2016年12月2日(金)(憲法千話)
憲法便り#1867:クリント・イーストウッドは、なぜトランプを支持したのか?
アメリカ次期大統領選で、アメリカの半数を超える新聞と多数の著名人がヒラリー・クリントン支持を表明する状況の中で、映画監督で俳優のクリント・イーストウッドがトランプ支持を表明していたことに興味を持っていた。
なぜなのか?
去る11月19日に(土)に、下斗米伸夫先生(法政大学法学部教授)の講演「プーチン訪日と日ロ交渉の行方」の
中で、この疑問を解くヒントを与えられた。
それは、クリント・イーストウッド監督の『アメリカン・スナイパー』という映画であった。
早速、DVDを借りて来て、一気に見たが、なるほどと改めて考えさせられた。
この作品は、まるで実写フィルムを編集したドキュメンタリー映画のような迫力を持っていた。
そして、アメリカによるイラクへの侵略戦争が、アメリカ社会と国民にどれほど深刻な状況をもたらしていたのかを、訴えかけていた。
戦場で、住民を含む多数のイラク人殺戮を繰り返し、戦友の死を目の当たりにし、人格的に壊れてゆく人間の姿が、まざまざと描かれている。
見渡す限り戦死した兵士たちの十字架がならぶ墓地。
国益?
国を守るため?
何のための戦争?
一見をおすすめしたい。