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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2013年 07月 23日

憲法便り#134 秋田県平和委員会への祝辞

秋田県平和委員会への祝辞

秋田県平和委員会は去る6月15日、秋田市大町ビルで第56回定期総会を開催し、総会終了後、『平和新聞秋田県版』300号記念祝賀会を行いました。

同委員会の理事長風間幸蔵さんは、私が秋田県内で九回に及ぶ講演を行うことになるきっかけを作って下さった方で、おかげで、これまでに私の著作は秋田県内で1,500冊以上の普及が進んでいます。そのような訳で、平和委員会の活動をなさっている方々も多数存知あげていますので、私もこの祝賀会に駆けつけた次第です。因みに、風間幸蔵さんは、今回も真っ先に『心踊る平和憲法誕生の時代』50冊の注文を下さいました。

先日届いた7月15日付『平和新聞秋田県版』に、「この宴のため、わざわざ東京からお見えになった岩田行雄さんは歴史研究者らしい挨拶で特にみなの関心を呼びました。」と紹介をしていただいていますので、以下に、その時の挨拶を披露いたします。

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『秋田県平和委員会の皆様への祝辞』
平和新聞「秋田県版」300号、合本・四冊目の発刊おめでとうございます。
歴史研究の視点から、二つのことを申し上げます。

①私は、この10年間は憲法研究に専念していますが、本来の研究テーマは16―18世紀ロシアを中心とした書籍文化史で、すでに30年近く携わってきています。ですから、常に500年前~100前からの視点で物事を考える習慣があります。今日は未来の研究者の視点から二つのことを申し上げます。

専修大学が1977年に、創立100周年を記念して、フランス革命に関する世界最大級のコレクションを3億円で購入しました。資料43,500点、雑誌400誌・95,000号の及ぶ膨大なものです。これはフランスの古書籍商ミシェル・ベルンシュタイン(第二インターナショナルの理論家ベルンシュタインの甥で、かつては彼も活動をしていた)が長い年月をかけて蒐集したもので、フランス革命当時のビラやポスター等も含まれています。このコレクションが公開され始めて、フランス革命当時の群像が徐々に明らかになりつつあります。

そうした視点から見ると、秋田県版の合本は、日本の平和運動の実像と群像をみごとに伝えており、現代史的な意義と同時に、百年後、二百年後に一層輝きを増す貴重な資料です。写真や人名が載っていることはとても重要です。「今後の予定」の表も、資料的な価値が高いことを指摘しておきます。「今後の予定」をずっと辿って見ることによって、秋田県平和委員会の運動が場当たり的なものではなく、計画的かつ継続的であり、明確な運動の目標を持っていたことが判るからです。現時点だけで考えると、かなりきつい活動日程かも知れません。でも未来に誇れる素晴らしい活動です。日本の全国各地で、このような出版活動が行われるよう願っています。これからの活動を大いに期待しています。

②日本国憲法の成立史研究では、当時の群像が欠落していました。中央目線、上から目線の研究では、その視点と努力がありませんでした。そのため、安直な「押し付け憲法」論の横行を許してきました。
この群像研究を初めて成し遂げたのが、『心踊る平和憲法誕生の時代』です。
2011年3月11日の大震災以後、この研究の中断を恐れて、国立国会図書館、国立公文書館のみならず、宮城、茨城、群馬、埼玉、千葉、山梨、静岡、富山、福井、徳島、香川、鳥取の県立図書館、広島市立図書館にも出向き、調査を行いました。
この本を緊急自費出版したのは、ある出版社から刊行する話が不況のあおりで実現しなかったためです。
憲法をめぐる情勢が急迫していますので、5月3日に『岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞』と題するブログを起ち上げ、毎日更新しています。
研究の世界では異例のことですが、ブログでは博士論文に使用する予定の資料を次々と公開しています。どうぞ、『心踊る平和憲法誕生の時代』と『岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞』を、大いに利用なさって下さい。
 以上をもちまして、私からのお祝の言葉といたします。
岩田 行雄(いわた・ゆきお)

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

by kenpou-dayori | 2013-07-23 07:00 | お知らせ


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