2023年2月6日(月)(憲法千話)
憲法便り#6875:立憲デモクラシーの会が2月5日、早稲田大学で安保3文書めぐり講演会;「9条に言及せぬ首相の不見識を批判!
2023年2月6日(月)付『しんぶん赤旗』第2面を引用しました。
立憲主義の回復を目指し幅広い研究者でつくる「立憲デモクラシーの会」は5日、東京新宿区の早稲田大学で緊急企画「『戦後』の現在―安保関連3文書」と題し、公開連続講演会の第1回を開催しました。
蟻川恒正・日本大学教授は、安保3文書をめぐる問題で、岸田文雄首相が憲法9条について言及していないと指摘。3文書閣議決定後、岸田首相が「日本国憲法、国際法、国内法の範囲内での対応」と述べているとした上で、「9条という言葉は出ていない。憲法の意味に注目しているとは思えない」「9条という規範を持つ国の首相として絶望的な不見識だ」と語りました。
加藤陽子・東大教授は、安保3文書の一つ「国家安全保障戦略」について、「憲法に書かれた『平和国家』という言葉が最初に書かれていないのはおかしい」と批判しました。
石田淳・東大教授は、政府が「専守防衛」の「『原則』を堅持すると言っても(武力行使する)『例外』の範囲が限定されていなければ意味がない」と指摘。敵基地攻撃能力は「軍備競争」の激化にも偶発戦争のリスクの増大にもつながるという見方が国際政治の有力説だ」と述べました。