2013年5月20日付
憲法便り#15 憲法公布記念シリーズ(第6回)「当時の山梨県では」
「元禄御所車も」今日は、『山梨時事新聞』と『山梨日日新聞』から二つの紙面を紹介します。
はじめは、『山梨時事新聞』昭和21年11月2日二面から。
「民主憲法あす発布」
「裸みこしや仮装行列」
「元禄の御所車も出る」
「町から村から 喜びの鯨波」
こうした見出しのもとに、県内各地での催しを伝えています。
二つ目は、『山梨日日新聞』昭和21年11月4日二面から。
「巷に笑顔の氾濫」
「新生吉日にあやかる『高砂ャー』」
「獄舎でも歓声」
「祝賀一色の県下」
やはり、これらの見出しで県民の喜びの様子を伝えています。
ふたつの紙面を比べると、『山梨時事新聞』の方が具体例が豊富です。しかし、残念ながら『山梨時事新聞』は、現在は発行されていません。
この二つの新聞は、2011年4月の時点では国立国会図書館が所蔵していなかったため、甲府の山梨県立図書館で調査したものです。
当時の山梨県立図書館は築40年で、老朽化が進んでいたため、3.11大震災の時、棚から落ちた本は少なかったのですが、「壁の亀裂が大きくなりました」とのことでした。
同館の入り口には「地震を感じたら、直ちに館外に避難して下さい」と書いてありました。
ですから、とても不安な気持ちでマイクロフィルムを読み、プリント・アウトの作業をしたのですが、機械の動きが何と遅く感じられたことか。
当時、建築中だった新図書館は甲府駅に隣接した立派な建物になり、とても便利だそうです。
山梨県内では、下記の講演に招かれています。
山梨九条の会(2005年4月2日、甲府)
身延町九条の会準備会(2006年4月2日、身延町)
塩山九条の会(2006年9月9日、塩山)
八ヶ岳九条の会(2007年2月25日、長坂)
それぞれの会で、思い出深い出会いがありましたが、ここでは、八ヶ岳九条の会での出会いを紹介します。
講演が終了したあと、出口でご参加の皆さんを見送っていたところ、若い女性と彼女のお母さんが、『検証・憲法第九条の誕生』5冊を購入して下さいました。
その後、お礼の手紙や電話での会話から、彼女のお父さんが北杜市白州町に大きな道場を持つ有名な剣術家であることが判りました。
お父さんは、自分の娘を「さくら」と名付けるほど、山田洋次監督の大ファン。
実は、山田洋次監督の時代劇、主人公の剣術指南をしたのは、さくらさんのお父さんとのことです。
殺陣の指南役ではなく、あくまでも主人公の本物の「剣術」の型の指導です。
ですから、指導を受けた「キムタク」の演技は、かなり高い評価を受けました。
こうした出会いがあると、人生が何倍も楽しく感じられます。
明日は、憲法公布記念シリーズ(第7回)「当時の宮崎県では」です。
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