2022年11月21日(月)(憲法千話)
憲法便り#6787:アメリカ南部の州で新労組!サービス業 人種差別を乗り越える!「生活改善へ最良の方法だ」と、喜びの声!
2022年11月21日(月)付け『しんぶん赤旗』日刊紙第4面を引用しました!
【ワシントン=島田峰隆】米南部カロライナ州の州都コロンビアで17~18日、南部州でサービス業に従事する労働者100人以上が会議を開き、新しい労働組合「南部サービス労働組合」を立ち上げました。労働運動を抑圧してきた人種差別政策を乗り越え、南部州で組織化を進めることが狙いです。
現地からの情報によると、会議にはファストフード、小売業、介護産業などの労働者が集まりました。USSWは、約200万人の構成員を持つサービス業国際労組(SEIU)に加盟します。
ジョージア州アトランタのカフェで働くアランドン・ビーチャム氏は集会で「私たちは生活できる賃金、公正な労働条件、労働者の発言権を求めて労組を結成した。労働者が集団で行動することこそが生活を改善し家族を支える最良の方法だ」と語りました。
会議に参加したSEIUのヘンリー議長は、黒人や中南米系の労働者が経済変革と民主主義のために立ち上がっていると強調。「南部の労働者は、新たな労組をつくることで、いかなる労組つぶしの企業も人種差別主義者の政治家も無視できない勢力になるだろう」と激励しました。USSWは、▽労働者の団結権を認め、労働条件の決定の場に参加させる▽適正な賃金を保障する▽すべての労働者を平等に扱い、差別やハラスメントから守る▽病休などの福利厚生、安全な労働環境を保障する―ことなどを要求しています。
南北戦争まで奴隷制を続け、その後も人種差別政策をとり続けた南部州では、家庭内労働者などを労働法の対象外にしたり、労組加入を妨害したりする法律がつくられてきました。白人が多数派の議会が非白人系労働者を分断、排除する目的で導入したものです。
その影響で南部州では団体交渉権を持つ労組に組織されている労働者は今も6%にとどまります。最低賃金も他地域と比べて低く、州によっては設定されていません。