憲法便り#6766:文化の日に因んで、内閣法制局百年史編集委員会編『内閣法制局百年史』を紹介します!
一昨日の11月1日に、早稲田大学近くの古書店で、偶然、本書を見つけた。いままで多くの憲法関係の書籍を収集し、論文執筆のための参考資料、参考文献としてきた。だが、本書は寡聞にして知らなかった。
生きている内に出会えてよかったと思っている。
当日は、午前中に大学近くの耳鼻咽喉科に行って治療を受け、血糖値コントロールのために、バスに乗らずに、自宅まで歩くことに決めていた。約一万二千歩、かなりの距離である。歩き始めてすぐに行きつけの古書店の店先を見ると、『中学1年 英語の突破』(受験研究社)という本が100円で売られていた。私は、久しぶりに英語を一から勉強したいと思ってこれを買うことした。実は、前日のラジオ番組でマサチューセッツ工科大学大学院(数学が専門)で教壇に立っている先生の語学教育論を聞いてなるほどと感心していたからである。そして、店を出ようとしたところで、『内閣法制局百年史』を見つけた次第。
本の内容はしっかりしているし、価格が千円だったので、購入決定。帰宅してインターネットで検索してみると、7,500円が2件、11,000円が2件掲載されていた。いい買い物をしたと思っている。
というわけで、さっそく、文化の日に因んで、概略の紹介をまとめた。
詳しい内容の紹介については、一通り目をとしてから考えたい。
目次は、次の通り。
第一 内閣法制局の沿革
第二 事務概況
第三 参与会
第四 資料
第五 年表
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【国立国会図書館のデータより】
著 者:内閣法制局百年史編集委員会編
出版地:東京
出版社:大蔵省印刷局
出版年月日:1985年12月
大きさ、容量等:576p.図版10枚;22cm
注記 年表:p.539-574
ISBN:4173017006
価 格:8000円
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序
明治十八年十二月、内閣制度の創設に伴い設置された内閣法制局は、本年をもって創設百年の記念すべき年を迎えた。
この間、内閣法制局は、ほぼ一貫して、法制面における内閣の補佐機関として、重要な役割を果たしてきたものであって、その功績は非常に大なるものがある。
このたび内閣法制局百年史が刊行されるにあたり、たえまなく変動を続けていく現代社会にあって、内閣法制局がその使命達成のために一層の努力をされるとともに、本書が内閣法制局に役割につき広く国民の理解を得るための一助となることを願うものである。
昭和六十年十二月
内閣総理大臣 中曽根康弘
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序
内閣法制局が創設されてから一〇〇年の歳月が過ぎました。明治十八年の内閣制度発足とともに「法制局管制」が制定されてから今日まで、当局は一貫して内閣の法律顧問ともいうべき立場で、法令案の審査立案及び法令解釈の任務に当たってまいりました。この間における歴代内閣の当局に対する信任と歴代長官をはじめ諸先輩の努力に対しては、深い感謝の念を覚えます。
今回、当局の創設一〇〇年を記念して『内閣法制局百年史』を刊行することといたしました。本史は、昭和四八年に刊行した「内閣法制局史」を全面的に見直し、その改訂を図ったものであり、当局の組織及び所掌事務につき現況とその変遷を記述したものであります。昭和二〇年以前の記述については、戦災により資料がすべて焼失したために、意に満たないものとなっていることを大変残念に思っております。
内閣法制局創設一〇〇年の記念すべき年を迎えるにあたり、一〇〇年の足跡を回顧するとともに、当局に課された職責の重さを自覚し、その使命を達成するために、なお一層努力をいたしたいと考えております。
昭和六〇年一二月
内閣法制局長官 茂串 俊
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あとがき
本年は、当局が明治一八年に創設されてから数えて一〇〇年目に当たり、それを祝う記念事業の一つとして、百年史の刊行が採り上げられました。
「内閣法制局百年史編集委員会」が昨年の五月二一日に設けられて以来約一年半、多忙な審査等の合間を縫って編集委員会の会議を前後八回開いたほか、各委員や関係職員のご努力積み重ねによって、ようやく刊行の運びとすることができました。
編集委員会においては、昭和四九年三月作成の内閣法制局史を基本としつつ、新たな立場から全般的な検討を加えるとともに、その後の変化を付加することを基本方針として編集してまいりました。
本史は、当局の一〇〇年の歩み及び現在の職務執行の状況等を記述したものでありますが、同時に、元長官・参事官等から当局に関する思い出や提言等を御寄稿いただき、「内閣法制局の回想―創設一〇〇周年記念―」と題し、本史の別冊として刊行いたしました。本史と併せて御一読いただきたいと思います。
なお、本史の内容は、昭和六〇年一〇月末まで(一部同年一一月末まで)としました。
昭和六〇年一二月
内閣法制局百年史編集委員長 大森政輔
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内閣法制局百年史編集委員会構成員
委員長 大森政輔
委 員 鈴木康之(中途退任)
古居儒治
西谷 剛
八木欣之介
田守栄一(中途退任)
越智正英
安井 彰(中途退任)
小池俊夫
野島泰彦
名越 謙
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