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2015年 12月 08日

憲法便り#1463:基地の町・朝霞市の市議選で、日本共産党が大健闘!

2015年12月8日(火)

憲法便り#1463:基地の町・朝霞市の市議選で、日本共産党が大健闘!

陸上自衛隊駐屯地を抱える朝霞市の市議選で、
日本共産党が、得票数、得票率とも大幅に伸ばし、大健闘!

当選を果たした3人の議員のひとり山口公悦氏は、私の40年来の友人です。

選挙中、朝霞市にすむ知人に連絡を取り、応援をしていた妻のところに、昨日、”やまちゃん”から、嬉しいメールが届いた。

「ご心配をおかけしました。現役続行です。人助けと世直しのため、頑張ります。

朝霞駅頭での「朝立ち」は、かなり早い時間に始められる。体に気を付けて、頑張って欲しい。
山口氏は、前列の太めの男性です。
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by kenpou-dayori | 2015-12-08 20:44 | 今日の話題
2013年 07月 04日

憲法便り#96: 「日本共産党が1946年6月29日に発表した『新憲法草案』」

2013年 07月 04日
憲法便り#96 「日本共産党が1946年6月29日に発表した『新憲法草案』」

日本共産党は、衆議院本会議での憲法草案審議が開始されてから4日後の6月29日に、「日本共産党憲法草案」を発表しました。(決定は28日)

日本共産党機関紙「アカハタ」は、再刊第四十四号(一九四六年七月八日)に同党中央委員会憲法委員会による「新憲法発表に際して」と題する声明および新憲法草案の目次、そして再刊第四十五号(七月十五日)に前文および第一章(第一条―第五条)と第二章(第六条―第四十一条)、再刊第四十六号(七月○○日)に第三章から第九章(第四十二条―第百条)を掲載。

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外務省記録マイクロフィルム版に、手書きで謄写版印刷された草稿が収められていますが、ここでは、句読点、仮名遣い、略字などが訂正されている『アカハタ』の記事に基き、憲法委員会の声明文および前文を紹介いたします。

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(1)日本共産党中央委員会憲法委員会の声明と草案の目次

『新憲法草案の發表に際して』
(一九四六年六月二十九日)日本共産黨中央委員會憲法委員會
一、わが党はこゝに新憲法草案を発表し全人民大衆の廣汎な討議にゆだねる、わが党の望むところは、大衆的な民主主義的討議によつて民主主義日本建設の指標としての新憲法草案を完成し、人民の手による眞の民主憲法のために全人民と共に奮闘することである
二、天皇制政府の無條件降伏によるポツダム宣言の受諾によって日本人民は思想と言論の自由および自由に表明された意志によつて自己の政体を決定する権利を保證された、わが党は公然と活動をはじめて以來、人民を奴隷的壓制のもとに呻吟させた根源は、天皇制・寄生的大土地所有制・労働者の植民地的搾取にあることを立証して、欽定憲法の露骨な反動性と政府の天皇制憲法案の非民主性を指摘した、わが党の草案は断じて主権在君憲法または似而非主権在民憲法ではなく、眞の人民の民主的憲法として人民共和政体を内容としてゐる、人民の権利も客観的に可能な範圍内でできるだけ具体的に保証することに留意した
三、わが党は行動綱領および本憲法案の示すやうに、一切の封建的、特権的身分制度に反対し、この廃止を目標の一つとしてゐる、從って特権的身分制度としての皇室は當然廃止さるべきであるが、人民共和政府が実現し人民大衆の民主的教育が徹底したのち、この問題を人民投票に問ふて決定する方針であることはわが党がかねて聲明したとほりである
四、本憲法は政治、経済における封建的遺制の撤廃に基く民主主義革命の実現を内容としてゐる、社会主義社會を通じての共産主義社會においてこそ一切の搾取制度が根絶され、能力に應じて働き、必要(注:草稿では「欲望に応じて」に應じて分配され、人類最高の目標が到達されるものであるが、それは民主主義の徹底を通じてのみ実現されるものである、原則として憲法とは單なる綱領ではなく到達された社會的政治的発展の法制化である、しかしブルジョア民主主義革命の端緒に立つ當面の日本では目前の現実の法制化ではなんらの進歩的意義も持ちえず、かへつて民主主義の徹底を阻害する、少くともブルジョア民主主義革命の実現を内容とするものこそ民主主義憲法といひうる最小限度のものである、その意味で本案はわが党の最小限憲法綱領の具体化である、さらにそれは現実にブルジョア民主主義革命の課題が達成された後には、現実の具体的條件と到達した民主主義的諸成果を基礎として、さらによりよき完成を期待し得るであらう

新 憲 法(草案)目 次

前  文
第一章 日本人民共和國
第二章 人民の基本的権利と義務
第三章 國  会
第四章 政  府
第五章 國家財政
第六章 地方制度
第七章 司  法
第八章 公務員
第九章 憲法改正

(2)日本共産党憲法草案の前文

『日本共産黨憲法草案』 六月二十八日決定
   前  文
 天皇制支配体制によってもたらされたものは、無謀な帝國主義侵略戰爭、人類の生命と財産の大規模な破壊、人民大衆の悲惨にみちた窮乏と飢餓とであった。
この天皇制は欽定憲法によって法制化されてゐたやうに、天皇が絶対権力を握り人民の権利を徹底的に剥奪した。それは特権身分である天皇を頂点として、軍閥と官僚によつて武装され、資本家地主のための搾取と抑壓の体制として、勤勞人民に君臨し、政治的には奴隷的無権利状態を、経済的には植民地的に低い生活水準を、文化的には蒙昧と偏見、迷信と盲從とを強制し、無限の苦痛をあたへてきた。これに反対する人民の聲は、死と牢獄とをもつて威嚇され、弾壓された。この専制的政治制度は日本民族の自由と福祉とに決定的に相反する。同時にそれは近隣植民地半植民地諸國の解放に対する最大の障害であった。
 われらは苦難の現実を通じて、このやうな汚辱と苦痛にみちた専制政治を廃棄し、人民に主権をおく民主主義的制度を建設することが急務であると確信する。この方向こそかつて天皇制の下にひとしく呻吟してきた日本の人民と近隣諸國の人民との相互の自由と繁榮にもとづく友愛を決定的に強めるものである。
 こゝにわれらは、人民の間から選ばれた代表を通じて、人民のための政治が行はれるところの人民共和政体の採擇を宣言し、この憲法を決定するものである。天皇制はそれがどんな形をとらうとも、人民の民主主義とは絶対に相容れない。天皇制の廃止、寄生地主的土地所有制の廃絶と財閥的獨占資本の解体、基本的人權の確立、人民の政治的自由の保障と人民の経済的福祉の擁護――これらに基調をおく本憲法こそ、日本人民の民主主義的発展と幸福の眞の保障となるものである。日本人民の壓倒的多数を占める勤勞人民大衆を基盤とするこの人民的民主主義体制だけが帝國主義者の企てる専制抑壓政治の復活と侵略戰爭への野望とを防止し、人民の窮極的解放への道を確実にする。それは人民の民主的祖國としての日本の獨立を完成させ、われらの國は國際的社會に名譽ある當然の位置を占めるであらう。日本人民はこの憲法に導かれつゝ、政治的恐怖と経済的窮乏と文化的貧困からの完全な解放をめざし、全世界の民主主義的な平和愛好國家との恒久の親睦をかため、世界の平和、人類の無限の向上のために、高邁な正義と人道を守りぬくことを誓ふものである。

(3)草案の特徴的な条文の主な内容(全百条の中から、私が抽出した条文です)
第一条 日本国は人民共和制国家
第二条 日本人民共和国の主権は人民にある
第十九条 死刑廃止
第三十三条 人民は休息の権利を持つ。週四十時間労働制
第三十九条 民主主義的活動・民族解放運動、学術的活動を理由に追及される外国人に対して日本国内への避難権を与える
第四十五条 一院制議会
第四十七条 十八歳以上の男女への選挙権及び被選挙権

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by kenpou-dayori | 2013-07-04 07:00 | 民間で作成された憲法改正草案
2013年 07月 03日

憲法便り#94 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第六回)

2013年 07月 03日
憲法便り#94 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第六回)

【第四の理由】
更に当草案は戦争一般の放棄を規定して居ります。これに対して共産党は他国との戦争のみを規定することを要求しました。さらに他国間の戦争に絶対に参加しないことを明記することも要求しましたが、これらの要求は否定されました。この問題は我が国と民族の将来に取って極めて重要な問題であります。殊に現在の如き国際的不安定の状態の下に於いて特に重要である。
芦田委員長及びその他の委員は、日本が国際平和の為に積極的に寄与することを要望されましたが、勿論これはよいことであります。しかし政治的に経済的にほとんど無力に近い日本が、国際平和の為に何が一体出来ようか。このような日本を世界の何処の国が相手にするであろうか。我々はこのような平和主義の空文を弄する代りに、今日の日本に取って相応しい、また実質的な態度を執るべきであると考えるのであります。
それはどう云うことかと言えば、如何なる国際紛争にも日本は絶対に参加しないと云う立場を堅持することである。之については自由党の北君も本会議の劈頭に於いて申されました、中立を絶対に守ると云うこと、即ち我が政府は一国に偏して他国を排すると云うが如き態度を執らず、すべての善隣国と平等に親善関係を結ぶと云うことであります。
もし政府が誤まって一方の国に偏するならば、これは即ち日本を国際紛争の中に巻込むこととなり、結局は日本の独立を失うこととなるに違いないのであります。我々は我が民族の独立を飽くまで維持しなければならない。日本共産党は一切を犠牲にして、我が民族の独立と繁栄の為に奮闘する決意を持って居るのであります。要するに当憲法第二章は、我が国の自衛権を放棄して民族の独立を危うくする危険がある、それ故に我が党は民族独立の為にこの憲法に反対しなければならない、これが我々の反対する第四の理由であります。

【まとめ】
以上が我が共産党の当憲法草案に反対する重要な理由であります。要するに当憲法は我が国民と世界の人民の要望するような徹底した完全な民主主義の憲法ではない。これは羊頭狗肉の憲法である。財産権を擁護して、勤労人民の権利を徹底的に保障しない憲法である。我が民族の独立を保障しない憲法である。天皇の特権である参議院の存在は、明かに官僚や保守反動勢力の要塞となると共に、禍を将来に胎す憲法である。
我々は我が国の将来と我が子孫の為に、我が国の民主主義と平和を絶対に保障するような憲法を作り、将来保守反動勢力が彼等の足場にこれらを利用するような、特権的機関と危険を此の憲法の中に胎すことは出来ない。それ故に我々はこの草案が当議会を通過することに反対しなければならない。
しかし我々の数は少数であります。それ故に我々は当憲法がここに可決された後においても、将来当憲法の修正に付て努力するの権利を保留して、私の反対演説を終る次第であります。(拍手)
(おわり)


日本共産党は、ただ反対をしていたのではなく、すでに独自の「日本共産党憲法草案」を発表していました。衆議院本会議での憲法草案審議が開始されてから4日後、6月29日のことです。明日は、その内容を紹介します。

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by kenpou-dayori | 2013-07-03 07:00 | 日本共産党が反対した四つの理由
2013年 07月 02日

憲法便り#92 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第五回)

2013年 07月 02日
憲法便り#92 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第五回)

【第三の理由】
それだけではありませぬ。さらに第四章には参議院を規定して居る。ここに保守反動勢力を温存しようとする計画が行われて居る。しかも驚くべきことは、今日に至るまで参議院の性格、構成、選挙方法等についての政府の具体案が今なおこの議会に提出されていない。当草案に依れば、参議院は国権の最高機関である国会の重要な一構成要素である。
だからこの憲法草案が当議会を通過する時には、当然参議院の内容が我々議員に明らかにされていなければならない。参議院がどんなものであるか、政府にも我々にも分からないままにして、この憲法を通過させることは不当であり、また違法であると言うことが出来る。それにも拘わらず、政府はなぜ参議院をこのような状態にして設置することを頑強に主張されるのであるか。
(次回に続く)

(注)幣原内閣で憲法担当大臣だった松本烝治が、昭和29年(1954年)7月7日に日本自由党憲法調査会で行った講演の中で、参議院について次のように述べています。

「私の当時の考えでは、どうも直接選挙で全部の議院を選出することはどうだろうか。もしやるならば地方議会を選挙母体にしたらどうか。それから職能代表も趣旨で商工会議所とか、その他いろんなものを母体の中に入れて行くということにしたらどうか、そういうものによっての選挙にしたらどうか。それからなおほかに推薦制を設けて、全然出たくない人、あるいは出たいと言わない人を政府が特別の独立の委員会を設けて、そこで推薦してきめるということを入れたらどうか。前の勅選(ママ)議員の制度をある程度残しておくことはどうだろうかというようなことを考えておったのですが、これらの点は全然いけませんでした。その結果、今ある参議院というものは、私は二院制の存在理由を十分充しているかどうか多少疑うものでありますが、しかし、それでもまあ幾らかないよりはたしかにいいと思うのであります。」

これは、昭和21年2月13日に総司令部側から示されたGHQ草案が一院制を提起していたことに対して、二院制を主張した時のことを述べているものです。このように、参議院の創設には、貴族院の仕組みを残そうとする策動があったことも事実なので、日本共産党の反対意見は単なる杞憂ではなかったことを書き添えておきます。

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by kenpou-dayori | 2013-07-02 07:00 | 日本共産党が反対した四つの理由
2013年 07月 01日

憲法便り#90 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第四回)

2013年 07月 01日
憲法便り#90 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第四回)

第二の理由
(天皇の特権的地位に関する四項目)の後半(第三項目及び第四項目)
第三に、政府は天皇に対する不敬罪が存在することを言明して居ります。しかも政府の発表に依れば、この不敬罪は現行の条文はそのまま存続する、こう云う風に言って居ります。これは天皇が国民の一人であり、しかも国民は法律の下に平等であると云う原則を蹂躪するものである。単に象徴であると云う一事からして、何故にこのような異例の取扱がなされなければならないか。もし天皇が国民の一人であるならば、一般国民の地位におけると同様に、名誉毀損罪または侮辱罪の法文を適用すればそれで宜しいではないか。さらに不敬罪は如何なる言動が不敬罪に問われ、あるいは問われないか、この限界は専ら裁判官の見解に任されて居ります。今日まで不敬罪の罪名に依って如何に多くの無辜の民が囚われ、また如何に言論が圧迫されたか、これは世界周知の事実であります。現在世界の何処を見ても、共和国はもとより、君主国においてさえも、不敬罪なるものは実質的には存在して居ない。「イギリス」に於てもこれに関する規定はありますが、実質的には死分化して居る。しかし日本においては、もしこの不敬罪が規定されるならば、過去におけると同様にこれが警察に依る人民弾圧の武器となることは極めて明らかであります。このことは現に行われて居る東京裁判所における一労働者の「プラカード」事件を見てもはっきりして居る。不敬罪の如きは、言論の自由を要請する「ポツダム」宣言の明らかな違反であると断ずることが出来る、ここに我々が当草案に反対する理由があります。

第四に、金森国務大臣は、天皇は憧れの中心である、こういう風に言われた、あるいは心のつながりであると言われた。これは天皇を神秘化し、宗教化するという説明です。たしかに我が国の天皇は一面では今日まで政治上及び軍事上の最高統治者であり、同時に最高統帥者であった。だが他面においては天皇は国民の間に半宗教―半分宗教的な役割を演じてきた。国務大臣の言うところの憧れの中心とは、即ち半宗教的存在たることを説明して居ることにほかならない。
ところが当憲法草案の第十八条には「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」、こうしてあります。これは明かに宗教と政治との分離を規定して居る。そうすれば、当草案第一章において、半宗教的存在である天皇の手に、国の特権や政治上の権力を持たすことは、明かに当草案第十八条の違反であると断せざるを得ない。これは明かに宗教と政治との統合である(発言する者あり)。これは明かに宗教と政治の結合である。
この点については特に連合国側においても特別な警告を発して居る。我々はこれは明かに宗教的なものと、これに政権に携わらせると云うことを規定して居るものと考える。それ故に我々はこのような憲法にどうしても賛成することが出来ない。当議場においてかってある議員は、天皇を以って実のない花であると言われました。山吹の花である、こう云う比喩を用いられました。
もし天皇がなんら実際の権限のない、単なる象徴であるならば何をか言わんや、しかしこの憲法草案は天皇を山吹の花とせずして、天皇の手に実際的に政治的特権を与えて居る。我々がなぜこの問題をこのようにしつこく申すかと言えば、それは今日の日本の置かれて居るところの特殊の状態から、即ち我が国には今なお保守反動勢力、軍国主義勢力が頑強に残って居る、この事実を我々は認めなければならない(「ノー、ノー」その他発言する者あり)。
この残物が残って居ることを我々は認めなければならない。この時少しでも一般国民の上に君臨する特権者が存在する時には、これを利用して再び反動勢力を復活する危険があるからであります(拍手)。これは将来のことではなりませぬ。
昨日、一昨日、一体この議場においてどんなことが起りましたか。磯貝議長は天皇に対する忠誠の名に依って我々の憲法審議を妨害されたではないか(拍手)。それ自身即ち天皇の名に依ってこの議場、この演壇において非立憲なことが行われた(拍手)。
また我々は「ドイツ」の例を取って見ても宜しい。あの「ワイマール」憲法、あれは理想的な民主的な憲法、と言われて居りました。しかしながらこの憲法が、しかも社会民主党の手に依って作られ、これの下に此れが執行されて居る。それにも拘わらず―このような民主的な憲法に拘わらず、その後においては「ヒトラー」はこの憲法を土台としてあの「ナチ・ドイツ」を実現して居る。
今の日本は「ドイツ」に比べれば、まだ多くの保守反動的な残物が残って居る。こういう時にこのような非民主的な特権者を残すということは、明かに我々の将来に重大な危険を残すということになる。我々は日本の将来のために、我々子孫の将来のために、民主主義のために、我々は少しでも反動的に利用され得るような条項を含む憲法にどうしても賛成することは出来ない。
我々は草案の第一章は民主主義に反する規定であると認める。ここに我々がこの草案に反対する第二の理由があります。以上の如く天皇を規定する第一章は、古き天皇制を新しい形において残さんとするものであります。これは明かに反民主的規定である。
(次回に続く)

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by kenpou-dayori | 2013-07-01 07:00 | 日本共産党が反対した四つの理由
2013年 06月 30日

憲法便り#88 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第三回)

2013年 06月 30日
憲法便り#88 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第三回)

第二の理由
(天皇の特権的地位に関する四項目)の前半(第一項目及び第二項目)
さらに共産党は、当憲法草案が発表された時、主権在民を明記することを主張しました。幸いにして我々の要求は容れられ、前文にこれが明記されました。これはこの憲法の一歩前進である。しかしそれではこの草案は果して主権在国民の思想を一貫したものであるかどうか。遺憾ながら実質はそうではない。ここに問題がある。
主権在民の羊頭を掲げて、非民主的な狗肉、言換えれば、主権在君の狗肉を売らんとするのがこの憲法であります。先程どなたかがそこらで羊頭狗肉と言われたがその通りだと思います。これが当草案の本質である。これは一体どう云う意味であるかと言えば、第一にもし国民に主権があるならば、なぜ憲法の第一章に先づ国民に付いての規定を設けないのか。この草案では第一章に国民が来るのではなくて、国民の中の一人に過ぎない天皇の規定が第一に来て居ります。金森国務大臣は之を説明して曰く、天皇は国民の統合の象徴だから……(「其の通り」と呼ぶ者あり)。
しかしどうして象徴を前にして実体を後にしなければならないのか。ここに問題がある。天皇の地位は国民の意思に由来すると憲法に明記してある。これは国民が実体であって、天皇は単なる象徴に過ぎない、こう書いてある。それならば実体である所の国民が先づ第一に規定されるべきである。
日の丸の旗は我が国の象徴である。では第一章第一条に日の丸の旗を規定することを政府は賛成されるでありましょうか。勿論賛成されない。世界の何処の憲法にも、象徴である国旗を劈頭に掲げるものはない。それではなぜ政府は此のようなことをするのであるか。それは即ち天皇を神聖化し、天皇に特権的地位を与え、天皇を国民の上に君臨させようとする政府の意図があるからであります。
第二に、抑々民主主義とは、国民が自らの手に依って政治を行なうことであります。したがって国家機構の中に、国民の意思に依って自由に選任し、或は罷免することの出来ない機関を設けることは、これは徹底した民主主義ではない(「ノー、ノー」)。これは必要なことです。
ところが、当草案には、国民の選任し罷免することの出来ない世襲の天皇を存置し、その天皇の手に諸種の重要な特権を与えて居ります。即ち当草案の第六条第七条に依って、天皇の手には十一の色々政治的な、あるいは儀式的な国事が与えられて居る。その中には総理大臣の任命、国会の召集と解散、総選挙の執行の如き重要な権限が含まれて居ります。かくの如き重要な権限を天皇に与えることは、民主主義の原則から言えば、明かに逆行するものである。
これらの天皇の権限は、国会の指名や或は内閣の承認と助言が必要でありますが、しかし天皇が総理大臣の任命や国会の召集、解散や総選挙の執行を拒絶した時にはどうなるか、この憲法には拒絶しないと云う保障は一つもありませぬ。ここに我が国の政治の将来に取って重大な危険があると我々は考えるのであります。過去の日本の歴史にあっては、官僚や軍閥が天皇の特権を利用して凡ゆる虐政を行って来た。この憲法草案では、そのようなことが将来再び起らないと云う保障はないでのあります。天皇の特権的地位が将来再び官僚や保守反動勢力の要塞とならないと云う保証はないのであります。我が共産党が当憲法に賛成しない理由もここにあるのであります。
(次回に続く)

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by kenpou-dayori | 2013-06-30 07:00 | 日本共産党が反対した四つの理由
2013年 06月 29日

憲法便り#86 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第二回)

2013年 06月 29日
憲法便り#86 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第二回)

【第一の理由】
当草案は集会、結社、言論、出版等の自由の保障をして居ります。しかしこれらの紙の上において規定されただけでは、貧乏人がこの自由を行使するに必要な、例えば集会の「ホール」、出版に必要な印刷所、紙、これらが国家に依って保障される時、初めて勤労民は集会や出版の自由を獲得するのであります。それ故に共産党は、憲法の上におけるこれらの自由に対する物質的保障を要求したのであります。
さらに共産党は勤労の権利と共に最低賃金、八時間労働制、失業者が保護を受ける権利、勤労婦人が特殊の保護を受ける権利、寡婦が保護を受ける権利、老年者や疾病者や労働災害者が保護を受ける権利、労働者や戦災者が住宅を保障される権利、農民に対する耕作権の確立、以上の如き規定を当憲法に設けることを主張したのであります。なぜならばこれらの権利は働く者に取っては基本的なものであり、これは憲法において規定され、保障されるべきものであって、議会内の多数決に依って容易に変更し得るような一般法律の上で規定さるべきものではない、斯く我々は信ずるのであります。
しかしこれらの要求は総て否決されたのであります。当草案には、財産権の保護の為には非常に鄭重な規定があります。これは財産を持って居る資本家や大地主の保護であることは言うまでもない。これは財産のない貧乏人に取っては意味のない条項であります。このように政府は金持ちの保護の為には熱心であるが、貧乏人の生活権や労働権を保障するような規定を設けることには反対して居る。我々は勤労者の保護の規定を十分に含まないような憲法に賛成することは出来ない、これが我々の憲法に反対する第一の理由であります。
(次回に続く)

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by kenpou-dayori | 2013-06-29 07:00 | 日本共産党が反対した四つの理由
2013年 06月 28日

憲法便り#84 連載:日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由(第一回)

今日から六回に渡り、『日本共産党が日本国憲法草案の採決で反対した四つの理由』を連載いたします。

日本共産党の当時の主張をどのように判断するかは立場によって違いがあるのは当然です。
しかし、当時の状況と論議の内容抜きに、「反対」したことだけを取り上げて共産党攻撃を行なっている場面をテレビの討論番組で見ることがあるし、選挙その他の場面で行われることをことを聞き及んでいます。
事実に基づかない論議は、公平ではないと思います。
したがって、ここに議事録を紹介しておきたいと思います。

ただし、野坂参三議員の発言内容について、日本共産党が現時点でどのような見解を持っているのかは問い合わせておりません。

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野坂参三議員が日本共産党の代表として述べた反対意見を紹介します。

典拠は、『昭和二十一年八月二十五日の官報号外 第九十回帝国議会 衆議院議事速記録第三十五号 第二読会』の514-516頁に収録された野坂参三議員の反対理由の全文です。
長文なので下記の六回に分けて連載します。原文には小見出しはありませんが、私が小見出しをつけ、その部分は赤字で示しました。
なお、原文は旧字体、カタカナ、旧仮名遣いですが、書き改めてあります。

第一回【はじめに】
第二回【第一の理由】…勤労者保護規定を十分に含まない
第三回【第二の理由】天皇の特権的地位に関する四項目の前半(第一項目及び第二項目)
第四回【第二の理由】天皇の特権的地位に関する四項目の後半(第三項目及び第四項目)
第五回【第三の理由】…参議院は保守反動勢力の温存計画
第六回【第四の理由】及び【まとめ】

【はじめに】
○野坂参三君 私は日本共産党を代表しまして、今上程されました委員長報告修正案及びこれと切離すことの出来ない全憲法草案に付て、私達の所見を述べ、この修正案及び原案全体に対して反対の意見を述べたいと思うのであります。
当憲法改正草案が現在行われて居る憲法よりも進歩的である、この事実を我々は率直に認めるものであります。しかしこの草案の条文及び本議院に於ける諸大臣の答弁を慎重に吟味する時、この草案は「ポツダム宣言」の要望するような、また我が国民の欲するような完全な民主主義を実現せず、むしろ不徹底と曖昧と矛盾に満ちて居ると我々は考えるのであります(「ノー、ノー」)。なぜそのようなことが起ったのか、それは、幣原前内閣及び吉田現内閣が、心の底からの熱意を持って、これを作ったのではないからであります。即ち世界の民主主義的輿論と日本国内人民の民主主義的要望の圧力に抗し得ずして、実はいやいやながら作ったのである(「ノー、ノー」)。しかも吉田内閣は、この草案を余りに民主主義的にすることは、自己の意思に反すると共に、国内の保守反動勢力の反撃に遭うのである。斯くして内外の民主的勢力と国内の保守勢力との間を政府がうろついた結果の苦悶の産物が、即ちこの憲法草案である。形だけは民主的であるが、内容は出来るだけ封建的遺制を遺そうとする苦心の跡が歴然と現れて居る(「ノー、ノー」)。共産党はこの草案が出来るだけ民主主義的に修正されることを主張した。併し此の主張はことごとく容れられなかったのであります。そこで共産党は此の草案の衆議院通過に反対せざるを得なくなった。以下にその理由を出来るだけ簡単に述べたいと思います。
(次回に続く)

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by kenpou-dayori | 2013-06-28 07:00 | 日本共産党が反対した四つの理由