2013年5月29日
憲法便り#24 憲法公布記念シリーズ(第13回)「当時の鹿児島県では」
「歓呼の嵐に迎えられて けふ新憲法公布さる」「世紀の黎明!」
今日は、『南日本新聞』昭和21年11月3日付および4日付の紙面から、四点を紹介します。
ひとつ目は、11月3日付一面の下半分に掲載された、祝賀広告の素晴らしい文章です。
鹿児島県と鹿児島市が共同で出したものです。文章は、右から左へ書かれています。
まずは、見出し。
「
世紀の黎明!」「
歓呼の嵐に迎えられて けふ新憲法公布さる」
次に、下記の四行の文章です。
*新日本建設の国民的念願による日本国憲法は茲(ここ)に公布された‼
*われわれは平和と文化を熱望する自覚と責任を深めなければならない
*新生日本の暁鐘は高らかに耳朶(じだ)に響く!
*いざわれら この新憲法の基盤の上に新日本を正しく強く築かん!
ふたつ目は、11月3日付二面の下半分に掲載された「祝
恒久平和の新憲法公布」の祝賀広告。
高山町、東串良町、鹿屋市、鹿児島市にある企業・団体、そして個人では衆議院議員、弁護士、鹿屋市長が名を連ねています。二階堂進衆議院議員の名前もあります。
三つ目は、11月4日付二面の上半分。
「新憲法に湧きたつ佳節」「南日本にえがく慶祝一色の朗景 各地 歓びの行事に賑わう」の見出し。
そして、鹿児島市、鹿屋市、宮崎市、都城市、延岡市の様子が報じられている。
写真には、「市庁庭の賑わいと、南日本新聞社本社屋上からあげられたお祝いのアドバルーン」と説明されています。アドバルーンの下には、「祝 新憲法公布」の文字があります。
四つ目は、11月4日付二面の下半分。
「祝 新憲法公布
復興は貯蓄から!」
これは、鹿児島の銀行7行が共同で出した祝賀広告です。
その斜め下に、黒沢明監督作品『わが青春に悔なし』の広告が掲載されています。
明日は、大分県です。
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