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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2013年 10月 21日 ( 3 )


2013年 10月 21日

憲法便り#393 昭和20年10月20日付『朝日新聞』、美濃部達吉著「憲法改正問題(上)」ほか

昭和20年10月20日の「日本の民主化と憲法民主化の日歴」

昭和20年10月20日(土)

[社説]「補償打切りに果敢なれ」(軍需会社に対する補償について:岩田注)

[主なニュース]
〔一面〕
官吏半減の行政整理 五閣僚で協議会、来月中旬までに具体案。
四十九件を廃止、義勇兵役法等の戦時法令。
選挙区問題等 決定を持越し、きょう更に閣議。
来月一日現在 選挙人名簿作成。
麻酔性薬品、生産停止。
衣料品や綿を配給、食料品供出や戦災者優先。

米大統領言明:天皇制の運命 選挙に問うのも一案【ワシントン特電十八日発=AP特約】

美濃部達吉著「憲法改正問題(上):現事態では不急。運用で“民主主義化”可能。
(岩田注:美濃部達吉は、戦前に「天皇機関説」を唱えたことで言論弾圧を受けたが、彼の思想そのものは、保守的であった。)

〔国外〕
国共、連日の交渉。軍の再建と開放地域処理が問題。
共和政治を要求、インドネシア【バタヴィア十八日発BBC=同盟】
ヒットラーの脱出に日本潜水艦欧州へ、だが到着前に伯林(ベルリン)陥落。
千満人の殺戮。恐怖の記録、ナチス起訴状【ベルリン特電十八日発=AP特電】

〔二面〕
講壇を追われた教授達。
 神話と専制の束縛、冬眠した進歩の足、苦境と闘う真理の擁護者
 大内兵衛、滝川幸辰、佐々木惣一、平野義太郎、向坂逸郎、今中次麿、三木清、戸坂潤、蝋山政道ほか
 

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by kenpou-dayori | 2013-10-21 20:30 | 戦後日本と憲法民主化報道
2013年 10月 21日

憲法便り#392 昭和20年10月18日付『朝日新聞』社説「旧態依然たり(憲法改正論議)」

「昭和20年の憲法民主化世論」
昭和20年10月18日付『朝日新聞』社説「旧態依然たり」

当時の憲法改正論議の進行状況に対する批判的な意見を表明した社説である。
批判の前提となる認識は、「憲法改正の必要は、今日となってはもはや議論の余地はなく、むしろただ実行の段階に入ったものと云って差支えない」ということである。
そして、批判の内容は二つである。
第一は、幣原内閣が、憲法改正ではなく、法律の改正による「小手先」の手直しで乗り切ろうとすることへの批判。
第二は、内大臣府が憲法研究に着手したことに対する批判である。その批判は、さらに近衛公および木戸侯に対して「両公侯が連合国側のいわゆる戦争犯罪者であるかどうかは知らず、国民は少くも両公侯において開戦と敗戦の共同責任を見出しているのである。そして世評はすでに定まっていると云ってよい。」と、二人の責任に言及している。


以下に「社説」の全文を紹介する。

「帝国憲法の改正、その自由主義化は動かし難い時代の要求であり、内外一般にその速やかなる実現を期待している。その条項の改定が天皇の発議と表決とを必要なる条件とすることは、法律の明らかに規定するところである。連合国最高司令部側も、我が国民も、共に所定の手続きを経た憲法自由主義化の実行を鶴首している観が深い。しかるに実際政治の動きは果してこの内外の所期に背くところはないであろうか。十一日夕刻に行われたマッカーサー元帥、幣原首相の会見に際して、先方の要求した、五項目の実現、即ち婦人参政権、労働組合法、自由主義教育、秘密恐怖検察制度の廃止、独占的産業支配の民主主義化等々の決行と憲法自由主義化との関係について、なお反省せらるるべき若干の問題があるように考えられるのである。幣原首相が十二日の定例閣議において、これが五項目の実現につき、連合国側では帝国憲法の改正が必要であろうと解釈しているが、其の目的さえ達成せられさえすれば、その必要なきかの見解を披瀝したと伝えられるの類は、決して首相のいうところの「指示に先立つ施策」の主張に副うものといえないと思われる。憲法改正の必要は、今日となってはもはや議論の余地はなく、むしろただ実行の段階に入ったものと云って差支えない。先方の意向が差当ってどの程度のものであろうかというような、憶測にこだわることなく、速やかに行くところまで行きつかなければ、軈(やが)て後の祭の嘆を避けることができないであろう。
 この点に関して新たに内大臣府御用掛の制度が布かれ、まづ近衛公の新任を見たのみならす、引続き佐々木惣一、高木八尺の両博士の起用が伝えられている。やがて斯学の泰斗たる美濃部達吉博士の協力のまた想像の外にありとはいえぬが、問題はかかる刻下の重大事が内大臣府において世間と隔離した状態の裡に処理せられることが、果して時局下、策の当を得たものであるか、どうかという点に懸っている。内大臣の非力を補うために内大臣府御用掛の制度を布くことについては、今ここに反対を唱うべく理由はない。内大臣たるもの当を得ざれば更迭するも已(やむ)を得なかろうが、何人が出ても一人の担当し得る事務、識見、断行力などには限りがある。まして明治時代のような剛直廉潔いつでも進んで責を取り恥を知ると共に、千万人といえども我れ往かんの確信ある人傑の跡を絶った今日、何人かの協力適任者を選定して一旦緩急あるの時に備うることは、一応妥当な案といえよう。然しながら、憲法改正研究班を内大臣府におくこと、またさなきだに木戸侯の相役として国家を今日の状態に陥れた共同責任者たる近衛公の御用掛就任を見たことについて、国民の大部分が如何なる感慨に打たれるか、我人ともに猛省して見る必要があろう。一度天皇の発議が下った以上審議と実行について政府自ら責任をとり、議会と共にその速かなる実現を計るべきである。何を好んで落第点続きの内大臣府にこの重大事を任せる必要があろう。内閣では更迭の懸念があるというかも知れぬ。そんなことを云えば内大臣府にしたっていつ更迭しないとも限らない。先のことを心配してはきりがない。内閣にして目前の懸案を解決する義務と熱意とを感ずるならば進んで自己の責任をもってこの問題の解決に当たるべきであろう。
 近(衛)公、木(戸)侯が組んで見ても、国民には何等の新味も興味も感ぜしめず、内外一般に又かの感を与えるに過ぎないであろう。両公侯が連合国側のいわゆる戦争犯罪者であるかどうかは知らず、国民は少くも両公侯において開戦と敗戦の共同責任を見出しているのである。そして世評はすでに定まっていると云ってよい。首相は自らはさしづめ憲法の改正を要せずといい、辛うじて申訳的に松本国務相中心の緩慢な審議会によって事態を糊塗するに止まり、中世紀的な内大臣府の高閣に問題が束ねられんとする様な依然たる旧態は、新日本建設の為に、打破せられて然るべきものである。関係者の反省こそ、切望に堪えないところである。発議は雲辺より出ても、良き結末は政府と議会と国民とによって与えられねばならないのである。
 内大臣府を中心として敗戦の責を共同に担うべき二、三の重臣によって憲法改正が認められても、下世話にいうマッチポンプで、到底これらの人々の過去を浄化するにはたらないのである。新しい仕事は、旧穀と旧罪とを背負っている人々の手を藉りるべく余りに神聖であり、清新でなければならないのである。」


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by kenpou-dayori | 2013-10-21 16:45
2013年 10月 21日

憲法便り#391 昭和20年10月19日付『佐賀新聞』「新憲法と民間の意見 欲求上がる”自由権”」

昭和20年10月19日の「日本の民主化と憲法民主化の日歴」
『佐賀新聞』と『朝日新聞』の比較。


『佐賀新聞』昭和20年10月19日(金)一面の主な記事

[社説]「目覚めぬ国民」

民主化す“地方行政” 知事級の異動は約半数。
在外朝鮮人の帰国を許可。
帝都復興の鍬入れ式。
食糧、被服、薬品類など軍需品の保存、引渡し。月末までに措置完了。
全輸出入に許可制。
松村農相の告示:米穀価格に伸縮性、主食一割縮減は継続か。
剥奪される戦時利得、世論化す巨大財閥解体。
金銀三百五十万トン 造幣廠から日本銀行へ、武装した進駐軍が搬送。
〔憲法〕
新憲法と民間の意見 欲求上がる“自由権” 皇室典範にも修正検討。
〔選挙法改正〕
満二十五歳説が台頭、大選挙区制にも再検討、廿三日正式閣議。

〔国外〕
本年中に(米)海軍百十万を復員。
広がるジャワ騒擾:独立派、英航空隊を監禁。
スカルノ側でも宣戦を否定。
蘭軍の撤退を要求。
オランダの婦女五万を包囲。
満州のソ連進駐軍 来月末までに撤退完了。
“米国政府に準備あり” 比島の政治的独立 ト大統領、政策を闡明。
日本軍八十五万 支那で武装解除終了【重慶十七日発BBC=同盟】

*なお、『佐賀新聞』の紙面は、すでに6月11日付『憲法便り#49』「昭和20年の憲法民主化世論 新聞記事編(第9回)」に掲載していますので、そちらを参照して下さい。


『朝日新聞』昭和20年10月19日(金)の主な記事

[社説]「満州北鮮の同胞」

[主なニュース]
〔一面〕
「憲法の改正研究に準備調査会設く」、松本国務相 方針を闡明。
貴(族)院は消極的 憲法改正問題。

「旧日政系」結党へ、世話人に百九議員委嘱。
社会党の財政経済策。
志賀氏(日本共産党の志賀義男)社会党訪問。

来年は七十数万トン、硫安等生産の目算立つ。
警察の増強拒否、マ司令部回答。
二十五歳から非選挙権、残余改正案 廿三日に決定。

李承晩氏帰朝。日本官憲により故国を追われて流謫(るたく=罪によって遠方に流されること:岩田注)の三十三年を終えた前朝鮮臨時政府大統領李承晩氏は、十六日ワシントンから帰国した。彼は米占領軍当局の招請によって帰国したと語った【京城特電十六日発=AP特約】
ジャワの騒擾激化、英印軍と革命軍交戦。
英印軍が欧州人保護。
自治政府を許容。蘭政府、妥協を示唆。
英は不関与、だが治安に責任。

自由は贈り物に非ず。米上院議員、日本国民へ示唆【ワシントン十六日発SF=同盟】
英産業国営化へ、まづ英蘭銀行と炭鉱。

〔二面〕
証拠品の砂糖を換価、部内だけで分配。遠藤検事長(大阪)退職処分。
「換価処分」の手で法網を潜る。検事五十斤、書記は三十斤。
断乎処分、岩田法相の談。
押収金銀を日銀へ、まづ造幣廠の分から。
引渡し軍需品を一般配給。戦災者・引揚者の越冬対策に。
杜撰な机上計画 北海道開拓:寒冷地に家なき人々、大地につかぬ理想主義。
自立的な映画界へ、なくなる数々の束縛干渉:マ司令部発表。


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by kenpou-dayori | 2013-10-21 14:00