2016年3月28日(月)(憲法千話)
憲法便り#1626:【特ダネ!】 明治の浮世絵師小林清親の木版画『憲法組立の図』を入手しました!『憲法組立の図』は、大日本帝國憲法が公布された明治22年(1889)2月に発行された、
雑誌『都の花』第九号に、挿絵として掲載されています。
第九号附録に収録された、美妙齋著『國の花』への挿絵です。
町田市立国際版画美術館が現在開催中の、『清親ー光線画の向こうに』で、この作品を初めて見ました。
展示されていたのは個人所蔵のものなので、展示目録を勝手にスキャンして紹介することは出来ません。
国立国会図書館の所蔵状況を検索してみましたが、うまくヒットしません。
そこで、『日本の古本屋』で検索したところ、幸運にも早稲田の古書店の在庫が確認できました。
3月25日(金)の午後のこと。
喜び勇んで、その日のうちに入手したものが、以下に紹介する作品。
これは、いわば貴重な文化財なので、私蔵することにはせず、さっそく、町田市立国際版画美術館への寄贈を申し出た次第で、4月10日に村田哲朗館長との面会を申し入れています。
『憲法組立の図』(全体を写すために、B4サイズでスキャン)
『都の花』の表紙(変体仮名で書かれている)
奥付け
全体を大きく写すために、A4サイズでスキャンしたが、上下が少しずつ切れている)
美妙齋著『國の花』の最初の頁
憲法発布を祝って、赤い字で印刷されている。また最初の文字「い」は、西欧のイニシャルを真似て、飾り文字になっている。
なお、これは明治憲法が公布された当時の世相を表した文章なので、後ほど、文字起こしをしたいと思っています。
このような、本の発見についての話を書いている時が、一番嬉しく、心が休まります。