2022年4月5日(火)(憲法千話)
憲法便り#6248:「反戦」を訴えるプロの大道芸人・はち君(36歳)の熱い思いを紹介します。
2022年4月4日(月)付『しんぶん赤旗』日刊紙第3面の「ひと」欄を引用しました。
札幌駅前に熱いドラマがおこり起こりました。主役は黒地に「反戦」と書いた白い文字が映える衣服をまとい、マイクを通して道行く人に静かに語りかけます。
円盤の上でバランスを取り、2メートル以上の高所でボールやクラブを投げたり、キャッチしたりするジャグリング。足を止めた人たちが巧みな技に引き込まれ、徐々に最高潮に。ここぞというパフォーマンスで流す曲が、阪神・淡路大震災から生まれた「満月の夕(ゆうべ)」です。「戦争に反対です」と叫んで“命がけ”の大技を繰り出しました。
日々伝わるウクライナ侵略のひどい実態に無力感にさいなまれていた時、自分にできる大道芸で、戦争反対の世論づくりに力を尽くそうと思い立ちました。
札幌の2回の行動にはたくさんの反響がありましたが、「原発への攻撃や反戦を訴えるロシア市民への弾圧…。心配は日々ヘビーになっています。戦争が必要なくなることが一番です」。
1997年にヨーヨーから始めた大道芸。北海道や東京などで芸を磨く中で出会ったロックバンド「ブラフマン」に夢中になり、彼らの東日本大震災や熊本地震に駆け付ける救援活動に感激しました。
「『戦争反対』は、政治的発言ではない。右翼でも左翼でもない。尊敬するバンドのメンバーがライブで伝えた言葉を口にする時、にっこり笑みがこぼれました。
(文・写真 中上範子記者)