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岩田行雄の憲法便り・日刊憲法新聞

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2013年 05月 18日

憲法便り#13 ご存知ですか?シリーズ(第2回) 「閣議の議事録は、昔も今も、ありません」

①日本国憲法の制定に至るまでの閣議の論議を調べるため、議事録を国立国会図書館で探しましたがありませんでした。

②内閣府に電話で問い合わせをしたところ、内閣官房に訊くように言われました。

③内閣官房に問い合わせをすると、「当時の閣議関連の文書は、国立公文書館に移管した」とのこと。

④国立公文書館で調べたところ、閣議の案件表(議事予定表)及び配布資料がありましたが、議事録は採られておらず、それは現在も続いています。民主政治の根幹に関わる問題です。

このように、ひとつのことで結論を得るには、けっこう時間と手間と粘り強さが必要な場合があります。けっして、諦めないことが肝要です。

この件については、国立公文書館で調べたこと、内閣官房内閣総務官室等に問い合わせた結果をもとに、6月にあらためてお知らせします。

明日は、ご存知ですか?シリーズ(第3回)「国立国会図書館のホームページ・日本国憲法の誕生」です

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

# by kenpou-dayori | 2013-05-18 07:00 | ご存知ですか?シリーズ
2013年 05月 17日

憲法便り#12 ご存知ですか?シリーズ(第1回) 「念仏者九条の会」

安倍首相の地元である山口県から、二月に『心踊る平和憲法誕生の時代』15冊の予約注文葉書が届きました。
文面には、「私たち浄土真宗の僧侶・門徒の有志で『念仏者九条の会』を結成し、憲法、第九条を守りたいと活動しています」とありました。
正式名称は『念仏者九条の会・山口』


『心踊る・・・』(233頁)に宗教者の活動を簡単に紹介するコーナーを設け、その中に含めたいので承諾をいただく電話をしたところ、快く応じて下さった。
そして、全国本部が広島県の三次にあり、全国的に活動を展開していること、元龍谷大学学長の信楽峻磨さんが同会の世話人代表であることも教えていただいた。

さっそく調べてみたところ、次のことがわかりました。

念仏者九条の会
2012年11月10日現在の賛同人 1,259人。

現在、「念仏者9条の会 全国集会 in 富山」の開催準備中です。

念仏者9条の会 全国集会in富山
(第16回全国集会)
テーマ 平和憲法をまもるために
・期日 2013年6月24日(月)午後1時半~5時半
・会場 浄土真宗本願寺派富山別院
(富山県市総曲輪2-7-12 ℡076-421-66726672)
・日程 12:30 受付
    13:30~17:30全国集会
    18:00 交流会交流会
・基調講演・基調講演 テーマ 改憲論の歴史認識
・講師 藤野 豊さん

詳しく知りたい方は、「念仏者九条の会」のホームページをご覧ください。

明日は、ご存知ですか?シリーズ(第2回)「閣議の議事録は、昔も今も、ありません」です。

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

# by kenpou-dayori | 2013-05-17 07:00 | ご存知ですか?シリーズ
2013年 05月 16日

憲法便り#11 憲法公布記念シリーズ(第5回)「当時の福井県では」

「積極果敢な祝賀広告」

 『福井新聞』も国立国会図書館は所蔵していませんでしたので、福井県立図書館まで調査に行きました。
富山県立図書館の調査を終えて、奈良に向かう途中での慌ただしい調査でした。県立図書館のマイクロリーダーの調子が悪く、一時間ほど時間を無駄にしましたが、幸いにして併設されている福井県立文書館(?)で『福井新聞』をマイクロフィルムからコピーした綴じ込みがありましたので、かなり仕事がはかどりました。
 福井も初めての訪問で、福井駅の駅員さんに訊けばバス乗り場は簡単にわかると思ったのですが、誰も知りません。ようやく30分に1本の巡回バスがあることがわかったのですが、停留所の場所が分からず、結局は大雨の降る中をタクシー乗り場まで戻るという苦労がありました。
 県立図書館は以前は駅の近くにあったそうですが、現在は30分もかかる畑の真ん中にありました。でも、行った甲斐がありました。
 東京にいると、福井県は、現在は原発問題だけで注目を集めているだけのようですが、憲法公布当時は、次のように、とても活発な運動が行われていました。

『福井新聞』11月4日二面:
「新生日本の根幹 歴史的新憲法公布」、同 三面「新憲法公布 建てん平和日本 築かん民主日本」、同 四面「主権在民 戦争放棄 人権尊重の新日本憲法」

 以下に、福井県の皆さんへの応援の意味を込めて、この3点を紹介します。
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 なお、全国の祝賀行事と祝賀広告については、『心踊る平和憲法誕生の時代』の第四部、第五部をご覧ください。

明日は、ご存知ですか?シリーズ(第1回)「念仏者九条の会」です。

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

# by kenpou-dayori | 2013-05-16 07:00 | 憲法公布記念シリーズ
2013年 05月 15日

憲法便り#10 憲法公布記念シリーズ(第4回)「当時の栃木県では」

憲法便り#10 憲法公布記念シリーズ(第4回)「当時の栃木県では」

「積極果敢な民主化広告」


 憲法公布の祝辞は記されていませんが、公布直前に掲載された顕著な広告例があります。

『下野新聞』昭和21年11月1日付一面:
封建主義・専制主義 軍国主義・ファシズム 民主主義を妨害するあらゆる勢力を撲滅 自由を強化して 平和な新日本建設

 この表題の下に、鹿沼町、菊澤村、北押原村、西方村、粟野町、南押原村の六農業会、粟野町、西方村、南押原村の三役場、及び11企業名を掲載しています。(『心踊る平和憲法誕生の時代』200頁下段後ろから四行目に「十市企業名とあるのは、11企業名の入力ミスにつき訂正」)
 なお、同じ表題の広告は、10月4日、10月5日、10月16日、10月17日、10月19日、10月25日の各一面にもあり、10月の掲載者だけでも120団体・企業に上ります。
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次は、『下野新聞』昭和21年11月3日一面に掲載された祝賀広告です。
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 このように、当時の栃木県では、積極果敢に民主化の闘いが行われ、平和憲法を歓迎する声が『下野新聞』で報じられていました。

 しかし、この輝かしい伝統を持つ栃木県内からは、残念ながら、この四月まで1冊もご注文を受けたことがありませんでした。

『心踊る平和憲法誕生の時代』の出版準備中に、「九条の会・栃木」の連絡事務所が判り、連絡先の法律事務所にカタログを送ったところ、代表委員の方から、栃木県内からの記念すべき初めての御注文を頂きました。それと同時に、同会の委員で、以前から存じ上げていた方からもご注文をいただきました。
その後は出版案内の手紙を書く時間がとれず、情報を広めることは出来ないままでいました。

ところが、昨14日に、代表委員の方から速達で、嬉しいお手紙をいただきました。
『心踊る平和憲法誕生の時代』と『検証・憲法第九条の誕生』各10冊のご注文です。
そして、5月18日(土)に開催される「憲法「改正」を許すな県民集会」で、皆さんにご紹介下さるとのことです。

実は、秋田県内からは、『検証・憲法第九条の誕生』が1,350冊以上、今回の『心踊る平和憲法誕生の時代』もすでに95冊の注文を受け、講演に招かれた回数は9回に達します。そのうち2011年9月の講演は秋田県立図書館主催・秋田魁新報社後援です。

そう考えると私には、憲法書ではまだ栃木県は「近くて遠い県」ですが、日光の金谷ホテルや鬼怒川、足利、桐生、足尾などに出かけていますから、日常生活の中では近い存在です。
これからも情報発信の努力を続けますので、栃木県の皆さんよろしくお願いします。

 全国の祝賀行事と祝賀広告については、『心踊る平和憲法誕生の時代』の第四部、第五部をご覧ください。

明日は、福井県です。

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

# by kenpou-dayori | 2013-05-15 07:00 | 憲法公布記念シリーズ
2013年 05月 14日

憲法便り#9 憲法公布記念シリーズ(第3回)「当時の鳥取県では」

「新憲法発布祝典記念」の全面広告

 鳥取県も生まれて初めての訪問。国立国会図書館が所蔵していない『日本海新聞』の調査のためです。

 徳島県立図書館、香川県立図書館での調査を終えて、次は岡山を通過して、鳥取へ。岡山―鳥取間の特急は、上下線とも一日三本だけの運行なので、午前の特急に乗り、夕方の最終の特急で岡山へ、そして岡山から新幹線で次の目的地広島に向かうというかなり厳しい日程。当時は、必死の思いで資料収集を行っていたので、徳島で鳴門の渦潮も見に行かなかったし、鳥取の砂丘にも行かなかった。いま考えてみると、惜しいことをしたと思っています。

 ここで紹介するのは、昭和21年11月4日付『日本海新聞』からの二つの紙面です。
 
 当時の新聞は、紙不足のため例外を除いて全国的に2頁建てで朝刊のみで、教科書の用紙に充てるため、順番にタブロイド版2頁建てになることがありましたが、11月4日の『日本海新聞』は4頁プラス附録2頁の6頁建てでした。
 
 ひとつ目に紹介するのは、11月4日三面。「民主日本の首途を祝ふ」と題する記事と共に、鳥取市民の運動会での「女子中学生の音楽ラジオ体操」の写真が掲載されています。
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 ふたつ目は、11月4日の附録二面に掲載された、30社による「新憲法発布祝典記念」の全面広告。下から二段目に、「大八車、木調車」ノ御用命ハ「福井製」へという、時代を感じさせる広告もあります。この附録の一面は「改正日本国憲法全文」で、一番下に、「昭和廿一年 世界平和へ! 我らの憲法公布の日 十一月三日」と右端から左端へぶち抜かれています。

 この全面広告を『心踊る平和憲法誕生の時代』の裏表紙に使ったところ、10冊の注文を下さった神奈川県のIさんから、「私は鳥取県出身なので、嬉しかったです」とのお手紙をいただきました。
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 ところで、鳥取駅前から県庁方面に向かって北東に延びている目抜き通りを歩いていると、中ほどに石破衆議院議員(現自民党幹事長)の事務所がありました。いろいろと試みても、鳥取県内から注文を受けたことがありません。石破議員の地元で改憲勢力と闘っていらっしゃる皆さんがこのブログを参考にして下さること、『心踊る平和憲法誕生の時代』を御注文下さる方がひとりでもあることを願っています。必ず、力になりますよ。

 全国の祝賀行事と祝賀広告については、『心踊る平和憲法誕生の時代』の第四部、第五部をご覧ください。

明日は栃木県です。

※本書『心踊る平和憲法誕生の時代』の注文については、こちらから

# by kenpou-dayori | 2013-05-14 07:00 | 憲法公布記念シリーズ