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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2022年 12月 23日

憲法便り#6833:守山義雄文集より「ベルリン特派員時代」【連載第33回】「パリ入城記」(昭和十五年六月十四日記:パリ入城従軍記第一報)(入力作業継続中)

2022年12月23日(金)(憲法千話)

憲法便り#6833:守山義雄文集より「ベルリン特派員時代」【連載第33回】「パリ入城記」(昭和十五年六月十四日記:パリ入城従軍記第一報)『朝日新聞』大阪本社が伝える歴史的瞬間の証言!(入力作業継続中)

憲法便り#6833:守山義雄文集より「ベルリン特派員時代」【連載第33回】「パリ入城記」(昭和十五年六月十四日記:パリ入城従軍記第一報)(入力作業継続中)_c0295254_10130999.jpg

【六月十四日、世紀の悲劇パリ陥落の日、馬に曳かれたドイツ輜重兵の一隊はパリを距(へだて)る二十六キロの地点を走ってゐた。馭者台の兵士たちは連日の強行軍で綿のごとく疲れ切って手綱を握ったまゝ居眠りをつゞけてゐた。やがて小高い丘に差掛かった。

 とその瞬間一人の兵士があっと叫んで前方を指さした。かれらが夢にも忘れ得なかったエッフェル塔が黒ずんだパリの街のうへにくっきりと聳えてゐるのであった。隠して守山本社ベルリン特派員はパリ占領に第一日、ドイツ軍とともにパリに入城して、死の街と化したパリの姿を具に眺めたのち、その夜晩く、故国へのパリ入城従軍記第一報を胸に溢るゝ感激を籠めて次のごとく書き綴ったのである。パリの客舎でかれがこの第一報をタイプライターで打ってゐる間にも、外にはつぎつぎに入城するドイツ軍の力強い鉄蹄の音が絶えなかった。かくてパリ入城のこの歴史的第一報は十六日未明ドイツ軍用機でベルリンに運ばれ、そこから本社に転電されたのである】〔パリにて6・15発〕
























by kenpou-dayori | 2022-12-23 10:13 | 守山義雄ベルリン特派員時代


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