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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2014年 07月 26日

憲法便り#619 ウクライナの内戦を直ちに中止せよ! 

7月20日
ウクライナの内戦は、ついに、マレーシア航空の民間機撃墜、乗員・乗客298人全員死亡という悲惨な事態を引き起こした。さらに、犠牲者の収容がままならないというのは、最悪である。
ここでは、ウクライナ国内の対立の遠因を辿ることはしないが、内戦にまで事態が進んでしまった直接的原因は、今年二月の「親欧米派」によるクーデターにある。これに対して「親ロシア派」が武力による闘争を、いまも続けている。
私は、このどちらにも組みするものではない。一つのウクライナを維持し、豊かな暮らしを続けられるよう願っている。
そのために、双方が武器を置いて、平和的に話し合いを続けてほしい。
日本の現在の外交は、アメリカの意向に従い、その一方でロシアの顔色をうかがうばかりである。
だが、いま最も必要なのは、自国の利益のためではなく、本当にウクライナに住む人々の平和で豊かな暮らしを回復するための仲介である。
「丸腰」のままの日本が本気になって仲裁に乗り出せば、解決の糸口は必ず見つかる。
それこそが、真の「積極的平和主義」というものである。
安倍政権は、憲法違反の「解釈改憲」を撤回し、平和外交に徹するべきである。

日本に住むウクライナ人の中には、ロシア語しか話せない人もいると聞いた。この人の場合は、ご両親もロシア語しか話せず、ウクライナ語中心の生活を強制されたら、大変なのだという。
「親欧米派」対「親ロシア派)という単純な図式での報道だけでは、ウクライナに住む人々の本当の苦悩は理解出来ないと思う。多数派が少数派を力で押さえ込むような政治は、民主的な政治とは言えない。


※平和憲法を守る闘いに寄与するため、5月に下記の新著を緊急出版しました。

『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―
(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)

闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。

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by kenpou-dayori | 2014-07-26 08:15 | ウクライナ・クリミア


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