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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2015年 06月 20日

憲法便り#882ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第九回)

2015年6月20日(土)(憲法千話)
2015年6月21日(日)加筆:【再録1】の部分に、「これは、『朝日新聞』支援のために、目の痛みをこらえて文字起こしをしたものです。」

憲法便り#882ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第九回)

「側面からの支援」

私が、「慰安婦」問題に関して、
憲法便り#637 wamの要請文『朝日新聞「慰安婦」報道の検証をめぐる一連の報道に抗議し訴えます』を(第8回)で紹介したが、この前後に、どのような記事を掲載していたのかを示しておきたい。

『朝日新聞』について取り上げているのは、
9月になってからである。

9月は、敗戦後の、各紙の「平和国家」論の社説に焦点をあてて、
69年前と同じ日付に合わせて紹介している。

これは、岩田行雄編・著『心踊る平和憲法誕生の時代』(2013年刊)および、同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』では、一覧表で紹介はしたが、内容を十分に伝えられなかった一連の社説を、画像を含めて紹介したものであり、日本の憲法研究史上において、初めての試みである。

また、9月には、『朝日新聞』への側面からの支援として3点、
そして、10月に1点の記事を、連続掲載している。

これらの4点については、*************線の下に【再録)として掲載する。


【2014年8月】
憲法便り#625東久邇宮首相の手紙:米国民よ、真珠湾を忘れては下さらないか、我々日本人も原爆
[ 2014-08-05 10:44 ]
憲法便り#626 ヒットラア著・室伏高信訳『我が闘争』(昭和16年刊)の序文
[ 2014-08-05 11:20 ]
憲法便り#627 ヒットラア著・室伏高信訳『我が闘争』(昭和16年刊)訳者の序
[ 2014-08-06 21:56 ]
憲法便り#628 ヒットラア著・室伏高信訳『我が闘争』(昭和16年刊)戦時体制版の宣言
[ 2014-08-07 14:52 ]
憲法便り#629 福島の子ども保養プロジェクト・杉並(2014年)のお知らせ
[ 2014-08-07 15:37 ]
憲法便り#630 ヒットラア著・室伏高信訳『我が闘争』(昭和16年刊)あとがきと奥付
[ 2014-08-08 12:02 ]
憲法便り#631 2014年「夏休み教育相談室」のお知らせ
[ 2014-08-08 14:17 ]
憲法便り#631 2014年「夏休み教育相談室」のお知らせ
[ 2014-08-08 14:18 ]
憲法便り#632 2014原水爆禁止世界大会(広島)の報告
[ 2014-08-09 16:24 ]
憲法便り#633 町田市立自由民権資料館 2014年度第1回企画展「風刺漫画に見る明治」
[ 2014-08-10 21:10 ]
憲法便り#634 お知らせ「女講談師、平和を謳う」:神田香織さんの講談「はだしのゲン」ほか
[ 2014-08-11 22:27 ]
憲法便り#635 敗戦直前に外務大臣が打電した極秘電報
[ 2014-08-12 21:27 ]
憲法便り#636 太平洋戦争開戦直後から始まっていた「終戦」を模索する動き
[ 2014-08-14 15:50 ]

憲法便り#637 wamの要請文:朝日新聞「慰安婦」報道の検証をめぐる一連の報道に抗議し訴えます
[ 2014-08-14 21:15 ]<
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憲法便り#638 幻の「日本国憲法公布記念絵葉書セット」のカバー
[ 2014-08-31 08:00 ]

【2014年9月】
憲法便り#638 米軍による日本本土への爆撃と艦砲射撃の記録
[ 2014-09-01 10:10 ]
憲法便り#639 誤魔化しの語法:「敗戦」と言わず、「終戦」と言う
[ 2014-09-01 10:15 ]
憲法便り#640 誤魔化しの語法:「防衛装備の移転」って何のことかご存知ですか?
[ 2014-09-01 22:10 ]
憲法便り#641 名著紹介:『これが秘密保護法だ 全文徹底批判』(合同出版)
[ 2014-09-03 08:50 ]
憲法便り#642 平和への誓い:平成26年(2014年)広島平和記念式典での、子供代表のことば
[ 2014-09-03 09:08 ]
憲法便り#643  昭和20年9月3日付『福島民報』社説「平和建設への強力な拍車」
[ 2014-09-03 22:29 ]
憲法便り#644 資料発掘:昭和21年11月大阪市主催の新憲法発布祝賀「大阪市復興芸能祭」
[ 2014-09-04 22:15 ]
憲法便り#645 「集団的自衛権の問題」についてふれた長崎市長の平和宣言全文
[ 2014-09-04 22:43 ]

憲法便り#646 昭和20年9月5日 『朝日新聞』社説「平和国家」(全文)
[ 2014-09-05 07:00 ]

憲法便り#647 無料ライブ紹介:Breathing BUDS(ブリージング・バッズ)
[ 2014-09-05 16:07 ]
憲法便り#648 昭和20年9月6日付『讀賣報知』の社説「平和建設の道」全文
[ 2014-09-06 07:25 ]
憲法便り#649 長崎平和祈念式典での被爆者代表・城臺美弥子さんのスピーチ
[ 2014-09-06 07:30 ]
憲法便り#650 復刻:昭和20年9月7日 『毎日新聞』社説「武器なき大国の可能性」
[ 2014-09-07 10:30 ]
憲法便り#651 復刻:昭和20年9月8日 『福島民報』社説「武器なき大国の可能性」
[ 2014-09-08 07:00 ]
憲法便り#652 ご存知ですか?:吉田茂首相が米英からの再軍備要請を拒否したこと
[ 2014-09-09 22:20 ]
憲法便り#653 静岡の藁科九条の会で、10月19日(日)に講演を行います
[ 2014-09-10 22:01 ]
憲法便り654 必見!「平和日本の産業復興」(昭和20年9月11日付『長崎新聞』社説)
[ 2014-09-11 14:00 ]
憲法便り#655 必見!社説「平和国家の使命」昭和20年9月10日毎日新聞、香川日日新聞、徳島新聞
[ 2014-09-11 13:42 ]
憲法便り#656 「平和国家の使命」:昭和20年9月11日付『福島民報』社説
[ 2014-09-11 14:00 ]
憲法便り#657 新潟日報社説「平和国家の使命」(昭和20年9月12日)
[ 2014-09-12 20:48 ]

憲法便り#658 朝日新聞の皆さん、昭和20年11月7日の宣言を読んで原点に立ち戻って下さい
[ 2014-09-16 14:08 ]


憲法便り#659 昭和20年10月24日『朝日新聞』の社説及び社長、会長以下重役総辞職の記事
[ 2014-09-16 15:13 ]


【2014年10月】
憲法便り#660 『朝日』をどんなに叩いても、歴史の事実は変わらない!
[ 2014-10-18 09:20 ]

*********************************************
【 再録 1 】:2015年6月21日加筆:これは、『朝日新聞』支援のために、目の痛みをこらえて文字起こしをしたものです。」

2014年 09月 05日

憲法便り#646 昭和20年9月5日 『朝日新聞』社説「平和国家」(全文)

この社説は、マスコミの皆さんにも、読んでいただきたい文章です。
後になって、「あの時、こうしていれば良かった」と悔やむより、いまが大切です。
いま、日本の政治は、安倍政権の憲法破壊、立憲政治破壊、国民無視の政策の強行により、戦前の「いつか来た道」を目指して、まっしぐらに逆走しています。
日本は、過ちを繰り返してはならないと思います。
天皇の言葉にすべてを求めるたわ言のような部分もありますが、とにかく、最初から最後までお読みください。
最後の方に、「心ある国民はそもそも一部官辺のナチスかぶれの思想が今日の禍を齎したことを痛感している」という言葉も書かれています。
私が戦争を体験したのは、二歳の時でしたから、あの戦争に責任はありません。
でも、「同盟軍への支援」、「集団的自衛権」なるものを口実に現在進行している戦争への道を許してしまったならば、力不足だった私にも責任があると考えています。
後で、「力不足だった」と慨嘆するよりも、いま力を尽したいと思います。

判読が困難な個所は、□□で記しておきます。旧漢字、旧仮名遣いも改めてあります。

社説「平和国家」
「連合軍進駐のめまぐるしい速度並にポツダム条項履行のための急速なる準備―内閣及び各省当局はいまこれに忙殺されている。もちろん具体的措置は、連合軍司令官の命令を待ち、これに即応して行なわれるのであるが、そのための心の用意と実務上の仕度は着々なられなければならないからである。あの惨憺たる終戦前後の混沌から、突如急転、降伏に立ち至った情勢下に出発した現内閣としては、いま□にこれ以上の能率を発揮することは頗る至難といわなければならぬ。厩舎、電報、電話から甚だしきは乗用車そのた交換手段さえ意に任せぬこともこの際思い合せられなければなるまい。
 しかしながら、現内閣が心の奥底から深く思索し、堅く決意せるところのものは、総理の宮の談話にもあったように、日本の再生、再誕生にほかならぬ。現在のところ、日々の緊急要務に忙殺されざるをえないため、また言葉以上のものになっていないかも知れない。具体的事実というにはさらに一層遠い距離があるであろう。だが、いま日本に進行しつつあるものは、恐らく空前の大変革なのである。強風によって急旋回したカードの表に裏が代ったほどの急変化である。この大激変を日本人自身すら明確にはまだ□っていないかも知れない。一般的には暗中に模索しているといえるかも知れぬ。しかし、具眼の士はすでに明確に意識している。いな大衆も模索の境にあるとはいえ、無意識の裡に、漸次厳粛なる結論に到達しつつあると思う。
 然らば、いったい、こうした突□はどこから来たのか。それは東洋の秘密であり、日本の神秘に属する。端的にいおう。八月十五日正午の天□からである。天□なるが故に真実を指さされ給うた。事実を自ら偽るものはもはや許されない。無用の虚勢も、自己本位の欺瞞ももはや存在し得なくなった。それは民心深く浸透したものの力である。世界平和をつねに御□念遊ばされ万民赤子を道具としてでなく、大御□として慈み給う大御心が□□の如く全国民の良心をうったのである。そこには、もはや君民を隔てる何物もすでに力を失っていた。あらゆる謀略ももはや効を奏しなかった。遠く余りにも遠くゐまして、知るによしなかりし大御心が玉音とともに国民の迷夢を覚醒せしめられたのである。思うに戦争はすでに完全に負けていたのだ。知らされさえすれば理解の早い日本人も、知らされざるが故に完敗とは思っていなかったのだ。卒然として迷妄が霧消し去った。科学において破れた。出兵においても破れた。政治においても破れた。経済政策においてはなおさらだ。よく諒解し得なかった支那事変のつづきの戦争としての危惧の念も強かった。単に物量と原子爆弾だけに敗北を喫したのではなかった。
すべてにで敗れた日本は、また再び戦争を考える愚かものではない。精神に生きよう。文化に生きよう。学問に、宗教に、道義に生きよう。欧亜にまたがるかくの如き大戦の惨禍を未来永劫世界より絶滅するための一助言者として生き抜こう。これが佯(いつ)わらざる日本人の心理であり、新日本の姿勢である。開院式の御垂示に「平和国家」と宣うた。然り、平和国家の平和なるみ民として、断じて敗るることなき文化と精神の大道を踏み出そうとしているのだ。このコペルニクス的大転回は、総て徐々にもせよ事実の上に現れて来るであろうが、日本人の外は中国人が些(いささ)か理解し得る外は、国際的になかなか腑に落ちないかも知れない。それはそれでよろしい、けれども、ここにはっきりしているのは「信義」を内外に失うようなことは、日本国民自体が絶対的に許さないであろう事だ。心ある国民はそもそも一部官辺のナチスかぶれの思想が今日の禍を齎したことを痛感している。民本の、君民一体のわが国に独裁者気取りの指導者の介在することを嫌悪していたのだ。それらのものは戦争犯罪者として処断されるに全大衆の痛烈なる審判に包囲されているのだ。もって陰険と、謀略と、不忠と無智と饗膳とを払拭し去ろうとしているのだ。「平和国家」日本の、平和国民日本人の途は、かくて世界的に客観性を立証するに至るであろう。」

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―
(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)

闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。

ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146
FAX 03-3402-4147

**********************
【 再録 2 】

憲法便り#658 朝日新聞の皆さん、昭和20年11月7日の宣言を読んで原点に立ち戻って下さい
[ 2014-09-16 14:08 ]

2014年9月15日 

『朝日新聞』は、昭和20年10月24日付一面に、「新聞の戦争責任清算」と題する「社説」を掲げました。
そして、一面で、「朝日新聞革新 戦争責任明確化 民主々義体制実現 社長、会長以下重役総辞職」と題する記事を掲載しました。

朝日新聞社はこの決断を実効あるものとすべく、11月7日には、「新聞の新なる使命」と題する「社説」を掲げ、さらに、「国民と共に立たん 本社、新陣容で「建設」へ」との宣言文を発表しています。
ここに、そのコピーを掲載します。

現在の窮地を脱出し、信用を回復するために、まず、「国民と共に立たん」という宣言の精神を、全社員のものにして欲しいと思います。

昭和20年10月24日付一面に掲載された「社説」「新聞の戦争責任清算」、および「朝日新聞革新 戦争責任明確化 民主々義体制実現 社長、会長以下重役総辞職」と題する記事は、次回『憲法便り#659』にコピーを掲載します。

なお、「慰安婦」問題、「吉田調書」に関する問題点について、および一連の「朝日たたき」についての私の考えは、『憲法便り#660』に書くつもりです。
憲法便り#882ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第九回)_c0295254_15592778.jpg憲法便り#882ドキュメント・朝日新聞上丸洋一編集委員への憲法研究協力とその中止について(第九回)_c0295254_15564944.jpg



※平和憲法を守る闘いに寄与するため、5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―
(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)

闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。

ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146
FAX 03-3402-4147

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【 再録 3 】
2014年9月16日

昨日の『憲法便り#658』において、昭和20年11月7日付『朝日新聞』で、「国民と共に立たん」と題した同社の宣言が発表されたことを紹介し、朝日新聞社の皆さんがこの宣言の原点に立ち戻ってほしい旨を書きました。

今日は、予告したとおり、昭和20年10月24日付『朝日新聞』一面で報じられた社説「新聞の戦争責任清算」、および「朝日新聞革新 戦争責任明確化 民主主義体制実現 社長、会長以下重役総辞職」との見出しの記事を、コピーにより紹介します。

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【 再録 4 】

2014年10月18日

憲法便り#660 『朝日』をどんなに叩いても、歴史の事実は変わらない!

目の疲れがひどいことから、しばらくパソコンの作業を中断していましたが、再開します。

朝日新聞の「吉田証言」誤報問題以来、「朝日叩き」が続いている。
そして、今国会でも「朝日叩き」が続けられ、朝日新聞の誤報、謝罪問題を利用して、「河野談話」の見直しへの圧力を強める動きも伝えられているが、どんなに朝日新聞を叩いても、歴史の事実は変わらない。

朝日が日本に恥をかかせたと言うが、日本に恥をかかせているのは、無反省に過去の事実を歪曲し、過去の事実をなかったように主張するひとたちである。

過去と正しく向き合い、過ちを繰り返さないという未来志向こそが、日本への信頼を高める唯一の方法である。

(第10回へと続く)

by kenpou-dayori | 2015-06-20 20:33 | 朝日新聞ドキュメント


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