2020年4月10日(金)憲法千話
憲法便り#3241:「米大統領選サンダース氏撤退について」
2020年4月10日(金)付『しんぶん赤旗』日刊紙第1面を引用。
【見出し】
「2020 米大統領選」
「サンダース氏 撤退」
「民主党 バイデン氏を候補指名へ」
【記事】(ワシントン=遠藤誠二)
「11月の米大統領選挙で民主党候補の指名争いに参加してきた
サンダース上院議員は8日、選挙運動からの撤退を表明しました。
これで、バイデン前副大統領の候補者指名が確実となり、8月に
予定される同党大会で正式に決定されます。大統領本選は現職の
トランプ大統領とバイデン氏との対決となります。(→関連6面)
サンダース氏は地元バーモント州バーリントンから動画を通じ
て演説し、「私たちは政策理念をめぐるたたかいに勝利し、米国
中の若者と労働者の支持を得ることに勝利しているが、民主党
候補者指名争いで成功しないという結論に至った」と撤退を表明。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中「必要で重要な仕事を選
挙運動で妨害するのは良心が許さない」と述べました。
バイデン氏については「非常にすぐれた人物。勝利を祝福する」
と語り、トランプ氏を破るために民主党の団結を訴えました。
バイデン氏は同日、「予備選は終わった」と述べ、サンダース氏
の支持者に対し「この国で緊急にやらなければいけないことを私は
理解しており、公約は皆さんと同じだ。みなさんを誰より歓迎する」
との声明を発表しました。
サンダース氏は2月に始まった民主党指名争いの序盤戦で勝利を
重ねましたが、3月に党内主流派がバイデン氏に「一本化」してか
ら「失速」。現在までの代議員獲得数はバイデン氏1217、サン
ダース氏914と劣勢を強いられていました。
民主党の指名争いでは、公的な医療保険制度の確立や公立大の
授業料無償化、学生ローン帳消し、強力な気候変動対策など、サン
ダース氏の掲げる進歩的な政策が論戦を主導してきました。
【*岩田からのひと言】
撤退はとても残念であるが、致し方ない。
反共意識の強いアメリカで、これだけ健闘したことを讃えたい。
アメリカが、医療の国民皆保険を実現していれば、今ほどひどい
医療崩は防げていたと思う。ラジオ放送の番組の中で、知り合いが
盲腸の手術をうけ、入院費と併せて約三百七十万円請求されたこと
を語っていた。
アメリカでは、サンダース氏が掲げる医療皆保険政策を「社会主義」
と批判してきた。アメリカ流に言えば、国民皆保険の制度が確立して
いる日本は、社会主義ということになる。どちらが暮らし易いかは、
明白である。税制でも、累進課税や、法人税の引き上げを訴えていた。
サンダース氏が掲げて闘った政策が、若者に引き継がれることを
期待したい。