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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2015年 12月 20日

『心踊る平和憲法誕生の時代』の概要

2013年4月12日に緊急自費出版!                       
岩田行雄 編著
『心踊る平和憲法誕生の時代―戦後の61紙に見る憲法民主化の過程』
(B5判240頁)価格1,000円(消費税、送料別)

『心踊る平和憲法誕生の時代』の概要_c0295254_10135749.jpg

 このたび憲法改悪に絶対反対の明確な意思表示として、本書を緊急自費出版しました。
『心踊る…』の書名は、1946年11月1日付『徳島民報』一面に掲載された《新憲法祝賀おどり》の広告の、次の喜び溢れる言葉に因んでいます。
「11月3日は新憲法公布の日だ、新日本の黎明だ、平和だ、友好だ、豊年じゃ、満作じゃ、みんなで祝う、阿波踊りが許された、踊りおどるなら華やかに踊ろう」(〔日時〕11月3日朝9時から夜11時まで〔会場〕市役所前〔主催者〕徳島商工会議所と徳島民報)。これが真の国民の姿です。
 敗戦後、焦土から復興する力は民主主義、文化国家、平和国家を目指す理想の中から生まれました。現実に合わせて平和の理想を棄てるのではなく、世界平和の理想を高く掲げて進むことを訴えます。

≪本書の構成と特徴≫
主として戦後の新聞61紙の報道に基く、全く新しい視点からの実証的研究。

【はじめに】安倍首相が捏造した「押し付け憲法」論への実証的反論ほか。

【プロローグ①】「押し付け憲法」論に対する吉田茂元首相の反論(『回想十年』第一巻より)

【プロローグ②】 吉田首相がラジオ放送で強調した「ポツダム宣言」受諾による改憲の必然性!

【プロローグ③】 記事の見出しや報じ方によって、生じる差異の実例について

【第一部】新聞報道により昭和20年末まで形成されていた「憲法民主化」の世論
 解釈の引用ではなく、事実を提示。敗戦直後の四カ月間に光をあて、従来の研究の概念を覆す! 
9月の「平和国家論」に始まり、10月から「憲法の民主化」を報じた各紙の社説と記事。全国の23紙による「憲法研究会案」に関する報道。これらの新聞報道が新憲法の条件を作り出した。

【第二部】GHQによってではなく、新聞報道により追いつめられた松本国務相と幣原内閣
 毎日新聞による「大スクープ」(2/1)、21紙による「松本案、民間案に対立」報道(2/2~3)。
スクープの結果、GHQは動き出す。GHQ草案は高野岩三郎・鈴木安蔵ら日本人研究者の「憲法研究会案」を基礎に作成され、日本政府に提示された。そして、2月13日の極秘会談の真相。

【第三部】3月6日発表の政府案についての国民的論議
 戦争放棄と主権在民を歓迎する全国各紙の政府案全文報道。4月17日、政府の「ひらがな口語体草案」発表と法制局長による「法の民主化」の表明。国民各階層による政府案の積極的論議。

【第四部】新憲法記念行事…全国各地で繰り広げられた郷土色豊かで、多彩な行事
 昭和21年11月3日の北海道から鹿児島までを一気に縦断。市町村のレベルまで各地の祝賀行事を伝える80頁超。北海道新聞、河北新報を始め市内の表情を生き生きと伝える記事。熊本日日新聞を始め各社の記者の導入部の文章も力作が多い。また、新聞各社は全国各地で、さまざまな祝賀行事の主催者、後援者となり、積極的な役割を果たした。第五部と並ぶ、新たな発掘資料!

【第五部】各紙が掲載した新憲法祝賀広告…大企業からキャバレーまで、そして露天商の組合も!
 祝賀広告の主体は地元企業、諸団体を始めとする1万2千件、人名は1万人をこえる。地方裁判所長、検事正、警察署長、消防署長、税務署長、駅長なども含む、平和への壮大な意思表示。

【第六部】「憲法普及会」による多様な普及活動(昭和21年12月~昭和22年11月)

【結びにかえて・・・吉田内閣の答弁より】

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

by kenpou-dayori | 2015-12-20 10:25 | 自著及び文献紹介


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