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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2013年 10月 05日

憲法便り#350 東久邇宮内閣総辞職の誘因となった山崎巌内相の問題発言

今日は、昭和20年10月5日付『朝日新聞』一面記事に基づいています。

昭和20年10月5日(金)

山崎巌内務大臣の問題発言は次の通り。10月3日に行った彼の発言が10月4日付の米軍機関誌スターズ・アンド・ストライプス紙上に報道された。これを見た連合国最高司令部は、日本政府に指令を出すことを決定し、10月4日午後5時半に発表する。これが、東久邇宮内閣総辞職の引き金になる。「指令」については、『憲法便り#352』に掲載。
  
【見出し】
「秘密警察なお活動
山崎内相、英記者に語る」
【記事】
ロイター通信東京特派員ロバート・リュベン氏は三日、山崎内相との会見内容を四日附米軍機関誌スターズ・アンド・ストライプス紙上に次の如く報じている。

山崎内相は思想取締の秘密警察は現在なお活動を続けており、反皇室的宣伝を行う共産主義者は容赦なく逮捕する、また政府転覆を企む者の逮捕も続ける旨言明した。
内相は政治犯人の即時釈放計画中であることを語ってはいるが、現在なお多くの政治犯人は独房に呻吟しつつあり、さらに共産党員であるものは拘禁を続けると断言している。内相は政府形体の変革とくに、天皇制廃止を主張するものはすべて共産主義者と考え、治安維持法によって逮捕されると語った。

同法は過去十箇年間の恐怖政治下において直ちに逮捕、処罰並びに死刑を宣告することができた。

同時に内相は
「余は共産党員以外の者は絶対に逮捕した覚えはない」と述べた。
去る三月獄死した三木清氏の件についての質問に対し、内相は
「この件は司法省の管轄であるから自分は事件の真相を知らない」
と答えた、現在制服ならびに私服の特高警察官の総数三千名に上っている旨内相は語ったが、その数は急速に減少される模様である。
しかしながら全警察陣の増強ということが現在内務省の最大の問題である、と彼は語った。


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by kenpou-dayori | 2013-10-05 07:15 | 戦後日本と憲法民主化報道


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