憲法便り＃６９３０：岸田内閣の官房機密費領収書不要９７％；１５億円！“使途秘匿金”が増加！

２０２３年４月２日（日）（憲法千話）

憲法便り＃６９３０：岸田内閣の官房機密費領収書不要９７％；１５億円！“使途秘匿金”が増加！

　２０２３年４月２日（日）付『しんぶん赤旗』日刊紙第１面を引用しました。

　野放図な軍備拡大を進める岸田文雄内閣が２０２１年１０月に発足してから昨年末までの１年３ヶ月間に１５億４２００万円超の内閣官房機密費（報償費）を支出したことが分かりました。このうち１４億９５９０万円（９７％）は、松野博一官房長官が自由に使える領収書不要の「政策推進費」でした。松野氏への配分は、前任の加藤勝信厚生労働相や菅義緯偉前首相を上回っています（矢野昌弘記者）

　本紙が情報公開請求で入手した資料で判明しました。

　機密費は国民の税金にもかかわらず、支出先を会計検査院にも明らかにしない“使途秘匿金”です。

　機密費には、３種類あります（図参照）。このうち「政策推進費」は、官房長官に渡した時点で“支出完了”になります。松野氏しか使い道を知らないヤミ金中のヤミ金です。

　岸田内閣が２１年１０月４日に発足し、官房長官となった松野氏は、前任の加藤氏が残した８０００万円を同月中に使い切っていました。

　松野氏が２２年１２月末までに、「政策推進費」で支出した機密費は、加藤氏の使い残し分と合わせて１４億９５００万円となっています。

　機密費のうち松野氏に渡った「政策推進費」の割合は９７％です。これは加藤氏（菅内閣）の９５・５％、菅氏（第２次安倍内閣）の９０・５％をしのぐ高さです。

　機密費は「内政、外交を、円滑かつ効果的に遂行するため、その都度の判断であくまで「機動的」な支出です。使い切らなければならないお金ではありません。

　政治資金の問題に詳しい浦野広明税理士は「支出先が明らかではないものは、税務の世界では、支出する本人の所得になる。官房長官が支出したとされているが、自分の懐に入れたかどうかも明らかにできないのはおかしい。国民に説明できない支出は違法だ。国民が監視を強めないといけないし、問題にしていく世論づくりが必要だ」と強調します。