憲法便り#10 憲法公布記念シリーズ(第4回)「当時の栃木県では」
「積極果敢な民主化広告」 憲法公布の祝辞は記されていませんが、公布直前に掲載された顕著な広告例があります。
『下野新聞』昭和21年11月1日付一面:
封建主義・専制主義 軍国主義・ファシズム 民主主義を妨害するあらゆる勢力を撲滅 自由を強化して 平和な新日本建設
この表題の下に、鹿沼町、菊澤村、北押原村、西方村、粟野町、南押原村の六農業会、粟野町、西方村、南押原村の三役場、及び11企業名を掲載しています。(『心踊る平和憲法誕生の時代』200頁下段後ろから四行目に「十市企業名とあるのは、11企業名の入力ミスにつき訂正」)
なお、同じ表題の広告は、10月4日、10月5日、10月16日、10月17日、10月19日、10月25日の各一面にもあり、10月の掲載者だけでも120団体・企業に上ります。
次は、『下野新聞』昭和21年11月3日一面に掲載された祝賀広告です。
このように、当時の栃木県では、積極果敢に民主化の闘いが行われ、平和憲法を歓迎する声が『下野新聞』で報じられていました。
しかし、この輝かしい伝統を持つ栃木県内からは、残念ながら、この四月まで1冊もご注文を受けたことがありませんでした。
『心踊る平和憲法誕生の時代』の出版準備中に、「九条の会・栃木」の連絡事務所が判り、連絡先の法律事務所にカタログを送ったところ、代表委員の方から、栃木県内からの記念すべき初めての御注文を頂きました。それと同時に、同会の委員で、以前から存じ上げていた方からもご注文をいただきました。
その後は出版案内の手紙を書く時間がとれず、情報を広めることは出来ないままでいました。
ところが、昨14日に、代表委員の方から速達で、嬉しいお手紙をいただきました。
『心踊る平和憲法誕生の時代』と『検証・憲法第九条の誕生』各10冊のご注文です。
そして、5月18日(土)に開催される「憲法「改正」を許すな県民集会」で、皆さんにご紹介下さるとのことです。
実は、秋田県内からは、『検証・憲法第九条の誕生』が1,350冊以上、今回の『心踊る平和憲法誕生の時代』もすでに95冊の注文を受け、講演に招かれた回数は9回に達します。そのうち2011年9月の講演は秋田県立図書館主催・秋田魁新報社後援です。
そう考えると私には、憲法書ではまだ栃木県は「近くて遠い県」ですが、日光の金谷ホテルや鬼怒川、足利、桐生、足尾などに出かけていますから、日常生活の中では近い存在です。
これからも情報発信の努力を続けますので、栃木県の皆さんよろしくお願いします。
全国の祝賀行事と祝賀広告については、『心踊る平和憲法誕生の時代』の第四部、第五部をご覧ください。
明日は、福井県です。
※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、
こちらから