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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2017年 09月 02日

憲法便り#2145:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.35: 鳥取篇』

2017年9月2日(土)(憲法千話)
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憲法便り#2145:シリーズ『日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では、No.35: 鳥取篇』

(まずは、再録です)

*いま、加筆作業を準備中です。12月23日には、増補・改訂版を一気に掲載します。

岩田行雄編著『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』第四部より

【日本海新聞】公布記念(十一月四日付三面より)
「民主日本の首途を祝う」
主権在民の新憲法は公布され、人民の権利は保守された。長い間の封建的桎梏(しっこく)にあえいでいた日本人の画期的な法典公布に、五十六万県民はいよいよ自我の自覚に目覚め、平和日本、民主日本の再建に新たなる決意を固めている。菊花ふくいくとして闌秋の野に香る十一月三日こそ、我らの永遠に記念すべき日である。この日を祝して県下各地では歓喜に溢れた記念行事が繰り展げられた。

[鳥取市]
「民主日本再建を誓う きのう鳥取市民大会で決議」
新憲法公布記念日を祝福する鳥取市民大会は、三日午前十時から公設グランドで、市内学童、中等学生約五百名、市民約二百名が参加して開会。終戦後珍しく歌う君が代の斉唱に大会の幕が開かれ、宮城遥拝、吉村市長の式辞、林知事の告示があり、来賓を代表して稲田代議士が民主憲法公布の祝辞を述べ、次いで松久市会議長は「吾等市民は新憲法の趣旨により、以て民主的平和日本の再起に努力せんことを誓う」と宣言決議を行い、同十一時散会した。
「祝福する市民 鳥取市の運動会盛況」
鳥取市民大会終了後、午前十一時から同グランドで新憲法公布記念市民運動会が開催された。午前中は学童、生徒のみ約五百名の参加で市民の出足は少なく、女子中等学生音楽ラジオ体操を皮切りに、青年団対抗綱引き、一般市民宝探しなどが行われ、心から民主憲法を祝福し、明朗多彩な運動会風景を繰り展げた。(写真は女子中等学生の音楽ラジオ体操)
「修立校下町民の記念運動会」
鳥取市修立校区青年団では記念行事として、三日午後一時から同校で各町民の運動会を行った。
[米子市]
「歓喜に沸る米子市 忘れた日の丸旗も翻る」
新憲法公布当日の三日、米子市では全市に翻る日の丸の下、記念式典や市民運動会、音楽会等多彩な記念行事が催され、全市は自由の新憲法公布を祝福する市民の歓喜に沸きかえった。この日十一時、米子市では市役所三階の市会議場に野坂市長はじめ官民代表三百名が参集、盛大な記念祝賀会を行ったのをはじめとし、米子警察署、西伯地方事務所、米子専売局等の各官署でもそれぞれ厳粛な記念式典を挙行。また、米子医専では記念大運動会を、米子農商学校では記念総合文化祭を催し、その他市内の各学校でもそれぞれ記念式典のほか種々の記念行事を繰り拡げ、民主日本再建に対する学徒の覚悟を新たにした。
[西伯]
「農業演芸大会 西伯の記念行事」
新憲法公布記念行事として、西伯郡農業会では六日午前九時から米子市朝日座で各町村農業会出演の演芸大会を催すが、二日までの参加申し込みは渡村をはじめ十四町村で、演芸種目は法勝寺農業会の歌舞伎から、浪曲、舞踊、音楽等多彩である。
[八頭郡船岡村]
「船岡文化協会 憲法記念日に創立」
船岡村では三日の新憲法公布を契機に船岡文化協会を設立、三日午後八時より同村記念式典に引続き発会式を挙行。青年団と共催の記念討論会、憲法講演会等の行事を展開したのち、全村民休日制度の設定を申し合わせたのを手始めに、郡内トップの理想新農村を目指す公民運動に乗り出した。

(三日付二面より)
[県庁]
九時から明治節遥拝式並びに新憲法発布祝賀式を行ったのち鳥取市民大会に参加」

【 再録 】
2013年5月3日にブログを開設した直後、5月14日掲載したシリーズからの再録です。

憲法便り#9 憲法公布記念シリーズ(第3回)「当時の鳥取県では」
[ 2013-05-14 07:00 ]

「新憲法発布祝典記念」の全面広告

 鳥取県も生まれて初めての訪問。国立国会図書館が所蔵していない『日本海新聞』の調査のためです。

 徳島県立図書館、香川県立図書館での調査を終えて、次は岡山を通過して、鳥取へ。岡山―鳥取間の特急は、上下線とも一日三本だけの運行なので、午前の特急に乗り、夕方の最終の特急で岡山へ、そして岡山から新幹線で次の目的地広島に向かうというかなり厳しい日程。当時は、必死の思いで資料収集を行っていたので、徳島で鳴門の渦潮も見に行かなかったし、鳥取の砂丘にも行かなかった。いま考えてみると、惜しいことをしたと思っています。

 ここで紹介するのは、昭和21年11月4日付『日本海新聞』からの二つの紙面です。
 
 当時の新聞は、紙不足のため例外を除いて全国的に2頁建てで朝刊のみで、教科書の用紙に充てるため、順番にタブロイド版2頁建てになることがありましたが、11月4日の『日本海新聞』は4頁プラス附録2頁の6頁建てでした。 
 ひとつ目に紹介するのは、11月4日三面。「民主日本の首途を祝ふ」と題する記事と共に、鳥取市民の運動会での「女子中学生の音楽ラジオ体操」の写真が掲載されています。
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(画像の典拠は、鳥取県立図書館所蔵マイクロ資料より)

 ふたつ目は、11月4日の附録二面に掲載された、30社による「新憲法発布祝典記念」の全面広告。下から二段目に、「大八車、木調車」ノ御用命ハ「福井製」へという、時代を感じさせる広告もあります。この附録の一面は「改正日本国憲法全文」で、一番下に、「昭和廿一年 世界平和へ! 我らの憲法公布の日 十一月三日」と右端から左端へぶち抜かれています。

 この全面広告を『心踊る平和憲法誕生の時代』の裏表紙に使ったところ、10冊の注文を下さった神奈川県のIさんから、「私は鳥取県出身なので、嬉しかったです」とのお手紙をいただきました。
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(画像の典拠は、鳥取県立図書館所蔵マイクロ資料より)

 ところで、鳥取駅前から県庁方面に向かって北東に延びている目抜き通りを歩いていると、中ほどに石破衆議院議員(現自民党幹事長)の事務所がありました。
いろいろと試みても、鳥取県内から注文を受けたことがありません。
石破議員の地元で改憲勢力と闘っていらっしゃる皆さんがこのブログを参考にして下さること、
『心踊る平和憲法誕生の時代』(現在販売中は、同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』)を御注文下さる方がひとりでもあることを願っています。必ず、力になりますよ。

全国の祝賀行事と祝賀広告については、『心踊る平和憲法誕生の時代』(現在販売中は、同書の改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』)の第四部、第五部をご覧ください。

*次回は、島根篇。

※平和憲法を守る闘いに寄与するため、2014年5月に下記の新著を緊急出版しました。
『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』
―押し付け憲法論への、戦後の61紙等に基づく実証的反論―

(これは『心踊る平和憲法誕生の時代』の改題・補訂第二版です)
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闘いは、まだこれからも続きます。「押し付け憲法」論、自主憲法制定論に対する闘いに、是非とも本書を活用していただきたい。
ご注文は、下記の書店へ
美和書店 電 話03-3402-4146  FAX 03-3402-4147


by kenpou-dayori | 2017-09-02 11:49 | 日本国憲法公布、その日、あなたの故郷では


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