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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2013年 12月 26日

憲法便り#517 クリスマス・プレゼント①「クリスチャンの文部大臣田中耕太郎の感動的な答弁」

12日24日
一九四六年六月二十八日 第九十回帝國議会衆議院本会議。
憲法改正案に関して、日本共産党の野坂参三議員が代表質問において、六項目にわたって質問をしています。
第六項目は「戦争放棄」に関しての質問ですが、この質問項目は、さらに一番目から六番目の質問があります。その六番目の質問は、文部大臣を指名して次の通り述べています。
「六番目に、これは特に文部大臣にお聴きしたいが、戦争の犯罪性、侵略戦争の犯罪性、過去の日本の戦争が帝国主義的であり、侵略的であるということを、一般教育面においてどの程度まで徹底的に実行されて居るか。これを具体的に説明して戴きたいと思う。これが第六であります。」

これに対して、田中耕太郎文部大臣は、逃げることなく、質問に正対して、
「日本の過去の国策及び教育の誤謬並びに既往数年間の国家的罪悪を、根本的に反省することに決して躊躇するものではない」という趣旨の答弁を行っています。
その部分を、議事速記録から紹介します。

【田中文部大臣】 お答え致します。過去の日本の戦争の罪悪性、侵略性を人民の間に徹底させることを決意して居るかどうか、またどういう風にやって居るかというご質問でありました。文部省と致しましては、或いは教育人事の方面に付きまして努力を致しまして居ります次第であります。教育人事の方面に付きましては、ご承知のように、教職員適格審査の規定の中におきまして、軍国主義、侵略主義の要素を徹底的に排斥する意味で以って、いま徐々に実現の緒に就いた次第であります。また、このことは教職員の頭の切り替えをする必要があるのでありまして、この教員の再教育という点に付きましても、或いは師範教育制度その他を根本的に反省致しまして、或いはまた、その時々の実状に応じた教員再教育を実行致したいと思って居る次第であります。
教育内容の方面に付きましては、我々は或いは教師用指導書であるとか、或いは追って段々出来上がって参りまする教科書のなかに、或いは講演その他の方法で以って、日本の過去の国策及び教育の誤謬並びに既往数年間の国家的罪悪を、根本的に反省することに決して躊躇するものではないのであります。我々はいま軍国主義、侵略主義から、民主主義、平和主義の方向への宗教的「コンヴァーション」の時期、関頭(かんとう=わかれ目)に立って居るということを反省致しまして、民主主義、平和主義、人類愛こそ世の初めから終りまで変わらない真理であることを、あらゆる方法を以って徹底させたいと努力致して居ります(拍手)。 しかし、この精神を国民全体に浸透させますことは、これは実に容易ならぬことでありまして、忍耐強くやらなければなりませぬ。相当の時日を要することでありますが、政府はこれに付きまして固い決意をなして居るものでありまして、その点に付きましては、野坂君におかれましては、ご安心あって然るべきだと思います(拍手)。これで私の答弁を終ります。」

これぞ「名答弁」というべきものです。メリークリスマス!


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歴史的事実をもって、安部首相と石原慎太郎議員の「押し付け憲法」論のデタラメを打破するこの本が十万部普及すれば、闘いは必ず勝てると思っています。
自公政権とその補完者である維新の会の暴走を食い止め、憲法改悪を阻止しましょう。

by kenpou-dayori | 2013-12-26 07:00 | 今日の話題


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