目 次
【はじめ】本稿に取りかかるきっかけ
【第一部】民法改正要綱確定、および改正民法施行までの経過…p.1
【第一節】日本国憲法施行に伴う付属法令検討の組織作り…p.2
【第二節】内閣に「臨時法制調査会」を設置…p.2
〔2-1〕臨時法制調査会官制…p.3
〔2-2〕臨時法制調査会議事規則(案)…p.3
〔2-3〕臨時法制調査会の構成…p.4
〔2-4〕任 務…p.4
〔2-5〕諮問第一号…p.4
〔2-6〕部会設置…p.4
〔2-7〕各部会の主要法律案要綱分担予定…p.5
〔2-8〕憲法を施行するために制定又は改廃を必要とする法律案の件名概略…p.5
(1)制定又は全部改正を要するもの…p.5
(2)一部改正を要するもの…p.6
(3)廃止を要するもの…p.6
〔2-9〕「臨時法制調査会第三部会」の委員および幹事…p.6
【第三節】司法省に「司法法制審議会」設置(会長 司法大臣木村篤太郎)…p.7
〔3-1〕1946年7月2日に「司法法制審議会」設置を決定…p.7
【付】「司法省について」…p.8
〔3-2〕「司法法制審議会」に三つの小委員会を設置…p.8
〔3-3〕「司法法制審議会」第二小委員会の構成…p.8
〔3-4〕司法法制審議会第二小委員会に起草委員会を設ける…p.10
〔3-5〕司法法制審議会第二小委員会の起草委員会の中に三つの班を作る…p.10
〔3-6〕「家」制度の廃止は、GHQの押し付けではなく起草委員会の独自提案…p.10
【第四節】入り組んだ作業の実態についての起草委員会の証言…p.11
【第五節】経過全体の日程的な整理…p.13
【第六節】改正要綱案の発表…p.14
〔6-1〕改正16試案の発表…p.14
〔6-2〕民法改正要綱について…p.15
〔6-3〕民法改正要綱案発表後…p.15
【第七節】『日本國憲法の施行に伴う民法の應急的措置に關する法律理由書』…p.15
【第二部】民法改正要綱審議における主要な論点の整理…p.19
【第一節】『戦後における民法改正の経過』の目次による問題点の俯瞰…p.19
【第二節】司法省民事局による予備的検討の二つの文書…p.21
〔2-1〕司法省民事局の予備的検討文書(イ)…p.22
〔2-2〕司法省民事局の予備的検討文書(ロ)より…p.22
【第三節】第二回第二小委員会(7月30日)で決議された「改正要綱案」…p.23
〔3-1〕「7月30日案」全文…p.23
〔3-2〕公表された要綱案への積極的評価の事例…p.26
【第四節】起草委員会は、「7月30日案」を条文立案の「大原則」とした!…p.26
【第五節】「民法上の「家」を廃止すること」の表現は書き換えられた!…p.28
【第六節】「家督相続の廃止」についての文言も完全に消滅!…p.29
【第七節】司法法制審議会第二回総会における激論…p.30
〔7-1〕「第一日……家族制度論戦の対峙」で語られたこと…p.30
〔7-2〕第二日に行われた家族制度存置修正案の審議…p.31
〔7-3〕起草委員会が「第一」、「第二」の条項を書き改めた理由…p.32
【第八節】臨時法制調査会第三回総会…最後まで続いた保守派の抵抗…p.34
〔8-1〕「家族制度論白熱戦」の実態は?…p.35
〔8-2〕牧野英一委員(東京大学名誉教授)の修正案…p.37
〔8-3〕原夫次郎委員(衆議院議員)の修正案…p.39
〔8-4〕起草委員会の原案を支持表明した委員たちの発言…p.40
【第九節】「改正民法の条文作成の仕事」の環境…p.42
【第十節】民法改正案の公表…p.43
【第十一節】公表された民法改正案に対する建議書等…p.44
〔11-1〕日本共産党野坂参三氏の意見書…p.44
〔11-2〕家族法民主化期成同盟の決議・修正希望条項…p.45
〔11-3〕「立法者の意図と客観的に見た場合の解釈について」…p.47
【第十二節】1947年5月4日付『福島民報』一面掲載の「民報評論」…p.48
【本論のまとめ】…p.49
【参考文献と若干の解説】…p.57
【追記】嫡出否認制度違憲訴訟の、2017年11月29日の神戸地裁判決について…p.59
*本稿は、2017年10月3日に、熊本女性学研究会が編集・発行している『新女性史研究 第10号』(発行日時未定)に寄稿したものです。同会は、2014年6月に『新女性史研究第9号-特集 高齢社会と福祉政策』を発行していますが、その後、大地震の影響などで、第10号発行の大幅な遅れを余儀なくされています。一方、安部政権による憲法改悪の動きが急であり、これと連動する民法改悪の動きもありますので、この状況に対応する情報提供の必要性を強く感じています。したがいまして、このたび同研究会のご了解を得て、緊急の先行企画として、本稿を100部限定で自費出版することに致しました。ただし、確定した正式な発表は、『新女性史研究 第10号』によるものであることを申し添えます。
「家族史研究会」を出発点とする「熊本女性学研究会」までの概略は下記の通りです。
1970年8月「家族史研究会」発会
1975年12月『女性史研究』第1集創刊
1994年3月『女性史研究』第28集終刊
1994年7月「熊本女性学研究会」発会
1996年6月『新女性史研究』第1号創刊―2014年6月第9号発行、現在に至る。
なお、同会は、並行して次の出版・講演・講義・報告を行っている。史学史の窓刊行会『史学史の窓』No.1(1988.8)-No.20(1993.6)、熊本市制100年を考える女たちの会主催「熊本市制100年を考える」連続講義第1回(1989.1)-第10回(1989.10)、女性学研究会主催「講義・講演・報告」第1回(1990.2)-第14回(1993.5)。