人気ブログランキング | 話題のタグを見る

岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

kenpouq.exblog.jp
ブログトップ
2021年 06月 20日

憲法便り#5172:【これだけは言わねばならぬ、だから言わせてもらう】6月15日の党首討論で4野党が内閣不信任案を共同提出したことには、重要な意味がある!

2021年6月20日(日)(憲法千話)

憲法便り#5172:【これだけは言わねばならぬ、だから言わせてもらう】6月15日の党首討論で4野党が内閣不信任案を共同提出したことには、重要な意味がある!

翌16日のラジオ放送を聞いていると、ゲストコメンテーターたちの論調は、最初から反対多数で否決されることが分かっているのに、立憲民主党の枝野代表が1時間半もかけて提案理由の説明をしていたのは、時間の無駄であり、コロナ対策など他のことに時間を使うべきであったというもの。

なかには、「これには、まったくしらけてしまう」と発言したものもいるが、これは、全くの間違いである。

下に再録した『憲法便り#5151』に示した通り、菅内閣には、何回も総辞職すべき山ほどの問題点がある。

枝野代表が提案理由を説明し、日本共産党の志位委員長が賛成討論で、問題点をさらに、明確にして、菅首相の答弁を求めているが、この一部始終が議事録に残されたのである。

論議の内容が議事録に残されたことにより、後に、検証が可能になる。そして、日本の政治に、野合集団による多数決ではなく、少数意見を大切にし、本来あるべき民主政治の実現を目指すことが出来る。


ラジオ放送の中では、志位委員長の賛成討論に対しては、5分では短すぎた。彼の持ち時間が30分あれば、もっと突っ込んだ質問が出来たしたし、菅首相は、さらに追い込まれたであろうという意見もあった。

党首討論のあり方を、検討すべきである。

さらに、勉強不足のコメンテーターたちが、横行しているようなマスコミの状況を、本来の役割を果たさせるように、声を上げていかなければならないと思う。













****************************************************
【再 録①】

2021年6月16日(水)(憲法千話)

憲法便り#5151:野党が結束して菅内閣の退陣を求めて提出した不信任案に志位委員長が賛成討論!

日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党の野党4党は6月15日、菅義偉内閣不信任案を衆院に共同提出し、菅政権の退陣を求めた。立憲民主党の枝野幸男代表が趣旨説明を行い、共産党の志位和夫委員長、立民の原口一博副代表、国民の玉木雄一郎代表が賛成討論を行った。

決議案は自民、公明、維新の反対で否決された。

志位氏は、菅内閣不信任の理由を四つ上げた。

一つ目は、新型コロナ対応に失敗したこと。

志位氏は、今年に入って15日まで、東京では緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の期間は138日間になるとして「これはやるべきことを怠ってきた政治の責任であり、菅政権による人災だ」と批判。菅首相のコロナ対応の「三つの致命的欠陥として、▽科学に基づくコロナ《封じ込め》の戦略がない ▽失敗から謙虚に学び、次の対策に生かす姿勢がない ▽コロナ対策にまで《自己責任論》を持ち込んだ―ことを指摘。「コロナ収束のためには、こうした三つの致命的弱点を根本からただすことが急務だ」と強調した。

二つ目は、国民に長期間にわたる我慢を強いながら、感染リスクを拡大するオリンピック・パラリンピックの開催を強行していること。

志位氏は「オリンピックは自然災害ではない。人間が行うイベントだ」として、「オリンピックを開催することで、新たに亡くなる方が増えるなどということはあってはならない。そういうオリンピックなら開催する意義はない」と強調。「オリンピックは中止し、すべての力をコロナ収束に集中することを、重ねて強く求める」と述べた。

三つ目は、新型コロナ・パンデミックから教訓を学び、今後の日本の政治に生かそうという姿勢がないこと。

志位氏は、新型コロナ危機によって医療・公衆衛生の脆弱(せいじゃく)さが明らかにされたのに、菅首相が今国会で医療を破壊する二つの法律(消費税を財源に病床削減をする法律、75歳以上の高齢者の医療費を2倍にする法律)を強行した暴挙に強く抗議。「二つの医療破壊法の実施はこれからであり、総選挙での審判によってその実施を止め、医療に手厚い日本をつくるために力を尽くす」と強調。

四つ目は、強権と腐敗の政治を一層ひどくしたこと。

志位氏は、沖縄・辺野古新基地建設や日本学術会議の任命拒否、土地利用規制法案などで菅首相が強権を振るう一方、「政治とカネ」の問題で辞職した自民党国会議員が菅政権発足以降、4人にのぼるとして、「強権と腐敗の政治という点でも、菅政権に国政を担う資格はもはやない」と指摘。「きたるべき総選挙で、市民と野党の共闘の力で、菅政権を倒し、国民が安心して希望をもって暮らせる新しい日本をつくるために全力をあげる」と決意を表明。(以下、略)


********************************************************

【再 録②】

2021年6月10日(木)(憲法千話)

憲法便り#5125:【これだけは言わねばならぬ、だから言わせてもらう】党首討論は、首相が思い出話をする場ではない。昨日の立憲民主党枝野代表に対する答弁は聞くに堪えない!

党首討論で菅首相は、女子バレーボールの「東洋の魔女」、マラソンのアベベ選手についての思い出を長々とおしゃべりしていた。党首討論は、そのような場ではない。また、枝野代表は、この発言を遮って、質問に応えるよう迫るべきであったと思う。

【これだけは言わねばならぬ、だから言わせてもらう】は、キェルケゴールの著作『これは言わねばならぬ、だからここで言わせてもらう」に因んでいる。
原題は《Dette skal siges saa vaere det sagt》(1855、12p.)




by kenpou-dayori | 2021-06-20 20:58 | 不信任決議案


<< 憲法便り#5173:「五輪より...      憲法便り#5171:SF映画「... >>