2018年5月31日(木)(憲法千話)
憲法便り#2634:昨日の午後、新高円寺の勝文堂書店で、昭和24年4月刊の文部省教科書『民主主義』を入手しました!
西神田にある「九条の会」事務局に3000万署名を届けたあと、新高円寺駅近くにある勝文堂書店に向かいました。
夕方4時ごろは、天気予報の通り、土砂降りの雨となりました。
資料集めは、書店に足を運んで、「現物を確かめる」、それが原則です。
国立国会図書館のデジタル資料で、すでに内容は判っているので、今回の興味は、「旧蔵者は誰だったのか」ということです。
この下に、「神奈川警察学校」とあります。
昭和二十年代は、「警察の民主化」が、大きな課題でした。
すでに、『憲法便り#2628』で、一度紹介した文章ですが、再録します。
二 下から上への権威
民主主義の反対は独裁主義である。独裁主義は権威主義ともよばれる。なぜならば、独裁主義の下では、上に立っている者が権威を独占して、下にある人々を思うがままに動かすからである。国王や、独裁者や、支配者たちは、あるいは公然と、あるいは隠れて、事を決し、政策を定め、法律を作る。そうして、一般の人々は、ことのよしあしにかかわらずそれに従う。その場合に、権威を独占している人間は、下の人たちにじょうずにお世辞を言ったり、これをおだてたり、土岐にはほめたたえたりするであろう。ししその人たちはどこまでも臣民であり、臣下である。そうして臣下は、その主人の命令に、その気まぐれな意思にさえ、無条件に従わせられる。
だから独裁主義は、専制主義とか、全体主義とか、ファシズムとか、ナチズムとか、そのほかいろいろな形をとって現れるが、その間には根本の共通点がある。それは、権威をもっている人間が、普通一般の人々を軽蔑し、見おろし、一般人の運命に対して少しも真剣な関心をいだかないという点である。