することを優先します。
以下に見るように、高い見識と気骨、そしてユーモアを兼ね備えた知識人の新聞です。

【 『紀州民報』について 】
編輯発行兼印刷人:小松茂夫
発行所:和歌山県田辺市上屋敷町二九 紀州民報社 電話一番
発行頻度:月十回 タブロイド判、二頁建て
新聞代: 一部五銭、一ヶ月三円、送料共四円五十銭 

【憲法についてふれている記事】

【 一面 】
【記念行事】
見出し「田辺市の記念式典」
(二段目)
「田辺市の新憲法公布記念式典は三日午前十一時より市役所会議室で厳粛に挙行する。」
【コラム】
『(カエルの絵)の声』
(八段目)
「菊の佳節に新日本の基盤たる新憲法が発布された ▽然し法の制定のみで政治は自動的に進むものではない ▽第一次欧州大戦後のドイツ共和国のワイマール憲法は模範的な民主憲法であったが、ドイツの進んだ道は模範的なナチズムであった。 ▽これは社会秩序の混乱とこれを救済する中道政治へのじゅん教者の無きが為であった ▽健善なる政党は「人民たるの自覚と実力を有する人民の実行の上に立つ」事は言うまでもない ▽法は人外に存せず心中に存する ▽憲法発布のお祝い酒に酔ってる間は有難く、さめて終えば嫌法国民、それでは猫に小判ですハハノンキダネ」
【祝賀広告】
「祝 憲法公布」
の見出しのもとに、個人20名(順序不同)が連名で出した祝賀広告。

【 二面 】
【エッセー】(*「社説」あるいは「論説」とは銘打っていないが、それに相当する文章です。したがって、この文章は、憲法公布を迎えた際の一連の社説等と並べて紹介する予定でした)
「憲法公布のの大なる朝に誓う 新しき酒は古き革嚢に入れる事は出来ぬ」
(紀州民報社同人)名で。
「大いなる苦悩の夜が明けて世紀の朝が訪づれた。・・・・・・
 時將に西暦一九四六年十一月三日、日本の民主々義政治体制を確約する「日本国憲法」が公布されたのである。
 今我等はすべての過去の観念を洗い去りフレッシュな情熱を以て民主々義の理念に生きなければならない。
    *
 然らば民主々義の根本精神とは何であろうか、民主々義の理念は自由であるとか平等であるとか言われて居るが根本精神は人格の尊重であると思うのである。
 自由も平等も其の結果であると共にまた人格の尊重は自我の自覚という事から始まるのである。自我の自覚こそは近世における人間精神の歴史を貫くところの最も大きな流れであり、それは芸術の世界に於いてはルネッサンスとなって現れ、信仰の方面では宗教改革となり、政治生活では立憲運動と言う形をとり、倫理道徳の方面では良心至上主義又は自律主義となって現れて来たのである。それらは偶発的に現れ出た離れ離れの事柄ではなくて自我の自覚と言う力強い一つの根幹から夫々の方面に咲き出た花々に外ならぬのである。
    *
 カントは「自分が思うてみても思うてみても讃嘆措く能わざるものが二ツある。一つは天上に輝く星であり、今一つは胸の中に燦く良心である」と言った。我等も自ら良心に問うて善しと判断したことは怯まず臆せず断行する・・・・・・いわんや理由もないのに権力に盲従したり威武に屈従したりすることは民主々義の根本精神であるところの人格の尊重を冒涜するものであり、自治自律の精神にあ相反する事を、我らは断言するのである。
    *
「新しき酒は古き革嚢に入れることは出来ぬ」と言う。古き特権階級が如何にその地位を利用し己が非を蔽わんと強請しようとも我らは屈しない。真実は新聞の生命とする所、何者をも隠蔽せず、何事をも歪曲せず、只一筋に真理の光をめざして進まん事を、此の大いなる朝に當って、ふたたび読者諸兄姉に誓うものである。(紀州民報社同人)」

【コラム】
「大邊路(おおへんろ)便り」
(三段目から七段目)(*九項目の中の第二項目、第三項目、および第五項目)
第二項目「*大島では憲法発布記念行事として村を挙げての運動会を三日に催すが、当日の商品をつくるため学童から一名十円以上寄付を募る。
第三項目「*歌えや舞えやと憲法発布の日を手ぐすね引いて待っている串本の粋水連、めいめいの趣向を凝らしてひそかに猛練習中であるが、熊野タイムス追手組は四ッ竹で遠く錦富までのす由、彼氏曰く「向うは、農家のことだからね、米袋を用意して行こうと思う」は用意周到」
第五項目「串本婦人会では四日の憲法公布記念運動会にバザーを開き、利益金の一部を串本校修築費に、一部を会の基金にあてる。串本女子青年会では来る二十日頃、大正座で演芸大会を催す。」
【祝賀広告】
「祝 新憲法公布」
の見出しのもとに、地元の企業・商店28社が祝賀広告を出した。

昭和21年11月3日付『紀州民報』一面
c0295254_2057503.jpg


昭和21年11月3日付『紀州民報』二面
右上に、(紀州民報社同人)名でと題するエッセーが掲載されている。
最下段には、祝賀広告。
c0295254_20583436.jpg


(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YB-372)

*次回は、鳥取篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-02 11:44 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 02日

憲法便り#2143:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.33: 奈良篇』

2017年9月2日(土)(憲法千話)

憲法便り#2143:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.33: 奈良篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より


【奈良県】
奈良県内の行事に関しては、
『大和タイムス』の一九四六年十一月が欠落しているが、幸いにして『京都新聞』(山城版)十一月三日付二面に「奈良だより」が掲載されているので、これを紹介する。ただし、すべて奈良市の行事予定である。

▲奈良市では新憲法公布と正倉院御物展観を機に、一日から十五日までを期間として文化祭を挙行、講演、体育、音楽芸能大会等多彩なプログラムを繰り展げている。
[一日]市民野球、文化昂揚懇談会、
[二日]宗教講演会(戒壇院)、
[三日]文化祭挙行式(奈良会館)、憲法公布講演会(同)、市民相撲大会(佐保校)、市民笑いの夕(会館)、
[五日]市民体育大会(春日野)、
[六日]奇術と軽音楽の夕(会館)、能(御□所)、
[七日]能二日目(同)、市民野球大会(春日野)、
[八日]文化踊りの夕(会館)、
[九日]アマチュア芸能大会(会館)、卓球大会(女高師講堂)、
[十日]庭球大会(女高師)、
[十一日―十四日]
美術展(会館)、
[十五日]カルチュラル・レッスン(浜美校)、写真・書道展(会館)、
[一日―十五日]市内装飾展(同)、天平文化と正倉院御物に因んだ新製品展(貿易館陳列所)

【 施行記念 】
▲大和タイムス社主催「漫画・ポスター展」五月三日―九日
▲奈良音楽協会、大和タイムス社共催「寧楽芝能」(奈良県立公会堂 庭園芝生)>五月十七日。
(雨天だったが、予定通り決行:昭和22年5月18日『大和タイムス』二面より)


昭和21年11月3日付『京都新聞』第二面下
c0295254_2022749.jpg

(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YB-40)

*次回は、和歌山篇。

*************************************
以下は、5月5日の増補部分です。

私は、千駄ヶ谷の国立能楽堂、神楽坂の矢来(やらい)能楽堂、鎌倉宮境内での薪能(たきぎのう)などを見たことはあります。
しかしながら、芝生の上で演じる「芝能」は見たことがありません。
機会があれば、一度観たいものと思っています。

日本国憲法施行記念行事としては、他に例を見ない、出色の古典芸能です。

昭和22年5月17日付『大和タイムス』二面
「新憲法施行記念 寧楽芝能」番組について
c0295254_15354996.jpg

昭和22年5月18日付『大和タイムス』二面
「雨中に五彩の舞」
c0295254_15363262.jpg

(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YB-40)

以上は、5月5日の増補部分です。
*************************************
以下は、2015年5月17日の増補分です。

2015年5月17日(日)(憲法千話)

憲法便り#1001号記念: 講演会の内容を、最も正確に伝えて下さった『奈良新聞』の記事を紹介します

2004年11月9日、「ならコープ平和の会」のお招きにより、県立婦人会館において、午前十時から憲法講演を行いました。
この講演は、下記の【講演の記録】にあるように、
10月23日 宮崎市
10月30日 仙台
11月6日 札幌
11月9日 奈良
と大変忙しいスケジュールの中で、行いました。

【講演の記録】
c0295254_19493579.jpg


実は、この講演の前日に、奈良に親しむ、次のようなことがありました。
主催者の都合により、午前十時からということなので、前日に奈良に到着するようにしましたが、
世話人のKさんが、自家用車で大和八木駅まで迎えに来て下さいました。
話によると、Kさんは、前日コスタリカへの旅行から帰国なさったばかりとのことでしたが、下記の観光スポットに、私と妻を案内して下さいました。

明日香村民俗資料館
亀型石造物
酒船石
石舞台
棚田、
鬼の雪隠(せっちん)
鬼の俎(まないた)
高松塚古墳。
天理教本部
天香久山

天理には、私立大学図書館協会古版本研究部会の合宿で訪れたほか、天理図書館が所蔵する世界最古のスラブ語聖書の印刷本についての論文を執筆するために、2度訪れたことはありますが、あとはすべて初めてのところばかり。

五歳の時から大人に混じって「百人一首」に親しんできた私にとって、 持統天皇によって詠まれた天香久山は、
「春すぎて 夏来(き)にけらし 白妙(しろたへ)の 
    衣(ころも)ほすてふ 天(あま)の香具山(かぐやま)
   
夕陽が西に沈みかけた頃、奈良市内の宿に到着。
講演会の主催者の皆さんが用意して下さった宿は、「国際奈良学セミナーハウス」。
普段は、皆さんが宿泊に利用することが出来ないとのことで、この機会を利用して、世話人の6人の皆さん(女性ばかり)も同館に宿を取り、部屋で歓迎会をして下さいました。
夕食は、すべて、皆さんの季節感豊かな手料理の持ち寄り。
器も自前のなかなか洒落たもので、大和の心が溢れていました。
季節の草花も飾りつけにあしらわれており、高級な料亭にいるような気分です。
たくさんのお料理の中に、黒米のおにぎり、鴨肉のローストもあり、、
用意してくださった日本酒もとても美味しかったのですが、翌日に講演を控えておりますし、カロリーもコントロールしなければならないので、せっかくのおもてなしのお酒と、手料理は、かなり遠慮してしまいました。
グルメを自認する私は、いまでも、もう少しいただいておけばよかったと、残念に思うほどです。

講演会当日は、早朝に、東大寺境内を妻と共に散歩をしましたが、これは、私にとっては中学校の修学旅行以来の東大寺訪問で、感慨深いものでした。

こうして迎えた講演会は、定員50人の会議室が満員の盛況。
当日、『奈良新聞』の記者Mさんが取材に来ていたことを、あとで知らされました。
彼は、最後まで、熱心にメモをとりながら聞いていた方で、会が終了すると同時に退出なさいました。
後に世話人の方が送って下さった11月13日付『奈良新聞』13面を見ると、非常に正確に書かれていました。
私は、その後も様々な新聞に掲載された記事を見ましたが、これ以上正確に書かれた記事を見たことがありません。その実物の画像を下に用意しました。

2004年11月13日付『奈良新聞』13面
この紙面の記事の配置で気づくのは、左下に「慶応大塾長が講演」(800人参加)が配されていることです。
参加者の人数や、講演者の知名度よりも、記事の内容を優先して判断している見識が光ります。
c0295254_12511638.jpg

会場の写真。左側に写っていいるのは、私が著書の表紙をデザインした特注のTシャツです。

c0295254_1341320.jpg


なお、以上の内容は、
憲法便り#933:『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷ではNo.33: 奈良篇』(5月17日増補版)にも転載します。
********************************************

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg

闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-02 11:38 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 02日

憲法便り#2142:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.32: 兵庫篇』

2017年9月2日(土)(憲法千話)
(一覧リストに戻る)

憲法便り#2142:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.32: 兵庫篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

【神戸新聞】公布記念(十一月四日付三面より)

「歓びの花嫁さん 菊花薫る佳き日の港都」
一に憲法、二に復興、三に輝く新日本、待ちに待った新憲法は深みゆく秋日和の三日、明治節を卜(ぼく)して公布された世紀の朝ぼらけ、黎明日本の希望を込めたこの日港都では、あちこちに久しぶりの日の丸を掲揚してたえきれぬ歓びを秋風にたなびかせた。
▲県、市では午前十時からそれぞれ祝賀式典を挙行、新生の第一歩を踏み出した。
▲その他各官公署、町内会、学校、会社、工場、団体でも記念運動会、演芸会などそれぞれ趣向をこらしてこの日を祝った。
▲生田、長田、寒川などの神社で約十組の結婚式がとり行われ、人生の新生を謳った。△お宮参りの人々もドット繰り出すなど各所に微笑ましい風景が見出されたが、明治憲法発布当時の飲めや歌えやといった底抜けのお祭り騒ぎこそ見られなかったが、なにか堪えきれぬ頼もしい底力をうちに秘めて、意義深い一日を送った。
[新憲法展]
四日から九日まで、三越百貨店で県、市共催、在神各新聞社後援の新憲法展覧会が開催される。新憲法の趣旨を百二十余点の絵画や漫画で展示するほか米、英、仏各国の人権宣言書や民権、憲政の史料展示、自由の女神、リンカーン、板垣退助、マッカーサーらの立像も出陳(ママ)されて会場を飾っている。
[神戸市のヨイコにお祝いの羊羹]
神戸市では、三日を中心に七万の全市学童に憲法公布をお祝いする羊羹を特配した。

(三日付一面より)
▲西井美術館主催・毎日新聞社神戸支局後援「憲法発布を寿ぐ関西名流華道展」〔日時〕十一月四日から七日まで〔会場〕生田神社前西井美術館

(三日付二面より)
「県下大学高専英語弁論大会」
アメリカ友の会主催、神戸新聞社後援の新憲法公布記念兵庫県下全大学、高専学生英語弁論大会は、二日午後一時から神戸諏訪山国民学校で兵庫県軍政部教育課長代理バーンズ氏、原市外務課長らが出席して開催、熱演裡に午後三時半閉会した。成績は次の通り。
〔第一位〕関学予科中井誠
〔二等〕同大学部服部裕
〔三等〕神戸女学院岡田麗子。

英語弁論大会は、国際都市神戸にふさわしい記念行事で、私が調べた限りでは他の都市の行事にはない、出色の企画と言える。

(四日付二面より)
[神戸新聞社が主催または後援した事業]
神戸新聞社が企画した一連の記念事業の精神と概略は次の通り。
「待望久しかったわれらの新憲法は公布されました。これこそわが日本の国と民とを敗戦の惨苦から立ち上がらせ、ポツダム宣言の要請に応えて、真の文化的平和国家に新生さすべき一大宣言であります。この憲法はまさにわれらの生活に直結した法典であり今後国民自体の全き理解と実践とによって、理想国家の建設は約束せられるのであり、喜びにたえないところであります。わが社はここにその公布を祝し、県市民各位とその喜びをわかつべく、左の諸記念事業を開催し、または後援することになりました。切に御共鳴と御支援を願う次第であります。」

「神戸新聞厚生事業団設立」
「民主主義憲法のもと、平和日本再建のために、これからの生活において、われわれが努めつくさねばならぬことはあまりにも多いのでありますが、敗戦日本の現世相においては、社会の教化、援護に関する事業こそ何より喫緊重要な問題であるに鑑み、憲法公布記念として、ここに「財団法人神戸新聞厚生事業団」を設立することになりました。本財団は新憲法と時を同じうして発足し、民主国日本の建設に微力を效したい所存であります。今後事業資金の募集その他運営万般に関して、県市民各位のご協力に俟つものが頗る多いと存じます。何卒絶大なるご支援を賜りたく切望致します。
  
神戸新聞社『平和賞』制定(毎年五月三日に発表)
①社会功労賞(農山漁村篤業者、巷の義人、警察、消防官吏などより)
②文化賞(文化団体、文芸、美術、芸能家中より)
③体育賞(県下における運動競技新記録樹立者より)

「公布当日出生児祝頌」
〔資格〕十一月三日午前零時より二十四時までの間における兵庫県下の出生児で、両親、家庭または知人などより推薦申し込みのある方に限ります。

主催 神戸市・神戸新聞社「記念大講演会」
〔日時〕十一月十五日午後一時より
〔会場〕市役所正庁
〔講師〕法学博士佐々木惣一氏

神戸市・神戸新聞社主催「神戸市青年弁論大会」
〔日時〕十一月十日午後一時より〔会場〕市役所正庁〔弁士〕市内七区より各三名づつの代表弁士を選出。

兵庫県・兵庫県体育連盟主催 神戸新聞社後援「青年団駅伝継走大会」
〔期日〕一九四七年一月中旬 〔区間〕赤穂郡上郡町―神戸市間(二十二里半)

兵庫県・神戸市主催/後援在神各新聞社・神戸新聞社「記念展覧会」
〔期日〕十一月四日より十日まで〔会場〕神戸三越二階

主催兵庫県/後援在神各新聞社・神戸新聞社「記念音楽会」
〔期日〕十一月十八日=アマチュア・コンクール(県下アマチュア音楽団体競演)、十九日=歌劇(東京神宮寺歌劇団)宝塚歌劇団賛助出演〔会場〕宝塚大劇場

【 施行記念】(昭和22年5月3日号より)
兵庫県記念行事八つ(リズム体操祭、県民歌発表大会、茶華道大会、浪曲大会、青年相撲大会、青年野球大会、その他に青年行事と子供向け行事)

[神戸新聞社文化賞制定]
五月三日 神戸新聞社

〔編集中記⑦〕一九四六年十一月三日付で、兵庫県警察部警務課から『日本國憲法の解説』が刊行されている。同書はポツダム宣言全文、憲法改正に関する勅語、吉田首相の国会への提案理由説明、金森徳次郎による「憲法改正の特質、日本国憲法逐条解説、日本国憲法正文の構成で、逐条解説は条文ごとに「参考」として、議員名と共に質疑応答の要点が記されている。「はしがき」「あとがき」はなく、警察の職務との関係は一切記されていない、ごく普通の憲法解説書である。サイズは縦十八・八、横十二センチで、八十七頁。
インターネット検索で公的機関の所蔵が確認できたのは、京都大学図書館が同窓生から寄贈を受けた一冊だけ。友人の協力でコピーを入手したが、その後京都大学に行き、現物を確認している。個人で所蔵されている方があれば、ぜひ国立国会図書館に寄贈して頂きたく思っている。近く、神戸新聞社にその旨の投稿を予定している。」
(岩田注1:残念ながら、この投稿は、現時点では、まだ行っていない。)
(岩田注2:「編集中記」は、私の造語。編集後記では、問題点から遠く離れてしまうので、文献注とは別に、関連したエピソードを書き込んだもの。)

昭和21年11月4日付『神戸新聞』二面
すでに見たように、神戸新聞社が主催、または後援を行った文化事業は、かなり多数に及んでいる。
下段に、「慶祝 新憲法公布」と題した、兵庫県の祝賀広告が掲載されている。
c0295254_19204721.jpg
c0295254_19223678.jpg


(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YB-677)

*次回は、奈良篇。

**************************************
以下は、再録です。

2013年6月1日

憲法便り#28 『心踊る平和憲法誕生の時代』の感想・紹介 第一回『神戸新聞』

『心踊る平和憲法誕生の時代』の感想・紹介
第一回は、「『神戸新聞』の巻」です。

神戸新聞社会部記者岸本達也さんから、次の御手紙と共に2013年5月21日付『神戸新聞』夕刊をお送り頂きましたので、紹介します。

「前略 大変遅くなりましたが、紙面化となりましたので、掲載紙を送付させていただきます。
5月21日付の夕刊です。(8ページ)
ご指摘の点、字数の問題などからすべてを反映することができませんでした。
このたびは、大変勉強になりました。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
暑くなって参りましたが、お体、ご自愛下さいませ。」

5月3日前後の掲載を目指すということでご連絡を受け、4月末から、郵便、および電話とファックスで何回かのやり取りを経ての実現です。

記事の内容は、岸本さんが『心踊る平和憲法誕生の時代』の第四部を丹念に読んで下さったことが反映しています。見出しが、とても分かりやすく、「素晴らしい」と喜んでいます。

この夕刊が発行された当日から、代々木の美和書店には注文が相次ぎ、中には2冊、3冊の注文も。また、ある「九条の会」からは、相談をして後でまとめて注文をしたいという電話があったそうです。

c0295254_23314070.jpg


(記事部分)
c0295254_12124616.jpg



※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

以上は、再録部分です。
****************************************

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-02 11:26 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 01日

憲法便り#2141:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.31: 大阪篇』

2017年9月1日(金)(憲法千話)
(一覧リストに戻る)

①『大阪新聞』は、当時発行されていた地方紙ですが、現在は発行されていません。
②『産業経済新聞』は、『産経新聞』の前紙ですが、当時は大阪の地方紙でした。

憲法便り#2141:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.31: 大阪篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

『大阪新聞』憲法公布(十一月四日付一面より)
[大阪市]
「公布を記念して 公会堂で大阪市民大会」菊花かおる今日の佳き日、新しい日本の門出を祝い、大阪市主催の新憲法公布記念、大阪市復興市民大会が中之島公会堂で開かれ、大阪軍政部司令官、トラクセス司令官、田中知事(代理)、阿部商工会議所副会頭など来賓をはじめ、全市町会代表約千名が来会。

(同二面より)
「全市に轟く太鼓の音 赤いおべべで絢爛の地車を曳く」
秋日いよいよ和やかに赤い晴着の麗人をはじめ、美しい服に手を通し、母親に寄り添う子供たちの嬉々とした姿に、日曜と祭日と復興を行楽する姿が描かれ、中之島中央公会堂では市民大会が開かれて、復興祭を今日三日に祝い尽そうとする喜びが、こぞって全市民の胸に烈しく燃える一日であった。
▲ワッショイワッショイワッショイ、チンチンドンチンチンドンと叩く太鼓と鉦の音に、老いも若きも、男も女も赤いおべべに白粉つけて、鹿の子の帯を細めにしめ、あれ、やれうれしと大阪復興の祭りを踊る。生野区町会連合会では同区振興会主催のもとに地車十一台を押し出し、一台につき約八百人が付き添い、総勢二万の市民が取巻き、今日三日午前九時に同区勝山通りの生野女学校講堂に参集して繰り出し、燦々と照りそそぐ陽光をあびて、声の限り、力の限り、歌い舞う絢爛の地車行列を行い、生野国民学校前から産業道路を経、今(?)里新地で解散した。
[守口市]
「前市沸き返る 市政実施の守口」
新憲法公布と市政施行の二重の祝賀に賑わう守口市では、三日早朝から全市各町内会はそれぞれ思い思いの趣向をこらした花車や仮装行列も、三味や太鼓で練り出されているほか、三郷宮東第一町内会、守口岩井町内会、北日吉町内会などは、それぞれ地元で演芸や運動会を開き、福引券などを贈呈して大当たりの景気ぶりを展開していた。

『産業経済新聞』憲法公布(十一月四日付三面より)
「大阪府庁の祝賀」
新憲法公布、明治節、大阪復興祭の重なる喜びの日を迎え、大阪府では三日午前十時五十分から府正庁において田中府知事以下全庁員が参集、記念祝賀式を挙行したが、同式場において田中府知事は次のごとき祝辞をのべた。新憲法は平和日本再建の基礎をなす大憲章である。その構想が日本民主と平和愛好の遠大なる世界観にたっており、民主国家として立ち上がらんとする国民の理想、信条を如実に顕示するということは今更申すまでもない。この期においてわれら国民は、一面敗戦の厳粛なる事実を深く反省するとともに、自由民主の国民たる自覚に徹し、あくまで新憲法の精神発揮につとめ諧和協調、渾身の力をふるってあらゆる苦難を克服し、一路精進することを誓い合い必ずこれを実行したいと念願する。
[大阪港の祝賀]
憲法公布の三日、大阪港では港内に停泊する数十の船舶は半船飾を施し、佳き日を祝ったが、七日母港大阪を出港、南氷洋捕鯨への壮途にのぼる母船橋立丸も船尾に日章旗をへんぽんとひるがえし、再建日本の逞しい意気をしめし、迫る鹿島立ちを前に、佳き日を寿ぎつつ必需品の積込みに大わらわである。」

昭和21年11月3日付『大阪新聞』一面
c0295254_15405785.jpg


(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YB-13)
昭和21年11月3日付『産業経済新聞』一面
c0295254_15414334.jpg


(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YBー12)


【 再録資料 】
2014年9月4日付

憲法便り#644 資料発掘:昭和21年11月大阪市主催の新憲法発布祝賀「大阪市復興芸能祭」

徳島県の吉田書店から入手した史料です。
昭和21年11月1日・2日・3日に開催された大阪市主催の「大阪市復興芸能祭」のプログラム。

表紙には
「新憲法発布祝賀 食糧感謝 大阪市復興芸能祭」
と謳われ、敗戦から起ちあがる当時の市民の率直な気持ちが表されています。

戦災と食糧難を経験した私には、この気持ちがよく判ります。
今、憲法改悪や集団的自衛権行使を認める発言をしている政治家たち、また、その発言に影響されている人たちにも、よく考えて欲しいと思い、このプログラムの全文を紹介します。

これは、『心踊る平和憲法誕生の時代』および、同書の改題・補定第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』の、167頁下段の記述への補足情報です。

【大阪新聞】憲法公布(十一月四日付一面より)
[大阪市]「公布を記念して 公会堂で大阪市民大会」菊花かおる今日の佳き日、新しい日本の門出を祝い、大阪市主催の新憲法公布記念、大阪市復興市民大会が中之島公会堂で開かれ、大阪軍政部司令官、トラクセス司令官、田中知事(代理)、阿部商工会議所副会頭など来賓をはじめ、全市町会代表約千名が来会。

『大阪新聞』では、このように大まかに報道されていましたが、その詳細は、以下の通りです。

c0295254_22135286.jpgc0295254_22132187.jpgc0295254_22125129.jpgc0295254_22113761.jpg



*次回は、 兵庫篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-01 22:33 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 01日

憲法便り#2140:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.30: 京都篇』

2017年9月1日(金)(憲法千話)
(一覧リストに戻る)

憲法便り#2140:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.30: 京都篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

【京都新聞】公布記念(十一月三日付二面より)
「新生日本の聖典を胸に けふ、京では輝やく式典」紅葉の京に日章旗が燦と翻るきょう三日、国民慶祝の新憲法が公布される。この日、民主国家として新生する明日の日本を祝福して、府下一斉に多彩な式典行事が展開される。

[京都市]
京都市においては、午後一時から府一高女の講堂で府、市共催の記念式典を挙行、府、市会議員、官公署、新聞、教育各関係者を始め一般市民千三百余名が参集、式は憲法普及委員白石本社社長の開会の辞に続き、委員長牧野同志社総長の式辞があって、新憲法前文を木村知事が朗読、府、市会議長祝辞、白石委員の閉会挨拶で終るが、引続き午後二時から同講堂で京大恒藤恭教授(注・『産業経済新聞』十一月四日付三面では、大阪商大学長)の「改正憲法の革命的意義に就いて」と題する講演会を催す。
[舞鶴市]
午後一時から西公会堂で委員会、市共催の盛大な行事。
[福知山市]
午後一時から市公会堂で委員会、市共催の盛大な行事を実施する。
[その他]
町内会、部落会等に至るまで新憲法の普及を図って十一月中は各地方事務所の所在地及び舞鶴市で指導者たる各種団体代表者を対象として講習会を開き、また要請に応じて市、町、村各種団体主催の集会等に講師派遣の斡旋、移動映画、紙芝居、パンフレット頒布等の諸運動がなされる。

(以下、山城版十一月三日付二面より)
[北山城]
北山城地方事務所では憲法公布記念日の三日を祝福するため同日午前十時から記念式を挙行する。
[相楽郡木津町]
憲法公布日の記念行事として木津町では、三日午前九時から同町国民学校で在町の官公署、各種団体等の参加に依り体育大会を開催する。

【施行記念】(一九四七年五月三日付第二面より)
[京都]
「平和の鐘は鳴る」「今日円山で記念祝典」平和日本の建設を約する、新憲法施行の歴史的祝典は、きょう三日午後一時から、憲法普及会府支部主催、府市共催のもとに薫風そよぐ円山音楽堂で行われる。この日式典挙行に先立ち午前十時から府下各寺院から鳴らされる「平和の鐘」の響く中を、空からは飛行機による普及宣伝のビラがまかれ、百八十万府民の祝意はこの一場に集結(?)される。(以下、式典は略)

昭和21年11月3日付『京都新聞』二面
c0295254_1523369.jpg


昭和21年11月3日付『京都新聞』(山城版)二面
同じ昭和21年11月付『京都新聞』の二面でも、(山城版)は、見出しも内容も違っている。
珍しいケースなので、比較する意味で、紹介する。
c0295254_1521696.jpg

(画像の典拠は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YBー40)

*次回は、大阪篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-01 22:25 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 01日

憲法便り#2139:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.29: 滋賀篇』

2017年9月1日(金)(憲法千話)
(一覧リストに戻る)

憲法便り#2139:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.29: 滋賀篇』

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

【滋賀新聞】公布記念(十一月三日付一面より)
街から村から
[彦根]
▲今日三日、市内各学校では、中学校は式典を前日に繰り上げて、全生徒は各競技の校内大会を。
▲高女は創立記念式典に続いて記念式を。
▲女子商は朝八時から奉式後、記念運動会。
▲国民学校は、朝八時から一斉に記念式をそれぞれ挙行。
[愛知]
愛知川文化体育協会では、三日夕六時から寶瀧(?)寺で児童談話会を催す。
[蒲生]
八幡町八□マッチ会社では、三日午後一時から同工場内で従業員の慰安演芸会を開く。
[安曇]
安曇町では、三日十一時町役場で町長以下全吏員、町会議員、並びに部落会長が参集し記念式典を挙行、新憲法公布式の中継放送を聴取し、町長と町会議員代表の祝辞演説を終え、一同記念撮影の後、“新生日本”誕生の祝杯をあげる。

(以下、十一月三日付二面より)
〔彦根〕
▲「水中の講演会」水口中学は三日午前九時から記念式を挙げ、畠中校長のの訓話の外に、同校寺本教官の新憲法についての講演を聞く。
▲「水女の音楽会」水口高女は三日午前十時から水口校の講堂を借受け、彦根市外多賀出身上池倭子さん(上野音楽学校出身)を招いて、午前午後の二回にわたり記念の音楽会を開催する。
〔八日市町〕
「心の寄り処 青年会館 意義ある今日開く」
現代の世相に溺れ、悪に流れ易い青年たちを正しい道にもどし、日本再建の土台石となすべく、自然の中に青年たちを向上さして行きたいと、男女会員約百名を有する八日市町川合寺世年団では、青年たちが共に学び楽しく遊ぶ心の寄り処、青年会館を新憲法公布の三日、元八日市カフェー階下に開くが、この青年会館は会員の大半が勤労者である関係上解放日を毎週土、日曜とし皆が持ち寄ったり町民の寄付によって集まった書籍約百五十冊、ピンポン台などが据え付けられ、この解放日会員はここに集まってお互いに学び遊ぶほか、お互いが持ち寄った問題を討論し合ったり、研究を発表し合うなど皆が和気藹々、自然の中に向上して行きたいという試みで、将来は蓄音機、ラジオなども備えつけレコードコンサートや映画観賞会なども開いて行きたいと、真面目な計画である。

(以下、十一月四日付一面より)
「足取りも軽やかに晴れやかな顔々々 湖國の公布記念式」菊薫る明治の佳節、新しい国、民主日本の大道は示され、県民達の足取りも軽やか、記念式に集う顔、顔、顔も晴れやかに、この日湖國は新憲法公布記念の一色に塗りつぶされた。県では正庁で十一時から公布記念式を挙行、知事はじめ部課長、職員ら県当局と県会議員参列し、中央の公布式典実況放送を聴取した後、柴野知事、長野県会議長の祝辞あり、十一時半厳粛裡に閉式した。

(以下、十一月四日付三面より)
[大津市]
▲大津市の南別所町内会では、三日長等校庭で、快適なレコード音楽の下、お父チャンヤーイ、お母チャン、お兄チャン早くと手を振るヨイ子達の声援のもとに、町内会長を中心とした隣組一同がたのもしいほどに融合し、民主主義日本に相応しい大会であった。
▲大津市立高女音楽班では、三日民主憲法記念の歌を発表した。四年四組金田俊子さんの作詞、佐武教官の作曲で、歌詞は左の通り。

【 民主憲法記念の歌 】
一、菊香る霜月三日
   新しき国の礎定まりぬ
   世界の民ともろ手を組みて
   とこしえの平和なる世界へ
二、あけぼのの色さわやかに
   力強き国の歩みはととのいぬ
   世界の民と共に睦みて
   とこしえの平和なる世界へ

[彦根市]
彦根市本町町内会では、新憲法公布記念行事として、三日朝午前九時半から城西校校庭で町内運動会を開催。娘さんの糸巻き競争や、親子競争、借り物競走、隣組対抗リレーなど、盛り沢山の番組を繰り出して、爆笑の渦を巻き朗らかな一日を終えた。
[高島]
三日新憲法公布を記念する事業として、高島郡今津国民校で児童の競□会、芸能会、音楽会、野球を、高島第三国民校では植林事業を、同第四国民校では相撲大会を、青柳国民校では学芸会を、新儀国民校では図画習字展覧会及び植樹事業を行った。

昭和21年11月4日付『滋賀新聞』一面
「新日本の指針は確立」
「足どりも軽やか 晴れやかな顔々々 湖国の公布記念式」の見出し。
c0295254_11434129.jpg


昭和21年11月4日付『滋賀新聞』四面
「宗教から スポーツから 民主化の窓開く湖北の農村」の見出し。
【写真説明】:「稲の穂波も民主の輝き」
c0295254_11443480.jpg


(画像の典拠は、滋賀県立図書館所蔵マイクロ資料より)

【研究メモ】:私が地方紙を集中的に調査した時点では、『滋賀新聞』の必要な期間は、国立国会図書館にはありませんでした。滋賀県立図書館の所在地を確認し、現地調査の準備をしましたが、かなり疲労が重なっていたために、実行するまでに至りませんでした。
そこで、必要最低限の日時を指定して、滋賀県立図書館に調査依頼と、複写依頼を行いましたが、とても親切に対応して下さいました。いまでも、大変感謝をしています。
私は自分自身で資料確認することを研究する上での原則としていますが、国立国会図書館または、現地調査を経ないで、資料収集をした唯一の例です。

*次回は、京都篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg


闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147

[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-01 22:20 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では
2017年 09月 01日

憲法便り#2138:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.28: 三重篇』(第二回)

2017年9月1日(金)(憲法千話)
(一覧リストに戻る)

憲法便り#2138:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.28: 三重篇』(第二回)

三重県は、”憲政の父”と呼ばれた尾崎行雄(咢堂翁)のお膝元。

昭和21年11月3日付『伊勢新聞』は、四ページ全面が、憲法一色の憲法特集号です。

当時は、用紙不足のため、通常、新聞は二ページ建てでした。
ですから、『伊勢新聞』の見識と意気込みが、どれほどのものであったのかをお伝えするするために、
予定を変更し、三重篇(第二回)を追加することにしました。

多面的、そして多角的に組まれた紙面は、「日本国憲法公布の記念日」を語るに、最もふさわしい紙面だと思います。
第一面は、すでに前回の記事の中で紹介していますが、全体をまとめてご覧いただくために、
再度、掲載致します。
第一面から第四面まで、すべてのページに祝賀広告が配されていることからも、
周到な準備をしていたことが判ります。

昭和21年11月三日付『伊勢新聞』一面
c0295254_10502114.jpg
c0295254_10573781.jpg


昭和21年11月三日付『伊勢新聞』二面
c0295254_10592345.jpg
c0295254_1143092.jpg


昭和21年11月三日付『伊勢新聞』三面
c0295254_1155771.jpg
c0295254_116515.jpg


昭和21年11月三日付『伊勢新聞』四面
c0295254_118642.jpg
c0295254_1185279.jpg


(画像の出典は、国立国会図書館所蔵マイクロ資料:請求記号YBー195)
※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
c0295254_2152425.jpg

闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147




[PR]

by kenpou-dayori | 2017-09-01 22:10 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では