2017年12月9日(土)(憲法千話)
憲法便り#2248:昭和16年12月9日付『朝日新聞』は、日本が太平洋戦争を始めたことを、どのように伝えたか?
初めに考えたタイトルは、
『昭和16年12月9日付『朝日新聞』は、日本が太平洋戦争を始めたことを嬉々として伝えた!』である。
しかし、より客観的な見出しに変えた。
日本は、戦争法(安保法制)の強行採決、施行により再び戦争をする国になろうとしている。
どんな屁理屈をつけようが、これは、決して許されない。
かつて日本がどのように戦争を始めたのか、新聞報道により検証しておこう。
一般的によく知られているのは、昭和16(1941)年12月8日未明、大日本帝國が真珠湾を奇襲攻撃し、その後アメリカに対して宣戦布告を行ったことである。
しかしながら、新聞報道によれば、真珠湾以外に、フィリピン、グアム、シンガポール、マレー半島、香港にも奇襲攻撃をかけたこと、そして、アメリカのみならず、イギリスに対しても宣戦布告を行っていることが判る。
また、詔書には、世界の平和や自存自衛の文字が並ぶ。
12月9日付『朝日新聞』朝刊は、一面で次のように報じている。
「ハワイ・比島(フィリピン)に赫々の大戰果」
「米海軍に致命的大鐡槌 戰艦六隻を轟沈大破す 航母一、大巡四をも撃破」
ここには、戦果を誇る言葉、戦争を鼓舞するような表現はあっても、戦争への懸念は書かれていない!
長く続く、悪夢のような現実の始まりである!
アメッカの下でも、日本独自でも、繰り返してはならない歴史である!
以下に、昭和16(1941)年12月9日付『朝日新聞』朝刊一面および、同日付夕刊一面を示す。
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