2016年8月9日(火)(憲法千話)
憲法便り#1824:さっそく出てきた産経・FNN世論調査「生前退位」へ憲法改正してもいい」84%
昨日、『憲法便り#1822』で、安倍政権による天皇のお言葉をきっかけとした、天皇の政治利用についての強い懸念を表明したが、早くも、生前退位と憲法「改正」を直結させた世論調査結果が、午後11時5分に好評された。
調査は、6日、7日の両日に行われたとのこと。
手回しが良すぎる。
いかにも産経新聞らしい、天皇を利用した改憲容認論への、露払い(つゆはらい)的な報道である。
【以下、産経・FNN世論調査】
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産経・FNN世論調査 天皇陛下の「生前退位」へ「憲法改正してもいい」84% 「政府は制度改正を急ぐべき」も70%
産経新聞8月8日(月)23時5分
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が6、7両日に実施した合同世論調査によると、天皇陛下が生前に皇太子さまに皇位を譲る「生前退位」について「生前退位が可能になるよう憲法を改正してもいい」とする回答が84・7%に達し、「改正してもいいとは思わない」の11・0%を大きく上回った。
また、生前退位に関して政府がどのように対応すべきかを聞いたところ、「生前退位が可能になるように制度改正を急ぐべきだ」と答えた人が70・7%を占めた。「慎重に対応すべきだ」は27・0%だった。
【憲法改正の容認論】
生前退位を可能にする憲法改正の容認論は男性(81・4%)よりも女性(87・8%)に多い。特に30代女性は94・6%が「改正してもいい」と答え、40代(90・6%)と50代(90・3%)も容認論が9割を超えた。慎重論は50代男性(16・7%)と60歳以上の男性(16・1%)に多かった。
制度改正に関しても、男性(66・3%)より女性(74・8%)に容認論が多く、30代女性(82・4%)と50代女性(80・6%)は8割を超えていた。慎重論は若者層に多く、特に10〜20代は男性(43・8%)、女性(39・1%)だった。
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