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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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カテゴリ:メッセージ( 5 )


2018年 05月 01日

憲法便り#2576:14年前の今日、『検証・憲法第九条の誕生』の出版準備に取り掛かりました! 同書に掲載した「初版への序文」を再録します!

2018年5月1日(火)(憲法千話)

憲法便り#2576:14年前の今日、『検証・憲法第九条の誕生』の出版準備に取り掛かりました! 同書に掲載した「初版への序文」を再録します!

14年間闘ってきた、原点に立ち返り、今後の闘いを考えるために、『検証・憲法第九条の誕生』の「初版への序文』を読み返してみました。初版の出版部数は、5000冊、3か月で完売になりました。当時の闘いの勢い、広がりを感じます。

『初版への序文』

自衛隊の存在は明白な憲法違反である。その自衛隊の海外派兵、さらに多国籍軍への参加は、二重、三重の憲法違反である。小泉首相は、憲法解釈を捻じ曲げ、アメリカに追随し、米軍への軍事的支援を「国際貢献」と言い逃れをして、自衛隊派兵を強行した。だが、アメリカが強行したイラクへの侵攻が「大義なき戦争」であり、石油利権の独占を狙っての侵略行為であることは、白日の下に晒されている。

いま小泉政権が「国際貢献」と称して行なっているのは、イラク人に対する無差別の殺戮を続けている米軍への「殺人」幇助、市民生活の大規模な破壊と「捕虜」への虐待行為への支援にほかならない。彼らがどのように宣伝しようが、自衛隊派兵の根拠は、この現実からも、論理的にも、破綻している。

先頃、日本人人質事件に巻き込まれた青年たちやその家族に対して、政府や公明党幹部の「自己責任論」に端を発して、烈しいバッシングが展開された。これは、日本政府が政策破綻の本質を覆い隠すために、「無名」である彼らを「見せしめ」にした、国家的な規模での「いじめ」である。それのみならず、大マスコミの各社は、「お前らは黙って、引っ込んでいろ」とばかりにバッシングに加わった。人質になったのが著名なジャーナリストや大手マスコミ各社の特派員であったならば、「自己責任論」によるバッシングではなく、自衛隊派兵の是非に関する根本問題の論議が展開されたに違いない。

「三日以内に自衛隊が撤退しなければ、人質を焼き殺す」との情報に接した家族たちが、自衛隊の撤退を要望し、小泉首相に面会を求めたのは当然のことである。しかしながら、小泉首相は即座に「自衛隊は撤退しない」と言明し、面会を拒否し続けた。

この事件で謝罪すべきは青年たちやその家族ではなく、自衛隊派兵により日本人が危険な目に遭うような状況を作り出した日本政府である。現に、本書を準備している最中に、二人のジャーナリストが襲撃され、死亡する悲惨な事件がおきてしまった。

いま政府は、自ら創り出した憲法違反の状態を解消し、日本を、戦争を出来る国にするために、憲法の改悪を急いでいる。自民党憲法調査会が発表した叩き台は、「憲法前文の書き換え」と「第九条の見直し」を主眼としている。自民党と同根の民主党も「創憲」なる造語により国民の目を欺きながら、憲法改悪を自民党と競っている。五月末には日本経団連が憲法改悪を進めるための研究会を発足させた。彼らは日本を「戦争を出来る国」に変え、三菱重工をはじめとする軍需産業が生産する大量の武器を「何の制約も受けずに、自由に輸出が出来る国」に変えようとしている。改憲の主張は、「現憲法は占領軍に押し付けられたもの」であり「自主憲法の制定を求める」とするもの、「古くさくなった」というもの、個別的自衛権から進んで集団的自衛権を容認するもの、環境権やプライバシー権の加筆、「雅子様問題」に端を発した皇室典範の見直し等様々だが、最大の狙いは第九条の廃棄である

本書を刊行する目的は、これらの主張に対して、歴史的事実を以って第九条が押し付けられたものではないこと、平和憲法の先駆性を明らかにし、憲法改悪に真っ向から反対し、第九条を守る運動を広げ、その運動を勇気付けることにある。

ここで示す歴史的事実とは、第一に憲法草案の準備過程を丁寧に辿ること、第二に第九十回帝国議会衆議院本会議、帝国憲法改正案委員会議、帝国憲法改正案委員小委員会の議事速記録から、憲法第九条に関するすべての論議を忠実に再現することである。

そのために、本書では私の主張に都合の良い発言だけを恣意的にとりあげるのではなく、すべて政党の発言を収録している。小委員会は「秘密会」として行われた。その速記録は昭和三十一年五月十日に国会議員に限り閲覧が許されることになり、それ以外には特例として憲法調査委員のみに閲覧が許可されたが、公開が決定されたのは平成七年六月十六日というごく最近のことである。したがって、一般にはあまり知られていない資料である。

これらの資料で論議の全体を通して読んでみると、各党の議員と政府の間での自主的な、そして真剣な論議により、平和の理念が語られ、戦争への反省が語られ、平和条項である憲法第九条が、短文ながらも格調高い、豊富な内容を持った条文に仕上がっていく様子が手に取るように分かる。

外務大臣を兼任していた吉田茂総理大臣の答弁は堂々としており、現在の小泉首相のように、嘘を言ったり、すりかえたり、はぐらかしたり、他の問題をぶつけて気をそらさせるというような姑息で、見え透いた手法は採っていない。例えば、自衛権の問題に関した質問に対する答弁で、近年の戦争は、多く自衛権の名において戦われたのであります。満州事変然り、大東亜戦争また然りであります」と断言し、軍備の必要性を認めていない。新憲法の起草を担当した金森徳次郎国務大臣の答弁も質問に正対している。さらに、田中耕太郎文部大臣の答弁は、一九四七年の「教育基本法」制定や、文部省による中学生教科書『あたらしい憲法のはなし』の刊行を予感させ特筆に価する。また、憲法改正案委員会の芦田均委員長の運営も誠実である。彼らには、それぞれ高い見識と信念があり、小泉首相やその周りに群がっている俗物たちとは、政治家として本質的な違いがある。相撲に例えれば「がっぷり」と四つに組んだ論議のありようは、民主主義の息吹を感じさせ、発言の内容に感動をすら覚える箇所もある。

典拠とした速記録はすべて、漢字は旧字体、仮名はカタカナ、表現は旧仮名遣いで書かれているので、高校生や外国人記者にも読み易いものにするために、できるだけ当用漢字、ひらがな、現代の仮名遣いに改めた。また、難しい漢字にはカッコ内に仮名と簡単な意味を補足した。さらに、質問や答弁、小委員会での論議の特徴点をとらえて、私の判断で原文にはない小見出しを設け、強調したい箇所には傍線を付した。そして巻末に日本国憲法、教育基本法、および『あたらしい憲法のはなし』の全文を再録した。

私は憲法学者でも、法学者でもない。だが、戦後の溌剌(はつらつ)とした民主教育を受けて育った主権者の一人として、憲法改悪の企みを黙って見過すことは出来ない。いま、ここで傍観者的な態度を取ることは、一生の悔いを残すことになる。事態は急を要するので、本書を自費出版(初版五千冊)することから私なりの行動を開始した。

国の内外に多くの犠牲者を出した侵略戦争の反省に立ち、現憲法に込められた平和への願いと、先人の論議を無にしてはならないし、二度と戦争はしてはならないのである。イラクとパレスチナでの武力の行使は憎しみと暴力の連鎖を生み、止まるところを知らない状況を作り出している。現実に合わせるために平和の理念を捨てるのではなく、今こそ現実を理想に近づけるための最大限の努力が必要である。

「時の記念日」にあたる六月十日に「九条の会」が発足し、日本の知性と良心を代表する文化人九氏によるアピールが発表された。いま世界に誇る平和憲法を守り、発展させる運動は新たな時を刻み始めた。本書が思想・信条をこえて、憲法改悪反対一点での幅広い国民的共同の進展に役立つことを願っている。

二〇〇四年六月一二日







by kenpou-dayori | 2018-05-01 21:39 | メッセージ
2018年 03月 25日

憲法便り#2519:昨日、「九条科学者の会」主催の講演会で配布された、九条科学者の会事務局長の談話!

2018年3月25日(日)(憲法千話)

憲法便り#2519:昨日、「九条科学者の会」主催の講演会で配布された、九条科学者の会事務局長談話!

九条科学者の会事務局長談話
 安倍・自民党の改憲の本質的危険性と科学者・研究者の責務
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by kenpou-dayori | 2018-03-25 20:15 | メッセージ
2017年 11月 06日

憲法便り#2221:「九条科学者の会」は、改憲に強く反対します。北朝鮮ミサイル問題は、武力ではなく、外交で解決を!

2017年11月6日(月)(憲法千話)

憲法便り#2221:「九条科学者の会」は、改憲に強く反対します。北朝鮮ミサイル問題は、武力ではなく、外交で解決を!

私も参加している「九条科学者の会」からの呼びかけです。
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by kenpou-dayori | 2017-11-06 21:19 | メッセージ
2017年 10月 18日

憲法便り#2201:九条の会会津美里、湯川九条の会、版下九条の会への挨拶状!

2017年10月18日(水)(憲法千話)

憲法便り#2201:九条の会会津美里、湯川九条の会、版下九条の会への挨拶状!

10月28日(土)に開催される「海津地方の 4つの「九条の会」が共催する憲法講演会」の各九条の会の責任者に、次の挨拶状を出しました。

拝啓 この度は、憲法講演会の主催者に加わって下さいましてありがとうございます。
今朝(10月18日)の東京新聞は「事項が2/3を維持の勢い」と伝えています。
そして、私が支持する日本共産党は、21議席が14議席へと減少する予測が報じられています。
最後の頑張りいかんで、状況は変えられると思いますが、選挙結果に拘わらず、精一杯講演を行いますので、どうぞよろしくお願いします。
「難しいことを、歴史的事実に基づき、判り易くはなす」、これが私の手法で、今回は「福島版」のレジュメを用意しました。
ご参考までに、私のプロフィールと、主著二点のカタログを同封します。
当日、お目にかかることを楽しみにしています。
寒さの折、ご自愛下さい。 敬具
 
2017年10月16日  岩田行雄




by kenpou-dayori | 2017-10-18 22:20 | メッセージ
2017年 04月 28日

憲法便り#1991:「鳥取県若者憲法集会実行委員会」への激励と連帯のメッセージ!

2017年4月28日(金)(憲法千話)

憲法便り#1991:「鳥取県若者憲法集会実行委員会」への激励と連帯のメッセージ!

「鳥取県若者憲法集会実行委員会」の皆さんへ、激励と連帯のメッセージを送ります。

3・11東日本大震災の直後、まだ大きな余震が続く中、『心踊る平和憲法誕生の時代』の出版を準備するため、当時、国立国会図書館が所蔵していない地方紙のすべてを調査するために、以下の通り、全国各地の県立図書館・県立文書館等を訪問しました。

群馬、埼玉、山梨、静岡、富山、福井、鳥取、徳島、香川の各県立図書館、広島市立図書館、そして、大震災から四か月後に図書館業務を再開した千葉県立図書館、半年後に再開した茨城県立図書館。

調査を急いだのは、地震災害、あるいは事故、病気などで、私が命を落とした場合、日本で初めてのこの研究が完成しないことを恐れたからです。

私は、2013年5月にブログによる『憲法便り』の発信を始めました。
そして、2013年5月14日付『憲法便り#9』の「憲法公布記念シリーズ(第3回)で、「当時の鳥取県では」を掲載しました。
鳥取県について、とても印象深かったからです。

以下に、その記事を再録しましたので、是非ご一読下さい。
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2013年5月14日
『憲法便り#9』「憲法公布記念シリーズ(第3回)「当時の鳥取県では」

<b>「新憲法発布祝典記念」の全面広告</b><br>
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 鳥取県も生まれて初めての訪問。国立国会図書館が所蔵していない『日本海新聞』の調査のためです。<br>
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 徳島県立図書館、香川県立図書館での調査を終えて、次は岡山を通過して、鳥取へ。岡山―鳥取間の特急は、上下線とも一日三本だけの運行なので、午前の特急に乗り、夕方の最終の特急で岡山へ、そして岡山から新幹線で次の目的地広島に向かうというかなり厳しい日程。当時は、必死の思いで資料収集を行っていたので、徳島で鳴門の渦潮も見に行かなかったし、鳥取の砂丘にも行かなかった。いま考えてみると、惜しいことをしたと思っています。<br>
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 ここで紹介するのは、昭和21年11月4日付『日本海新聞』からの二つの紙面です。<br>
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 当時の新聞は、紙不足のため例外を除いて全国的に2頁建てで朝刊のみで、教科書の用紙に充てるため、順番にタブロイド版2頁建てになることがありましたが、11月4日の『日本海新聞』は4頁プラス附録2頁の6頁建てでした。<br>
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 ひとつ目に紹介するのは、11月4日三面。「民主日本の首途を祝ふ」と題する記事と共に、鳥取市民の運動会での「女子中学生の音楽ラジオ体操」の写真が掲載されています。<br>
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 ふたつ目は、11月4日の附録二面に掲載された、30社による「新憲法発布祝典記念」の全面広告。下から二段目に、「大八車、木調車」ノ御用命ハ「福井製」へという、時代を感じさせる広告もあります。この附録の一面は「改正日本国憲法全文」で、一番下に、「昭和廿一年 世界平和へ! 我らの憲法公布の日 十一月三日」と右端から左端へぶち抜かれています。<br>
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 この全面広告を『心踊る平和憲法誕生の時代』の裏表紙に使ったところ、10冊の注文を下さった神奈川県のIさんから、「私は鳥取県出身なので、嬉しかったです」とのお手紙をいただきました。<br>
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 ところで、鳥取駅前から県庁方面に向かって北東に延びている目抜き通りを歩いていると、中ほどに石破衆議院議員(現自民党幹事長)の事務所がありました。いろいろと試みても、鳥取県内から注文を受けたことがありません。石破議員の地元で改憲勢力と闘っていらっしゃる皆さんがこのブログを参考にして下さること、『心踊る平和憲法誕生の時代』を御注文下さる方がひとりでもあることを願っています。必ず、力になりますよ。<br>
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 全国の祝賀行事と祝賀広告については、『心踊る平和憲法誕生の時代』の第四部、第五部をご覧ください。<br>
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なお、『心踊る平和憲法誕生の時代』は、完売となり、
現在は 改題・補訂第二版『世論と新聞報道が平和憲法を誕生させた!』を発売中です。



by kenpou-dayori | 2017-04-28 10:46 | メッセージ